メルカリ・Yahoo!オークション・BASE・自社サイトなど、ネットで中古品を販売する際に必要な手続きが「URL届出」です。
古物商許可を取得した後も、この届出を怠ると古物営業法違反となるリスクがあります。「Whois疎明資料って何?」「どこで取得できるの?」そう思って調べても、手順がまとまった情報はなかなか出てきません。
URL届出の仕組みから疎明資料の取得方法までをまとめてみました。
URL届出とは?なぜ必要なのか
古物商許可を持つ事業者がインターネット上で中古品を販売・購入する場合、古物営業法第7条に基づき、使用するURLを主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会(警察署経由)に届け出ることが法律で定められています。
この届出が義務化された背景には、インターネットを介した盗品流通の増加があります。どのURLで古物取引が行われているかを警察が把握することで、盗品の追跡・回収がしやすくなります。
古物商の三大義務の一つである「申告義務」にも関わる話で、URL届出はその延長線上に位置する手続きです。盗品の疑いがある商品について警察から問い合わせを受けることがありますが、URLを届け出ている店とそうでない店では、その後の対応のしやすさがまるで違います。
URL届出が必要なケースと不要なケース
ご自身のケースが届出対象かどうか、まず下記のフローで見てみてください。
URL届出の必要性 判定チェック
すでに取得していますか?
古物の売買を行いますか?
どのプラットフォームですか?
- 各社が発行する「URL使用承諾書」や画面のスクリーンショットを準備してください。
- 開始から14日以内に管轄の警察署へ。
- ドメインの管理画面から登録情報を印刷して準備。
- 開始から14日以内に管轄の警察署へ。
Q1. 古物商許可を取得していますか?
いいえ → まず許可取得が必要(無許可でのネット販売は違法です)
はい → ↓
Q2. ネット上で古物(中古品)を販売・購入しますか?
いいえ → URL届出は不要(実店舗のみの場合)
はい → ↓
Q3. 使用するURLは何ですか?
- フリマ・オークション系(メルカリ・ヤフオク・ラクマ等)→ 各プラットフォームが発行する専用URLを届け出る
- 自社サイト・ECサービス(BASE・STORES・自社ドメイン等)→ Whois疎明資料など、正当な使用権限を示す書類が別途必要
いずれのケースも「URL届出」が必要です。
プラットフォーム別:URL届出の具体的な方法

主要プラットフォームごとに、届出用URLの取得手順をまとめます。
URL届出の要否・方法まとめ
古物営業法 第7条 対応済| プラットフォーム | 専用URL発行 | Whois資料 | 手続き・備考 |
|---|---|---|---|
|
メルカリ
|
○ あり | 不要 | ショップ(ビジネス)開設が前提。管理画面から届出用URLを取得。 |
|
ヤフオク! / フリマ
|
○ あり | 不要 | Yahoo!ビジネスIDで申請。発行された専用URLを警察に届出。 |
|
楽天ラクマ
|
○ あり | 不要 | マイページ内の「古物商届出用URL」を使用。個人・法人共に対応。 |
|
BASE / STORES
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△ 条件付 | 必要※ | 独自ドメイン時はWhois、サービスドメイン時は管理画面のスクショ。 |
|
自社サイト(独自D)
|
× なし | 必須 | レジストラ発行のWhois情報。非公開時は管理画面の証明書等。 |
|
Amazon
|
× なし | 不要 | 原則URL届出不要(相乗り出品のため)。一部の特設ストア等は要確認。 |
① メルカリの場合
メルカリで古物商として販売するには、事業者向けに専用の「古物商許可証URL」が発行されます。手順は次のとおりです。
- メルカリのビジネスアカウントに切り替える(または事業者として登録する)
- 「古物商許可証の登録」メニューから許可証情報を入力する
- メルカリ審査通過後、「古物商届出用URL」が発行される
- その専用URLを、管轄警察署に届け出る
個人アカウントで出品している状態ではこのURLは発行されません。まずビジネス利用の手続きを済ませてからになります。
② Yahoo!オークションの場合
Yahoo!オークションでも古物商向けの届出用URLが用意されています。手順は次のとおりです。
- Yahoo!ビジネスIDでログイン
- 「古物商URLの取得」手続きを行う
- 発行されたURLを警察署に届け出る
③ Yahoo!フリマの場合
