特殊車両通行許可のオンライン申請を始める前に、使用するパソコンの環境を整えておきます。
国土交通省が案内している現在の推奨環境は、Windows 11とMicrosoft Edgeの組み合わせです。Macやスマートフォン、タブレット端末は推奨環境に含まれていません。
また、特車申請の実務では「.bin」や「.tks」という普段は見かけない拡張子のファイルを扱います。これらはWordやExcelのようにダブルクリックして開くファイルではなく、申請支援システム側から読み込んで使用する仕組みです。オンライン申請を始める前に揃えるべき動作環境と、特殊なファイルの管理手順を解説します。
特車オンライン申請の推奨環境
特殊車両通行許可・通行確認システムで案内されている推奨環境は、以下のとおりです。
| 項目 | 推奨環境 |
| OS | Windows 11 |
| ブラウザ | Microsoft Edge |
| ネットワーク | インターネット接続が可能な環境 |
| 添付資料の扱い | 車検証写しや未収録経路図などを電子化できる環境(スキャナ等) |
Windows 10は2025年10月14日にMicrosoftのサポートが終了したことに伴い、特車システムでも推奨環境から外れました。当面の間は利用可能と案内されていますが、サポート終了後のOSでの利用は自己責任とされています。これから業務用のパソコンを用意する場合は、Windows 11を使用するのが確実です。
全体の申請手順については、特殊車両通行許可のオンライン申請のやり方で解説しています。
Mac・スマートフォン・タブレットの対応状況
Mac(macOS)をはじめ、iPhone、iPad、Android端末は、国土交通省が案内する推奨環境には含まれていません。
推奨条件以外の環境では正常に動作しない場合があるため、「アクセスできるかどうか」を試すのではなく、実際の申請業務にはWindows 11環境を用意して作業を進めます。
ブラウザはMicrosoft Edgeを使う
システムを操作するブラウザは、公式に推奨されているMicrosoft Edgeを使用します。
Google ChromeやFirefox、Safariなどは推奨環境に含まれていません。推奨環境外のブラウザでは正常に動作しない場合があるため、申請時はEdgeを使用するのが原則です。
以前の特車オンライン申請ではInternet Explorerが使われていましたが、現在はEdgeへ移行しています。過去のマニュアルに記載された古い情報と混同しないよう注意が必要です。
特車申請で扱う.binと.tksファイルの違い
特車オンライン申請システムでは、作成した申請データをファイルとしてパソコンへ保存できます。
主に使用する拡張子は「.bin」と「.tks」の2種類です。
| 拡張子 | 主な用途と役割 |
| .bin | 申請データを作成途中で保存したデータ |
| .tks | 申請支援システムからオンラインで送信できる申請データ |
.binファイルは、入力作業を一時中断して後から再開するときや、車両情報などの下書きデータを保存する際に使用します。一方の.tksファイルは、内容を確認したうえでオンライン送信を行うためのデータです。
過去に作成したファイルを再利用して申請することもできます。ただし、車両仕様や走行ルートが前回と異なる場合は、読み込み後に現在の運行内容に合わせて修正しなければなりません。
.binや.tksファイルはダブルクリックで開かない
保存した .bin や .tks をパソコン上でダブルクリックしても、通常の文書ファイルのように内容を見ることはできません。
エラーが表示されたり、別のアプリを選ぶ画面が出たりしても、データ自体が壊れているとは限りません。特車の申請データは、オンライン申請支援システムにある「FD読み込み」から読み込むルールです。
名称に「FD」と付いていますが、フロッピーディスクを用意するという意味ではありません。パソコンのハードディスクやフォルダ内に保存したファイルを指定して読み込む機能を指します。メモ帳などで直接開いて中身を書き換えるとファイルが破損するおそれがあるため、保存したファイルはそのままの状態で管理し、申請支援システムから読み込みます。
Windows 11で拡張子を表示する設定
Windowsの初期設定では、ファイル名末尾の「.bin」や「.tks」といった拡張子が表示されていないことがあります。
