古物商のURL届出|ヤフオク・メルカリ・BASEの手順とWhois疎明資料

パソコンでネット販売のURL届出手続きをする女性のイメージ

古物商許可を取得したあと、ネットで中古品を販売するには「URL届出」というもう一段の手続きが残っています。届出のやり方はプラットフォームによって分かれ、自社サイトを使う場合だけ追加で必要になる書類もあります。

期限はホームページを開設してから14日以内。怠ったまま販売を続けると、古物営業法第7条第2項の届出義務違反として10万円以下の罰金(同法第35条第1号)の対象になります。「許可さえ取れば自由に売れる」という前提は、この時点で崩れます。

プラットフォーム別の届出手順と、Whois疎明資料の取得方法を順に見ていきます。

目次

URL届出とは?なぜ必要なのか

古物商がインターネット上で中古品を販売・購入する場合、使用するURLを主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会(警察署経由)に届け出ることが、古物営業法第5条第1項第6号および第7条第2項で義務付けられています。届出の期限は、ホームページを開設した日から14日以内です(古物営業法施行規則)。

この届出が制度として設けられている背景には、インターネット経由での盗品流通への対応があります。どのURLで古物取引が行われているかを公安委員会が把握することで、盗品の追跡や事業者の照会が可能になります。届出後、各都道府県の公安委員会のサイトには、許可番号・氏名(名称)・届出URLが公表されます。

本人確認・帳簿記載・不正品の申告という古物商の三大義務と並んで、ネット販売を行う事業者にとってURL届出は基本的な義務です。盗品の疑いがある商品について警察から照会を受けることがありますが、届出が済んでいる店舗と未届出の店舗では、照会への対応の手間が変わります。

URL届出が必要なケース・不要なケース

判断の順序は次のとおりです。

URL届出の必要性 判定チェック

古物商許可を
すでに取得していますか?
インターネットを利用して
古物の売買を行いますか?
利用するのは
どのプラットフォームですか?
要対応 まずは古物商許可の取得を!
URLの届出以前に、許可なく古物を転売目的で売買することは法律で禁じられています。まずは管轄の警察署で許可申請を行ってください。
届出不要 URLの届出は必要ありません
実店舗のみ、または対面のみで売買を行う場合は、URLの届出は不要です。ただし、将来的にネットで集客・売買を行う場合はその時点で届出が必要になります。
要届出 プラットフォームのURLを届出
メルカリやヤフオクなどのマイページURLを警察署に届け出る必要があります。
  • 各社が発行する「URL使用承諾書」や画面のスクリーンショットを準備してください。
  • 開始から14日以内に管轄の警察署へ。
要届出 独自ドメイン等のURLを届出
自社サイトやBASE・STORES等で販売する場合、URLの所有権を証明する資料(Whois情報など)が必要です。
  • ドメインの管理画面から登録情報を印刷して準備。
  • 開始から14日以内に管轄の警察署へ。

1. 古物商許可を取得しているか

未取得の状態でネット販売を続けると、URL届出の前に許可そのものの取得が必要です。許可がないままの古物営業は、古物営業法第31条により3年以下の拘禁刑(旧:懲役)または100万円以下の罰金、もしくはその両方の対象となります。

2. ネット上で古物(中古品)を販売・購入するか

実店舗のみで取引する場合はURL届出は不要です。ホームページで取引の申し込みを受ける(電子メール・郵便・専用フォームなど、対面以外の通信手段で申込みを受ける)形態に該当する場合に届出が必要です。商品紹介のみで申込みは別途店舗で受ける、というサイトは届出対象外という整理になります。

3. 使用するURLの種類

フリマアプリ・オークションのように各社が発行する専用URLを使う場合は、その専用URLをそのまま届け出ます。自社サイト・独自ドメインを使う場合は、URLそのものに加えてWhois疎明資料の添付が必要です。

プラットフォーム別のURL届出手順

自宅でパソコンを使ってネット販売の手続きをする女性のイメージ

主要プラットフォームの届出方法を一覧にすると次のようになります。

URL届出の要否・方法まとめ

古物営業法 第7条 対応済
プラットフォーム 専用URL発行 Whois資料 手続き・備考
メルカリ
○ あり 不要 ショップ(ビジネス)開設が前提。管理画面から届出用URLを取得。
ヤフオク! / フリマ
○ あり 不要 Yahoo!ビジネスIDで申請。発行された専用URLを警察に届出。
楽天ラクマ
○ あり 不要 マイページ内の「古物商届出用URL」を使用。個人・法人共に対応。
BASE / STORES
△ 条件付 必要※ 独自ドメイン時はWhois、サービスドメイン時は管理画面のスクショ
自社サイト(独自D)
× なし 必須 レジストラ発行のWhois情報。非公開時は管理画面の証明書等。
Amazon
× なし 不要 原則URL届出不要(相乗り出品のため)。一部の特設ストア等は要確認。

ヤフオク(Yahoo!オークション)

