古物商プレートの書き方|個人名・法人名・屋号の違いとサイズ・掲示場所

古物商の許可を受けたら、営業所の見やすい場所に「標識」を掲げます。一般に古物商プレートと呼ばれるもので、様式は古物営業法施行規則で決まっています。

氏名欄に書くのは、個人の許可なら許可を受けた本人の氏名、法人の許可なら法人の正式名称です。店舗名や屋号だけに替えることはできません。この記事では氏名欄と「○○商」の書き方に加えて、サイズや掲示場所、名義を変えたときの手続きまでを扱います。

目次

氏名欄に書く名前

標識に書く項目は、次の3つです。

  • その営業所で主として取り扱う古物の区分に対応した「○○商」
  • 許可をした公安委員会の名称と許可証の番号
  • 下欄の古物商の氏名または名称

個人の古物商許可は申請した本人に、法人の許可は会社などの法人に出されるため、下欄にはその名義をそのまま書きます。代表者が1人で運営する会社でも、法人の許可と代表者個人の許可は名義が別です。屋号や店名は、店の看板やウェブサイトで使えます。

個人の許可法人の許可
氏名欄に書く名前許可を受けた本人の氏名(例:山田太郎)法人の正式名称(例:株式会社手島商事)
屋号・店名だけを書くできないできない
代表者の氏名を書く―法人名の代わりにはできない

古物商プレートの下欄に書く名義

個人の許可

許可を受けた本人の氏名を書く

○ 入れるもの

許可を受けた本人の氏名

× 代わりにできないもの

屋号・店舗名・ブランド名

法人の許可

法人の正式名称を書く

○ 入れるもの

株式会社などを含む法人の正式名称

× 代わりにできないもの

代表者名・店名・ブランド名

プレート下欄の記載例

個人の場合 山田 太郎
法人の場合 株式会社手島商事
基準は「店の名前」ではなく「誰が許可を受けているか」。
個人なら本人の氏名、法人なら法人の正式名称を記載します。

「○○商」の選び方

「○○商」には、その営業所で取り扱う古物の区分を入れます。13品目のうち複数を扱っていても、書くのは主として取り扱う区分1つです。区分の名前と標識の表記が違うものもあり、よく扱われる古物との対応は次の表のとおりです。

扱う古物の例標識の表記
時計、宝石、貴金属時計・宝飾品商
家具、楽器、ゲームソフト道具商
ゲーム機本体、家電機械工具商
バイク、原付オートバイ商
商品券、乗車券チケット商

サイズ・色・材質と作り方

サイズ・色・材質は、様式で次のように決まっています。

項目規格
サイズ縦8cm×横16cm
色紺色の地に白文字
材質金属、プラスチック、または同程度以上の耐久性があるもの

通販で買うなら、寸法と色、記載内容が様式に合っているかで選びましょう。注文のときは、許可番号と氏名欄の入力ミスにも気をつけてください。

購入先や作り方に指定はなく、様式を満たしていれば自分で作ったプレートも使えます。普通紙に印刷して壁に貼っただけのものは、金属やプラスチックと同程度の耐久性がないため、材質の条件から外れます。ラミネートした紙がこの条件にあたるかどうかは、公式の案内に書かれていません。迷うなら、金属かプラスチックで作れば材質の条件を満たせます。許可証のコピーを貼っても、様式の決まった標識の代わりにはなりません。

掲示場所と枚数

法律は、標識を「公衆の見やすい場所」に掲げるよう定めています。解釈運用基準では営業所の入口など、通りを通る人から見やすい場所としています。店舗なら、入口の脇や扉の近くです。引き出しや棚にしまっておくだけでは、掲示したことになりません。

枚数は営業所ごとに1枚で、本店の1枚で別の営業所の分は兼ねられません。新しく営業所を設けるときは、プレートの追加とあわせて、変更の日の3日前までの届出と管理者の選任が必要です。

出張買取のたびに標識を持ち出す必要はありません。営業所の外では、古物商本人なら許可証、従業員なら行商従業者証を持ち歩きます。

自宅・マンションに掲げるとき

自宅を営業所として届け出ているなら、ネット販売が中心でお客さんが来ない営業でも、標識を掲げる義務は変わりません。氏名を外に出したくない事情があっても、氏名欄は本人の氏名で作ります。

