ヤフオクで古物を販売するなら、許可証番号に、氏名(法人は名称)と許可をした公安委員会の名称を加えた3つを表示します。個人の許可で屋号やニックネームだけを載せても、この表示にはなりません。
購入者に向けた表示と、警察へのURLの届出は別の手続きです。片方を済ませても、もう片方は残ります。
許可証が届いたら、出品を始める前に、公開ページの表示と警察への届出の両方を片づけておきましょう。
ヤフオクに表示する3項目と記載例
表示する項目は、氏名(法人は名称)、許可をした公安委員会の名称、12桁の許可証番号の3つです。これを、取り扱う品物の情報とあわせて表示することになります。
個人で東京都公安委員会の許可を受けた場合は、次の形です。
古物商許可:東京都公安委員会 第○○○○○○○○○○○○号 山田太郎
法人なら、代表者の名前ではなく、許可を受けた会社の名称を入れます。
古物商許可:東京都公安委員会 第○○○○○○○○○○○○号 株式会社○○リユース
公安委員会の名称と番号は、手元の許可証の記載をそのまま写してください。番号は12桁あり、1桁違えば別の番号になります。
3つがそろえば、購入者は公開された情報だけで、取引の相手が許可を受けた古物商かどうかをたどれます。番号だけでは誰の許可かわからず、名前だけでは許可の有無が伝わりません。
個人と法人で変わる表示の名義
個人は屋号やニックネームで代えられない
個人で許可を取った場合、許可を受けているのは本人です。「○○リユース」のような屋号や、Yahoo! JAPANの表示名だけでは氏名の表示として足りません。
屋号を出したいときは、「○○リユース(山田太郎)」のように本人の氏名を並べて書きましょう。
法人は登記どおりの名称を入れる
法人の許可なら、登記されている正式な名称で表示します。「株式会社」を省いた店名や、ブランド名だけの表示は、許可を受けた会社の名称と一致しません。
代表者個人が持つ許可を、会社の古物営業に使うこともできません。個人と法人は別の営業主体で、会社として中古品を仕入れて売るなら、会社名義の許可がいります。
法人化や改名のときは表示も差し替える
個人事業を会社にした場合、個人の許可は会社へ引き継げません。会社として新しく許可を取り、取引を会社に切り替える日にあわせて、ヤフオクの名義と3項目を書き換えてください。
結婚で氏名が変わったときや、会社の商号を変えたときも同じです。警察への変更の届出とは別に、自己紹介、ストア情報、商品説明のテンプレートに古い名前が残っていないかを点検しましょう。1か所でも残れば、購入者には許可証と違う名前が見えてしまいます。
ヤフオクのどこに書くか
原則は出品している商品のページ
3項目は、法律上「取り扱う品物の情報とあわせて」表示するものです。「古物営業法等の解釈運用基準」では、品物を載せている個々のページへの表示を原則としています。サイトのトップページに表示する方法や、トップページから表示ページへリンクを張る方法も認められています。
オークションの画面で「品物を載せている個々のページ」にあたるのは、出品ページの商品説明です。ここに3項目を入れておけば、原則どおりの表示になります。
文字の大きさについても、はっきりと、普通の人が読める大きさでの表示が求められます。
自己紹介欄だけで済ませる場合の注意
出品者の自己紹介欄が、サイトのトップページの代わりとして認められるかどうかは、公式の案内に明示がありません。自己紹介欄だけに載せる形をとるなら、申請先の警察署との事前相談で確認しておきましょう。
当事務所では、商品説明のテンプレートに3項目を入れ、自己紹介欄にも同じ内容を載せる形を前提に考えます。テンプレートにしておけば、出品のたびに書き忘れる心配もなくなります。
ストアも購入者から見える場所に表示する
Yahoo!オークションのストアでも、購入者が見られる公開ページに3項目を表示します。出店の申込みでヤフー側に許可の情報を登録したことと、購入者向けの表示は別です。
ストアを公開したら、購入者側の画面でページを開き、名称・公安委員会名・番号が許可証と一致しているかを点検してください。
従業員が少なくても表示は省けない
オークションで古物を売っている以上、従業員の人数にかかわらず3項目の表示がいります。
古物営業法には、ネットでの取引とは別に、自社のウェブサイトを持つ古物商にサイトへの表示を求める決まりもあります。こちらは常時使用する従業者が5人以下なら免除されるものの、この免除はネットで古物を取引するときの表示には使えません。
| 状況 | 3項目の表示 |
|---|---|
| ヤフオクで古物を販売している | 必要(従業員の人数は関係なし) |
| 自社サイトがあり、サイトで古物の取引はしていない(従業者6人以上) | 自社サイトに表示する |
| 自社サイトがあり、サイトで古物の取引はしていない(従業者5人以下) | 免除 |
| 自社サイトがなく、ネットでの古物の取引もしていない | いらない |
人数には雇っている従業員だけを数え、会社の役員や個人事業主本人は含めない考え方です。
なお、自分が使っていた物をヤフオクで処分するだけなら古物営業にあたらず、許可も表示もいりません。
ヤフオクのURL届出で
「自分の出品者ページは届出が必要なのか」「使用権限をどの資料で示せばよいのか」など、ヤフオク特有の判断に迷う場合は、申請前の段階からご相談いただけます。
許可番号の表示とURL届出は別の手続き