ヤフオクには事業者向けの「古物商届出用URL」を発行する仕組みがあります。手順は次のとおりです。

  1. Yahoo!ビジネスIDを取得(個人事業主・法人いずれも可)
  2. Yahoo!オークションの管理画面から「古物商URLの取得」手続きを行い、許可情報を入力
  3. 発行された専用URLを管轄警察署に届け出る

専用URL発行後、ヤフオクのストア表記や出品ページに許可番号を表示します。表示位置のルールについてはヤフオクでの許可番号表示を参照してください。なお、許可を取らずにヤフオクで継続的に中古品を販売できるかどうかという論点についてはヤフオクで古物商許可は必要かで扱っています。

メルカリ / メルカリShops

メルカリで古物商として中古品を販売するには、個人アカウントではなく事業者として登録する必要があります。手順は次のとおりです。

  1. メルカリShops(または事業者向けアカウント)を開設
  2. 管理画面の「古物商許可証の登録」メニューから許可証情報を入力
  3. メルカリ側の審査通過後、「古物商届出用URL」が発行される
  4. 発行された専用URLを管轄警察署に届け出る

メルカリで中古品販売を行う際にどこからが許可の必要な営業に当たるかについてはメルカリでの古物商許可の要否で整理しています。

Yahoo!フリマ

Yahoo!フリマ(旧PayPayフリマ)も古物商届出用URLの取得に対応しています。Yahoo!ビジネスIDから申請して専用URLを発行する流れはヤフオクと同様で、両サービスを併用する場合はそれぞれのURLを個別に届け出る必要があります。詳細はYahoo!フリマでの古物商許可とURL届出を参照してください。

楽天ラクマ

ラクマでも事業者向けに古物商届出用URLが発行されます。マイページから事業者情報・許可証情報を登録すると、専用URLが管理画面に表示されます。販売開始の前に、その専用URLを管轄警察署に届け出ます。ラクマでの中古品販売の前提についてはラクマで中古品を販売するにはを参照してください。

BASE / STORES

BASEやSTORESを利用する場合、サービスが提供する標準ドメイン(例:xxx.base.ec)と、独自ドメインを設定したケースで対応が変わります。

  • 標準ドメイン(xxx.base.ec、xxx.stores.jp など):BASE・STORESのアカウント管理画面で、店舗オーナーが自分であることが確認できる画面のスクリーンショットを印刷して持参します
  • 独自ドメインを設定:そのドメインについてのWhois疎明資料が必要です

BASEで中古品を販売する場合の許可の取扱いはBASEで中古品を販売するにはに整理しています。

自社サイト(独自ドメイン)

WordPress・Shopify・自前構築のサイトなどで独自ドメインを使う場合、URL届出書に加えてWhois疎明資料の添付が原則として求められます。Shopifyの利用についてはShopifyで中古品を販売するにはに手順をまとめています。

Amazon

Amazon.co.jpでは出品者ごとの専用URLが発行されない(相乗り出品の仕組みのため)ことから、URL届出を求められないのが原則です。Amazonに特設ストアを構えるなど、個別URLを使う運用に切り替えた場合は管轄警察署に確認してください。

Whois疎明資料の取得方法

Whoisとは

Whois(フーイズ)は、インターネット上のドメイン名の登録者情報を照会できる仕組みです。「このドメイン(例:teshima.tokyo)の登録者は誰で、いつ取得したか」が確認できます。警察署は、届け出られたURLが本当に届出者のものかをWhois情報で照合します。

疎明資料として認められる書類

警察署によって細部の取扱いは異なりますが、以下のいずれかが一般的です。

(1) Whois情報の画面印刷

ドメイン管理会社のサイト、または以下の公的な照会サービスでURLを検索し、登録者情報が確認できるページを印刷して持参します。

(2) ドメイン管理会社発行の「ドメイン登録証明書」

お名前.com、ムームードメイン、さくらインターネットなどでドメインを取得している場合、管理画面から登録証明書をダウンロード・印刷できることがあります。各社のサポートページで手順を確認してください。

(3) 契約書・請求書など

BASE・STORESのようにサービス提供のURLを使うケースでは、契約確認メールや管理画面のスクリーンショットなどで代替できることがあります。書式が定まらない領域のため、提出前に管轄警察署へ電話で確認しておくのが安全です。

Whois情報が「非公開」(Privacy Protected)の場合

近年は個人情報保護の観点から、Whois検索をしても登録者欄に「Privacy Protected」「Whois Privacy Service」などとだけ表示され、氏名・住所が確認できないケースが増えています。

この場合は、ドメイン管理会社の管理画面にログインした状態のスクリーンショット(氏名・ドメイン名・有効期限が読み取れるもの)を印刷して持参する方法で対応できます。受理基準は警察署によって異なるため、訪問前に管轄署へ電話で確認してください。

URL届出の提出手順

提出先

主たる営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課(生活安全係)。

必要書類

  • URL届出書(変更届出書の様式を使うことが多い/各都道府県警のサイトからダウンロード可、または警察署窓口で配布)
  • Whois疎明資料(自社サイト・独自ドメイン使用の場合)
  • 古物商許可証のコピー(求められる場合あり)

