メルカリ・Yahoo!オークション・BASE・自社サイトなど、ネットで中古品を販売する際、「URL届出」という手続きが必要となります。
古物商許可を取得した後も、この届出を忘れると古物営業法違反になるリスクがあります。しかし、具体的な手順や「Whois疎明資料って何?」といった疑問を解決できる情報は、なかなか見当たりません。
URL届出の仕組みから疎明資料の取得方法まで、この記事で手順をまとめました。
URL届出とは?なぜ必要なのか
古物商許可を持つ事業者がインターネット上で中古品を販売・購入する場合、古物営業法第7条に基づき、使用するURLを主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会(警察署経由)に届け出る義務があります。
この届出が義務化された背景には、インターネットを介した盗品流通の増加があります。どのURLで古物取引が行われているかを警察が把握することで、盗品の追跡・回収がしやすくなるという目的です。
古物営業の現場では、盗品の疑いがある商品について警察から問い合わせを受けることがあります。実際に問い合わせを受けた経験からすると、URLが届け出てある店舗とそうでない店舗では、その後の対応のスムーズさがまったく違います。
URL届出が必要なケースと不要なケース
まずご自身のケースが届出対象かどうかを確認しましょう。
専用URL を届け出る
正当な使用権限の確認が必要
プラットフォーム別:URL届出の具体的な方法

① メルカリの場合
メルカリでは、古物商事業者向けに専用の「古物商許可証URL」が発行されます。
手順は以下の通りです。
- メルカリのビジネスアカウントに切り替える(または事業者として登録する)
- 「古物商許可証の登録」メニューから許可証情報を入力する
- メルカリ審査通過後、「古物商届出用URL」が発行される
- その専用URLを、管轄警察署に届け出る
注意点として、個人アカウントで出品している状態ではこのURLは発行されません。まずはビジネス利用の手続きを先に済ませてください。
② Yahoo!オークション(旧ヤフオク!)の場合
Yahoo!オークションも同様に、古物商向けの届出用URLが用意されています。
- Yahoo!ビジネスIDでログイン
- 「古物商URLの取得」手続きを行う
- 発行されたURLを警察署に届け出る
③ BASE・STORES・自社ドメインの場合
これらのサービスやご自身のドメインを使用する場合、そのままURLを届け出るだけでは不十分です。警察側が「そのURLがあなたのものである」ことを確認できる書類「Whois疎明資料」が必要になります。
Whois疎明資料とは何か・どこで取得するか
Whoisとは
Whois(フーイズ)とは、インターネット上のドメイン名の登録情報を照会できる仕組みのことです。「このドメイン(例:teshima.tokyo)は誰が、いつ登録したか」を確認できます。
疎明資料として認められるもの
警察署によって多少異なりますが、一般的に以下のいずれかが求められます。
① Whois情報の画面印刷(最も一般的) ドメイン管理会社のサイトや以下の照会サービスでURLを検索し、登録者情報が確認できるページを印刷して持参します。
主な照会サービスは次のとおりです。
- JPRS Whois:
https://whois.jprs.jp/(.jpドメイン向け) - ICANN Lookup:
https://lookup.icann.org/(.com / .net などの国際ドメイン向け)
② ドメイン管理会社からの「ドメイン登録証明書」 お名前.com・ムームードメイン・さくらインターネットなどでドメインを取得している場合、管理画面から「登録証明書」をダウンロード・印刷できるケースがあります。管理会社に確認してみてください。
③ 契約書・請求書など BASEやSTORESのように独自ドメインではなくサービス提供のURLを使う場合、そのサービスの契約確認メールや利用規約ページの印刷などで代替できる場合があります。事前に管轄警察署に確認するのが確実です。
Whois情報が「非公開」になっている場合
近年は個人情報保護の観点から、Whoisで検索しても「Privacy Protected」と表示されて登録者名が確認できないケースが増えています。
その場合は、ドメイン管理会社の管理画面にログインした状態のスクリーンショット(登録者情報・ドメイン名・有効期限が確認できるもの)を印刷して持参する方法で対応できます。
ただし警察署ごとに運用が異なるため、事前に管轄署へ電話で確認してから行くのが確実です。