Yahoo!フリマでの販売にも古物商許可が必要なケースがあります。届出用URLの取得手順はYahoo!オークションに準じますが、プラットフォームの仕様は変わることがあるため、最新情報は公式サポートページで確認してください。
④ BASE・STORES・自社ドメインの場合
これらのサービスやご自身のドメインを使用する場合、そのままURLを届け出るだけでは不十分です。警察側が「そのURLがあなたのものである」ことを確認できる書類、「Whois疎明資料」が必要になります。BASEで中古品を販売する際の許可の取り扱いについては別記事で詳しくまとめています。
Whois疎明資料とは何か・どこで取得するか
Whoisとは
Whois(フーイズ)とは、インターネット上のドメイン名の登録情報を照会できる仕組みです。「このドメイン(例:teshima.tokyo)は誰が、いつ登録したか」を調べることができます。
疎明資料として認められるもの
警察署によって多少異なりますが、一般的に以下のいずれかが求められます。
Whois疎明資料の選び方チェック
ご自身の氏名が表示されますか?
「登録証明書」は発行できますか?
条件:登録者名(Registrant)が許可証の氏名と一致していること。
メリット:公的な証明力が高く、ほとんどの警察署で受理されます。
- あなたの氏名
- 該当のドメイン名
- 契約の有効期限
① Whois情報の画面印刷(最も一般的)
ドメイン管理会社のサイトや以下の照会サービスでURLを検索し、登録者情報が確認できるページを印刷して持参します。主な照会サービスは次のとおりです。
- JPRS Whois:
https://whois.jprs.jp/(.jpドメイン向け) - ICANN Lookup:
https://lookup.icann.org/(.com / .net などの国際ドメイン向け)
② ドメイン管理会社からの「ドメイン登録証明書」
お名前.com・ムームードメイン・さくらインターネットなどでドメインを取得している場合、管理画面から「登録証明書」をダウンロード・印刷できるケースがあります。管理会社のサポートページで手順を確認してみてください。
③ 契約書・請求書など
BASEやSTORESのようにサービス提供のURLを使う場合、契約確認メールや利用規約ページの印刷などで代替できる場合があります。管轄警察署に事前に電話で確かめておくのが無難です。
Whois情報が「非公開」になっている場合
近年は個人情報保護の観点から、Whoisで検索しても「Privacy Protected」と表示されて登録者名が確認できないケースが増えています。
その場合は、ドメイン管理会社の管理画面にログインした状態のスクリーンショット(登録者情報・ドメイン名・有効期限が読み取れるもの)を印刷して持参する方法で対応できます。警察署ごとに運用が異なるため、訪問前に管轄署へ電話で確かめておくと、空振りせずに済みます。
URL届出の提出方法と手順
必要書類が揃ったら、次の手順で届け出ます。
提出先: 主たる営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課(生活安全係)
必要書類:
- URL届出書(用紙は警察署にあり、またはホームページからダウンロード可)
- Whois疎明資料(自社サイト・ECサービスの場合)
- 古物商許可証のコピー(求められる場合あり)
届出のタイミング: ネット販売を開始する前が原則です。許可取得後にネット販売を追加する場合も、開始前に届出を済ませてください。
変更・廃止の届出: URLを変更した場合や、そのURLでの販売をやめた場合も届出が必要です。ショップURLの変更やプラットフォームの乗り換えのタイミングで忘れやすいので、作業前に届出をリストに入れておくと安全です。変更届の14日ルールについても、あわせて把握しておいてください。い。
注意点

① 複数のプラットフォームを使う場合は、それぞれ届け出る
メルカリとヤフオクを併用している場合、それぞれのURLを個別に届け出る必要があります。「1枚にまとめていいか」と聞かれることがありますが、基本的にはURLごとに記載します。警察署によっては1枚への複数URL記載を認めているところもあるので、訪問前に電話で聞いてみてください。
② 疎明資料の有効期限
Whois情報に有効期限の記載がある場合、ドメインの有効期限内であることが分かるものを提出します。更新前の古い資料は差し替えが必要になることがあります。
③ 管轄警察署によって運用が異なる
東京23区内でも、警察署によって書類の様式・疎明資料の基準・受付時間が微妙に異なります。事前に電話で確かめてから行くと、空振りがなくなります。
よくある質問(FAQ)
- Q古物商許可を持たずにフリマアプリで中古品を売り続けると、どうなりますか?