マンションでは、玄関の外側や共用部分に標識を付けられないこともあり、その場合の掲示場所は公式の案内に具体例がありません。まず賃貸借契約や管理規約(マンションの住まい方を決めたルール)で、掲示が禁じられていないかを調べましょう。そのうえで、どこに掲げるかを申請先の警察署に事前に相談してください。

営業所の準備と許可申請でお困りなら

自宅を営業所にすると決める時点で、掲示場所と申請書類の準備を並行して始めることになります。賃貸マンションで標識を掲げられるかどうかも含めて、当事務所へご相談ください。

ネット販売での表示

営業所にプレートを掲げていても、ネット販売ではそれとは別の表示が求められます。ホームページなどで古物を売るなら、扱う古物の情報とあわせて次の3項目を載せましょう。

  • 氏名または名称
  • 許可をした公安委員会の名称
  • 12桁の許可証番号

載せる場所は、原則として個々の商品ページです。ホームページで取引するならURLの届出も欠かせません。フリマアプリやオークションサイトで売るときも、同じ3項目を出しておきましょう。

名義や屋号を変えたとき

屋号だけを変え、本人の氏名が同じなら、標識の氏名欄はそのままです。その屋号を営業所の名称として届け出ているときは、変更の日の3日前までに営業所の名称変更を届け出ます。

結婚などで個人の氏名が変わったときは、変更の日から14日以内に変更届と許可証の書換申請を出します。法人が商号を変えたときは、登記事項証明書を添えて20日以内です。許可証が書き換わるので、標識も新しい氏名や名称で作り直しましょう。

個人事業を法人にするときは、標識の書き換えでは済みません。個人と法人は許可の名義が違うため、法人として新たに許可を取ることになります。

よくある質問

催事場やイベントのブースにもプレートは必要ですか?

必要です。催事場などに仮設店舗を設けて古物営業をするときは、営業所と同じ様式の標識を掲げます。古物を受け取らず売るだけの仮設店舗も対象です。そこで買い取りもするなら、あらかじめ仮設店舗営業届出で日時と場所を届け出てください。

許可を申請する前に、プレートを用意しておく必要はありますか?

いいえ、申請の段階では作れません。標識には許可証の番号を入れるので、許可が下りて番号が分かってから注文し、営業を始める前に用意しましょう。

店長や管理者の名前もプレートに書きますか?

書きません。様式にあるのは古物商の氏名または名称を書く欄だけです。管理者の氏名は、許可の申請書や変更届で届け出る事項です。

取り扱う品目の中心が変わったら、プレートも作り直しますか?

はい、新しい区分の表記で用意し直します。「○○商」には主として取り扱う区分を書く決まりがあるためです。取扱品目の変更は、変更の日から14日以内に変更届を出してください。

屋号を氏名の横に並べて書けますか?

様式には、屋号を並べてよいかどうかの定めがありません。屋号も入れたいときは、許可を受けた氏名や名称を必ず入れたうえで、申請先の警察署へ事前に聞いてください。

まとめ

古物商プレートの氏名欄は、許可を受けた名義で書きます。個人なら本人の氏名、法人なら法人の正式名称で、屋号や店舗ブランドでは代えられません。「○○商」にはその営業所で主として扱う区分を入れ、サイズは縦8cm×横16cm、紺色の地に白文字です。

標識は営業所ごとに、通りから見える場所へ掲げましょう。自宅の営業所やネット販売が中心の営業所も対象で、ネット販売ではウェブサイトにも許可の情報を載せます。氏名や名称、営業所が変わったときは期限内に変更届を出し、プレートも作り直してください。許可を取った後の手続き全体は、「古物商許可を取った後にやること」にまとめています。

参考資料・公式情報

本記事は、以下の公的機関の情報を参考に作成しています。

古物商許可の申請でお困りならご相談ください

「個人名義と屋号のどちらを書くのか」「自宅のどこに掲げるのか」と迷った段階で、ご相談ください。判断だけのご相談でも受け付けています。

古物商許可が必要な場合は、申請書類の作成から警察署への提出まで、リユース業界で10年以上、買取の実務に携わってきた行政書士がサポートします。

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