URL届出の提出方法と手順
必要書類が揃ったら、次の手順で届け出ます。
提出先: 主たる営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課(生活安全係)
必要書類:
- URL届出書(用紙は警察署にあり、またはホームページからダウンロード可)
- Whois疎明資料(自社サイト・ECサービスの場合)
- 古物商許可証のコピー(求められる場合あり)
届出のタイミング:
- ネット販売を開始する前に届け出るのが原則
- 許可取得後にネット販売を追加する場合も、開始前に届出が必要
変更・廃止の届出: URLを変更した場合や、そのURLでの販売をやめた場合も届出が必要です。たとえばショップのURLを変更した、プラットフォームを変えた、といった場合も忘れずに手続きしてください。
注意点

① 複数のプラットフォームを使う場合は、それぞれ届け出る
メルカリとヤフオクを併用している場合、それぞれのURLを届け出る必要があります。「まとめて1枚でよいか」と聞かれることがありますが、基本的にはURLごとに記載します。警察署によっては1枚に複数URL記載を認めているケースもあるため、事前確認が確実です。
② 疎明資料の有効期限
Whois情報に有効期限の記載がある場合、ドメインの有効期限内であることが確認できるものを提出します。更新前の古い資料は差し替えが必要になることがあります。
③ 管轄警察署によって運用が異なる
東京23区内でも、警察署によって書類の様式・疎明資料の基準・受付時間が微妙に異なります。事前に電話で確認してから訪問することで、無駄な往復を防げます。
よくある質問(FAQ)
- Q古物商許可を取得したばかりです。URL届出はいつまでに行えばよいですか?
- A
ネット販売を始める前までに届け出るのが原則です。許可証が届いたら、早めに済ませておくのが無難です。開始後に未届けが判明した場合、行政指導の対象になることがあります。
- Qメルカリで個人として不用品を売っている場合もURL届出は必要ですか?
- A
許可を持っていない個人が不用品を処分するだけであれば、古物商の規制対象外なので届出は不要です。ただし、仕入れて転売することを繰り返しているなら話は別で、古物商許可が必要になり、URL届出も義務になります。
- QBASEで販売する場合、BASEのURL(xxx.base.ec)を届け出ればよいですか?
- A
はい、BASEが発行するショップURLをそのまま届け出れば大丈夫です。独自ドメインを設定している場合は、そちらのURLを届け出る必要があり、Whois疎明資料も別途必要です。
- QSNS(Instagram・X)のショッピング機能で販売する場合はどうなりますか?
- A
届出が必要という解釈が一般的ですが、プラットフォームごとに状況が違うため、管轄警察署に事前確認するのが確実です。
- QURLを変更した場合、変更届はいつまでに出す必要がありますか?
- A
変更が生じた日から14日以内です(古物営業法第7条第2項、同法施行規則第5条第6項)。ドメイン変更やプラットフォームの乗り換えのときに忘れやすいので、作業前にメモしておくといいと思います。
まとめ
URL届出は、古物商許可取得後にネット販売を行うすべての事業者に義務づけられた手続きです。
メルカリ・ヤフオク等のフリマ・オークションプラットフォームを使う場合は各社が発行する専用URLを、BASE・STORES・自社ドメインを使う場合はWhois疎明資料を添えて、管轄警察署に届け出ます。
忘れがちな手続きですが、変更・廃止の届出も含めて適切に管理することが、法令遵守の基本となります。
お困りの際は当事務所へ
古物商許可の取得は、必要書類の準備から警察署への申請まで、手続きが複雑です。また、「URL届出の疎明資料は何を用意すれば良いか」「開業後の届出は何が必要か」など、判断に迷う場面も多いです。
当事務所では、古物買取の現場で10年以上の経験を持つ行政書士が、書類作成から許可取得までサポートいたします。「自分のケースで何が必要か確認したい」「申請や届出が複雑で困っている」といった場合は、お気軽にご相談ください。
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執筆者プロフィール
手島宏典 行政書士・現役質屋店長
業界歴10年以上。大手買取店FC3年経営。
行政書士手島宏典事務所
東京都葛飾区亀有3丁目27-30 Tビル1階
TEL:03-6821-4578(平日 9:00〜19:00)