出品ページに3項目を表示しても、警察へのURLの届出は済みません。反対に、URLを届け出たからといって、ヤフオク上の表示を省くこともできません。
表示は購入者に向けたもの、URLの届出は公安委員会に向けた手続きという位置づけです。
ヤフオクのページも届出の対象になるか
URLの届出の対象は、古物の情報を載せて取引の申込みを受けるウェブサイトです。解釈運用基準は、情報ごとにURLが無作為に割り当てられ、同じURLを繰り返し使えない掲示板を対象外としています。
出品者ページやストアのページのように、同じURLを使い続けるページをどう扱うかは、公式の案内に明示がありません。通常の出品かストアか、どのページで続けて販売するかを伝えたうえで、申請先の警察署との事前相談で確認します。
届け出るタイミングは2つです。許可の申請時に使うURLを申請書に書き、許可のあとで新しいページを使い始めたら、変更の届出を出しましょう。
Whoisは必ず必要か
URLの届出には、そのURLを使う権限があることを示す資料(疎明資料)を添えます。解釈運用基準が例に挙げるのは、プロバイダなどからURLの割当てを受けたときの通知書の写しです。WHOIS(ドメインの登録者を調べる仕組み)の画面を印刷したものは、通知書をなくしたときの代わりとして使えます。
オークションサイトのドメインは運営会社のヤフーが管理しているため、WHOISで出てくるのも運営会社の情報にとどまります。これでは、申請者本人がその出品者ページを使っていることを示せません。
アカウントの管理画面など、申請者の名義とページのつながりがわかる使用権限の資料を用意しましょう。何を添えるかは、警察署との事前相談で詰めてください。
表示のほかに出品前に済ませること
3項目の表示は、ネット販売の準備の一部にすぎません。営業所には決められた様式の標識を掲げ、古物を買い取るときは本人確認と台帳への記録が必要です。
こうした本人確認・記録・申告の義務は、仕入れ先がヤフオクでも同じようにかかります。ヤフオクで落札して仕入れるときの確認方法は、フリマ・オークション仕入れの本人確認に分けてまとめました。
売ったときにも記録がいる区分は、美術品類、時計・宝飾品類、自動車、自動二輪車・原付です。美術品類、時計・宝飾品類、自動車は、1万円以上で売ったときが対象です。自動二輪車・原付は、本体なら金額を問わず、部分品なら1万円以上が対象になります。いずれも、落札者に引き渡した時点で古物台帳に書き込みます。
事業として通信販売をするなら、古物営業法とは別に、特定商取引法にもとづく事業者の氏名・住所・電話番号などの表示も欠かせません。
よくある質問
- 許可をした公安委員会の名称には、どこを書けばよいですか?
-
許可証に書かれている公安委員会の名称をそのまま入れます。主たる営業所がある都道府県の公安委員会が許可を出すため、東京都内に営業所があれば「東京都公安委員会」です。
- 許可証番号をネットに出して、悪用されませんか?
-
表示は法律で決まっているため、番号を伏せる選択肢はありません。ネットで取引する古物商の氏名・URL・許可証番号は、許可をした公安委員会のウェブサイトでも公開されています。購入者が番号から相手をたどれる仕組みの一部と考えてください。
- 1点ずつオークション形式で出品するとき、競り売りの届出はいりますか?
-
ネットオークションに出品して競り売りをするなら、競り売りの届出は不要です。オークションの運営会社が別にURLなどを届け出ているため、出品する古物商から重ねて届け出る必要がないという考え方です。
- 許可の申請中に、許可番号なしで出品を始めてもよいですか?
-
許可が出るまでは、仕入れた古物をヤフオクで売る営業はできません。表示する番号もまだないので、許可証を受け取ってから3項目を入れて出品を始めましょう。
- 出品作業をスタッフに任せる場合、スタッフの名前も書きますか?
-
書く必要はありません。氏名の欄に入れるのは、出品作業をしたスタッフではなく、許可を受けた本人(法人なら会社)です。スタッフに任せる場合も、購入者から営業の主体がわかるよう、3項目を表示してください。
まとめ
古物をヤフオクで販売するときは、氏名(法人は名称)、許可をした公安委員会の名称、12桁の許可証番号の3つを表示します。個人は屋号やニックネームだけでは足りず、法人は登記どおりの名称が前提です。書く場所は品物を載せた商品ページが原則で、商品説明のテンプレートに入れておけば書き忘れも防げます。従業員5人以下の免除はネットでの取引には使えないため、小規模でも表示は省けません。
購入者向けの表示と、警察へのURLの届出は別の手続きです。ヤフオクのページが届出の対象になるか、使用権限をどの資料で示すかは、申請先の警察署との事前相談で詰めていきましょう。法人化や改名のときは、警察への手続きとあわせて、ヤフオク上の古い名前もすべて差し替えてください。
参考資料・公式情報
本記事は、以下の公的機関・公式サービスの情報を参考に作成しています。
ヤフオクでの古物販売でお困りならご相談ください
「ヤフオクのどこに何を書けばよいのか」「自分のページもURLの届出が必要なのか」と迷った段階で、ご相談ください。判断だけのご相談でも受け付けています。
古物商許可が必要な場合は、申請書類の作成からURLの届出まで、リユース業界で10年以上、買取の実務に携わってきた行政書士がサポートします。