- A
古物営業法違反として、3年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象になります。「少額だから問題ない」という判断は通用しません。許可が必要かどうか迷うケースについては別記事で詳しくまとめているので、参考にしてみてください。
- QメルカリとYahoo!フリマを両方使っています。届出は2回必要ですか?
- A
はい、プラットフォームごとに届出が必要です。使用するURLが異なる以上、それぞれ別途届け出ることになります。1枚の届出書に複数URLを記載できるかどうかは警察署によって違うので、管轄署に事前に電話で聞いておくといいと思います。
- QBASEのショップURLと独自ドメインを両方使っています。どちらを届け出ればよいですか?
- A
両方届け出る必要があります。BASEが発行するショップURL(xxx.base.ec)と独自ドメインは別のURLとして扱われます。独自ドメイン側にはWhois疎明資料が必要です。BASEでの古物商許可の取り扱いについても別記事で解説しています。
- QURLを変更する予定があります。変更届はいつまでに出せばよいですか?
- A
変更が生じた日から14日以内です(古物営業法第7条第2項、同法施行規則第5条第6項)。ドメイン変更やリニューアルのタイミングで見落としやすい手続きなので、作業スケジュールの中に届出日も最初から組み込んでおくことを勧めます。変更届の詳細はこちらの記事にまとめています。
- QWhoisで調べたら「Privacy Protected」と表示されました。疎明資料はどう準備すればよいですか?
- A
ドメイン管理会社の管理画面にログインした状態で、氏名・ドメイン名・有効期限が確認できる画面のスクリーンショットを印刷して持参する方法が一般的です。警察署ごとに対応が違うので、訪問前に管轄署へ電話で聞いてから行くのがいいと思います。
まとめ
URL届出は、古物商許可取得後にネット販売をするなら誰もが対応しなければならない手続きです。
メルカリ・ヤフオクなどのフリマ・オークション系プラットフォームを使う場合は各社が発行する専用URLを届け出ます。BASE・STORES・自社ドメインを使う場合は、Whois疎明資料を添えて管轄警察署へ提出します。
見落としやすいのが変更・廃止の届出です。URLが変われば14日以内に届け出る必要があり、プラットフォームの乗り換えやリニューアルのたびに対応が求められます。届出の仕組みを一度頭に入れておけば、余計なトラブルを防ぐことができます。
お困りの際は当事務所へ
古物商許可の取得は、必要書類の準備から警察署への申請まで、手続きが複雑です。また、「URL届出の疎明資料は何を用意すれば良いか」「開業後の届出は何が必要か」など、判断に迷う場面も多いです。
当事務所では、古物買取の現場で10年以上の経験を持つ行政書士が、書類作成から許可取得までサポートいたします。「自分のケースで何が必要か確認したい」「申請や届出が複雑で困っている」といった場合は、お気軽にご相談ください。
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執筆者プロフィール
手島宏典 行政書士・現役質屋店長
業界歴10年以上。大手買取店FC3年経営。
行政書士手島宏典事務所
東京都葛飾区亀有3丁目27-30 Tビル1階
TEL:03-6821-4578(平日 9:00〜19:00)