届出のタイミング

ホームページを開設して取引の申込みを受ける状態にした日から14日以内です。許可取得時に「ホームページ利用取引を行う」として申請していれば、許可取得と同時にURLが公安委員会に登録されますが、許可取得後に新たにネット販売を追加するケースでは別途届出が必要です。

変更・廃止の届出

URLを変更した場合、または該当URLでの販売を終了した場合も届出が必要です。プラットフォームの乗り換えや独自ドメインへの切り替え、ショップURLのリニューアル時に漏れやすい手続きです。変更日から14日以内の届出が原則となるため、URLの切替作業のスケジュールに届出日も組み込んでおくと安全です。期限の詳細は古物商の変更届と14日ルールで扱っています。

届出時の注意点

複数のプラットフォームを使う場合

メルカリとヤフオクを併用する場合は、それぞれのURLを個別に届け出ます。1枚の届出書に複数URLを記載できるかは警察署によって運用が分かれるため、訪問前に電話で確認してください。

疎明資料の有効期限

Whois情報に有効期限の記載がある場合、ドメインの有効期限内であることが確認できる資料を提出します。ドメイン更新前の古い資料は差し替えが必要になることがあります。

警察署ごとの運用差

東京都内でも、警察署によって書類の様式・疎明資料の受理基準・受付時間が異なります。事前に管轄署へ電話で確認してから訪問することで、空振りを防げます。取れるもの)を印刷して持参する方法で対応できます。受理基準は警察署によって異なるため、訪問前に管轄署へ電話で確認してください。

まとめ

古物商許可取得後にネット販売を始めるなら、URL届出は避けて通れない手続きです。

ヤフオク・メルカリ・Yahoo!フリマ・ラクマなどのフリマ・オークション系プラットフォームでは、各社が発行する事業者向け専用URLを取得して警察署に提出します。BASE・STORES・自社ドメインを使うケースでは、Whois疎明資料を添えて使用権限を証明します。

漏れやすいのが、URL変更時・廃止時の届出です。プラットフォームの乗り換えや独自ドメインへの切替のたびに、変更日から14日以内の届出が必要になります。届出の流れを最初に把握しておけば、開始後の手続き漏れを避けられます。

お困りの際は当事務所へ

古物商許可の取得は、必要書類の準備から警察署への申請まで、手続きが複雑です。「URL届出の疎明資料は何を用意すればよいか」「開業後の届出は何から手をつければよいか」など、判断に迷う場面も多くあります。

当事務所では、古物買取の現場で10年以上の経験を持つ行政書士が、書類作成から許可取得・URL届出までサポートいたします。自分のケースで何が必要か確認したい、申請や届出が複雑で困っているといった場合は、お気軽にご相談ください。

申請代行 11,000円〜(税込)/まずはお気軽にご相談ください

よくある質問

古物商許可を持たずにフリマアプリで中古品を売り続けると、どうなりますか?

古物営業法第31条により、3年以下の拘禁刑(旧:懲役)または100万円以下の罰金、もしくはその両方が科されます。2025年6月1日施行の改正刑法により、従来の「懲役」と「禁錮」は「拘禁刑」に一本化されました。許可が必要かどうかの判断については古物商許可がいる・いらない12のケースで扱っています。

メルカリとYahoo!フリマを両方使っています。届出は2回必要ですか?

はい、プラットフォームごとに届出が必要です。それぞれが別の専用URLを発行する以上、URLごとに届出を行います。1枚の届出書に複数URLを記載できるかは警察署の運用次第のため、管轄署に事前に確認してください。

BASEのショップURLと独自ドメインを両方使っています。どちらを届け出ればよいですか?

両方の届出が必要です。BASEが発行するショップURL(xxx.base.ec)と独自ドメインは別のURLとして扱われます。独自ドメイン側にはWhois疎明資料を添付します。

URLを変更する予定があります。変更届はいつまでに出せばよいですか?

変更が生じた日から14日以内です(古物営業法第7条第2項、同法施行規則)。ドメイン切替・リニューアル・プラットフォーム乗り換えの作業スケジュールに、届出日も最初から組み込んでおいてください。

Whoisで調べたら「Privacy Protected」と表示されました。疎明資料はどう準備すればよいですか?

ドメイン管理会社の管理画面にログインした状態で、氏名・ドメイン名・有効期限が確認できる画面のスクリーンショットを印刷して持参する方法が一般的です。受理基準は警察署によって違うため、訪問前に管轄署へ電話で確認してください。

個人で取得した古物商許可で、メルカリのビジネスアカウントを開設できますか?

はい、個人の古物商許可でメルカリShopsの事業者アカウントを開設できます。許可の名義(個人名)と、メルカリShopsの事業者情報を一致させて登録します。発行された届出用URLを管轄警察署に届け出る流れは法人の場合と同じです。

執筆者プロフィール

手島宏典 行政書士・現役質屋店長
業界歴10年以上。大手買取店FC3年経営。

行政書士手島宏典事務所
東京都葛飾区亀有3丁目27-30 Tビル1階
TEL:03-6821-4578(平日 9:00〜19:00)

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