拡張子が隠れたままだと、同じファイル名で保存された作業途中データ(.bin)と提出用データ(.tks)の区別がつきません。ファイルの取り違えを防ぐため、特車申請を始める前に拡張子を表示させておきます。
拡張子の表示手順(Windows 11)
- エクスプローラーを開く
- 上部メニューの「表示」を選ぶ
- 表示されたメニューから「表示」を選ぶ
- 「ファイル名拡張子」にチェックを入れる
設定すると、ファイル名が「申請データ.bin」「申請データ.tks」のように末尾まで表示され、ファイルの種類を一目で見分けられるようになります。
過去の.binファイルを再利用する際の点検項目
途中保存した.binファイルを読み込めば前回の入力内容を利用できますが、読み込んだだけでそのまま提出できるとは限りません。
車両情報や経路情報の画面を開き、現在の運行内容に合わせて以下の項目を点検します。
- 車両の登録番号に変更はないか
- トラクタとトレーラの連結組み合わせに変更はないか
- 車両諸元に変更はないか
- 出発地や目的地の番地、現場の搬入口に変更はないか
- 現場付近の市道を含め、通行経路に変更はないか
前回の申請内容が残ったまま送信すると、誤ったデータで審査が進んでしまいます。今回の運行内容と合致している部分だけを利用し、変更点はすべて登録し直します。
ファイルを整理するフォルダ構成の目安
特車申請の件数が増えると、手元のパソコン内に多くの .bin や .tks ファイルが蓄積されます。
デスクトップやダウンロードフォルダへ無造作に保存し続けると、どの車両・どの経路のデータなのか判別できなくなります。申請先や車両ごとにフォルダを分けて管理しておくと便利です。
【フォルダ名の例】
A運送_品川100あ1234_新規申請_202609/
├─ 車検証写し.pdf
├─ 外観図_諸元表.pdf
├─ 搬入経路図.pdf
├─ 申請データ_一時保存.bin
└─ 提出用データ.tks
このように1回の申請単位で関連資料とデータファイルをまとめておけば、更新申請や経路追加で過去データを呼び出す際にも迷わず対応できます。
よくある質問
- Macを使って特車オンライン申請を行うことはできますか?
-
Macは国土交通省が案内する推奨環境に含まれていません。現在の推奨環境はWindows 11とMicrosoft Edgeです。特車申請の業務には、推奨環境を満たしたWindowsパソコンを使用します。
- Windows 10をそのまま使い続けても問題ありませんか?
-
Windows 10は当面利用可能とされていますが、2025年10月14日にMicrosoftのサポートが終了したため、特車システムの推奨環境から外れています。現在の推奨環境はWindows 11です。
- Google Chromeで申請画面を操作してもよいですか?
-
国土交通省が案内する推奨ブラウザはMicrosoft Edgeです。推奨条件以外の環境では正常に動作しない場合があるため、申請時はEdgeを使用します。
- .binと.tksの違いは何ですか?
-
.binは申請データを作成途中で保存したデータ、.tksはオンラインで送信できる申請データです。.binを再利用する場合は、申請支援システムで読み込み、内容を現在の申請に合わせて修正してから.tksデータとして提出します。
- .binファイルをダブルクリックするとエラーになりますが、壊れていますか?
-
ダブルクリックで開けないこと自体は異常ではありません。.binや.tksは通常の文書ファイルとして開くものではなく、申請支援システムの「FD読み込み」から読み込みます。他の方法で開いて編集すると、ファイルが破損する可能性があります。
まとめ
特車オンライン申請の現在の推奨環境は、Windows 11とMicrosoft Edgeです。Macやスマートフォン、タブレット端末は推奨環境に含まれていないため、申請業務には推奨環境を満たしたWindowsパソコンを用意します。
また、特車申請で使用する「.bin」と「.tks」は直接ダブルクリックして開くファイルではありません。.binは途中保存、.tksはオンライン送信用のデータとして扱い、申請支援システムの「FD読み込み」から読み込みます。エクスプローラーで拡張子を表示させ、申請単位でフォルダを分けて整理しておくことで、データの取り違えを防ぎながら円滑に作業を進められます。
特殊車両通行許可のオンライン申請では、動作環境の準備だけでなく、車両諸元の入力や経路作成、過去データの修正で作業が止まる場面があります。作成途中のデータ確認や、道路管理者からの補正対応からのご相談も受け付けています。

