ヤフオクで中古品を継続的に出品する古物商は、ページの決まった場所に許可情報を表示する義務があります。書く場所はストア出店とオークション形式で異なり、特商法ページに書くだけでは足りません。
表示と並行して、ヤフオクのURLを警察署に届け出る義務もあります(開設から14日以内)
表示違反は指示処分の対象、URL届出違反は10万円以下の罰金が直接科されます。「ページに載せた」と「URLを警察に届け出た」はセットで完結します。
書く項目、表示場所、URL届出までを順に見ていきます。
表示する3項目(古物営業法施行規則第19条)
ネットで古物を継続的に売買する古物商は、サイト上に次の3項目を表示します(古物営業法第12条の2、同法施行規則第19条第3号)。
- 氏名または名称
- 許可をした公安委員会の名称
- 許可証の番号
表示例:
山田太郎 東京都公安委員会 第301012345678号
表示する氏名はあくまで許可証に書かれた名前で、ヤフオクのニックネームではありません。本名を出したくない場合は法人格で許可を取り直すことで法人名表示に切り替えられます。
ヤフオクでの表示場所
ヤフオクは出品形式が2つに分かれていて、表示場所もそれぞれ違います。
ヤフオクストア(プロストア)の場合
ストアIDを取得して出品するヤフオクストアでは、次の2か所に表示します。
1. 特定商取引法に基づく表記ページ
販売事業者情報をまとめるページに、独立した行として古物商の項目を追加します。
販売業者 ○○株式会社
所在地 東京都葛飾区亀有3丁目27-30
電話番号 03-6821-4578
古物商許可番号 東京都公安委員会 第301012345678号
2. ストア自己紹介・会社概要欄
ストアトップの自己紹介文や会社概要欄にも同じ情報を載せます。落札者は特商法ページまで遡らないことが多いので、トップで見える場所に置いたほうが伝わります。
ヤフオク(オークション形式)の場合
個人または法人のYahoo! JAPAN IDで出品しているケースです。マイ・オークションの「自己紹介」欄に表示します。
当アカウントは古物商許可を取得して運営しています。
氏名(名称) 山田太郎
公安委員会 東京都公安委員会
許可証番号 第301012345678号
入札希望者と警察の両方から確認される場所なので、自己紹介欄の冒頭に置きます。
URL届出も必要(14日以内)
ヤフオクで出品を始めるときに見落とされやすいのが、URLを警察署に届け出る義務です。期限は開設から14日以内、違反すると10万円以下の罰金が直接科されます(古物営業法第35条)。
ヤフオクで届け出るURLは次のとおりです。
ヤフオクストアの例:
https://store.shopping.yahoo.co.jp/[ストアID]/
オークション出品者ページの例:
https://auctions.yahoo.co.jp/seller/[Yahoo!JAPAN ID]/
届出にはWhois情報の疎明資料が必要で、ヤフオクの場合は出品者管理画面のスクリーンショットや利用規約のURLで代替します。具体的な書類と取得手順はURL届出に必要な書類とWhois疎明資料にあります。
表示・届出を怠るとどうなるか
リスクは2系統あります。法律上の処分と、ヤフオク側のペナルティです。
法律上の処分は、表示義務違反(古物営業法第12条の2)だと公安委員会の指示処分から始まり(同法第23条)、指示に従わなければ営業停止、最終的には許可取消しという順序です。指示違反の段階で罰則の対象になります(同法第33条、6月以下の拘禁刑(旧:懲役)または30万円以下の罰金、もしくはその両方)。URL届出違反(同法第7条第3項)はこの流れと違い、10万円以下の罰金が直接科される点に注意します。
ヤフオク側のペナルティは、利用規約違反による出品制限・アカウント停止・強制退会という順で進みます。法律上の処分よりこちらが先に出るケースが多く、積み上げた評価や出品履歴を一気に失うことになります。
なお罰則表記は、2025年6月1日施行の改正刑法に合わせて「拘禁刑」で統一しています。従来の「懲役」と「禁錮」が一本化されたもので、刑の重さは原則として従前と同じです。
表示時の注意点
屋号がある場合
ヤフオクでは屋号のみを表示するのではなく、許可証に書かれた氏名・法人名を表示します。屋号は付記する形であれば問題ありません。
○○商会(東京都公安委員会 第301012345678号 山田太郎)
法人格で許可を取得している場合は、代表者の氏名ではなく法人名を表示します。
複数プラットフォームでは個別に表示
メルカリShops、ラクマ、Amazon、自社サイトなど、ヤフオク以外でも販売しているなら、各サイトに同じ情報を表示します。「ヤフオクに書いているから他は不要」とはなりません。メルカリ側の表示ルールや無許可運用のリスクはメルカリで古物商許可なしはバレる?にあります。
許可証の内容が変わった場合
引越しによる営業所移転、法人化、代表者変更などで許可証の記載が変わったら、表示も同じタイミングで更新します。古い情報を残したままだと、変更届の14日ルール違反として指摘される可能性があります。
まとめ
ヤフオクで継続的に中古品を出品する古物商は、氏名(または法人名)・公安委員会名・許可番号の3項目を表示する義務があります。ストア出店なら特商法ページとストア情報欄、オークション形式ならマイ・オークションの自己紹介欄が記載場所です。
表示と並行して、URLを開設してから14日以内に管轄警察署へ届け出ます。表示義務違反は指示処分から罰則へ進むのに対し、URL届出違反は10万円以下の罰金が直接の対象です。法律上の処分とは別に、ヤフオクの利用規約違反としてアカウント停止のリスクもあります。
設定そのものは数分で終わります。最初の出品の前に、表示とURL届出をセットで済ませておきます
お困りの際は当事務所へ
「ヤフオクで販売を始めたいが古物商許可が必要か判断がつかない」「URL届出の手順がわからない」「複数プラットフォームでの表示と届出をまとめて整理したい」といった場面では、専門家への確認が早道です。
古物商許可の取得は、必要書類の準備から警察署への申請まで、手続きが複雑です。当事務所では、古物買取の現場で10年以上の経験を持つ行政書士が、書類作成から許可取得までサポートいたします。
申請代行 11,000円〜(税込)/まずはお気軽にご相談ください
- LINE相談(24時間受付・返信最速)
- お問い合わせフォーム
- 電話:03-6821-4578(年中無休 9:00〜19:00)
- ヤフオクで不用品を売るだけでも許可番号の表示は必要ですか?
-
いいえ、不用品の処分なら不要です。自分の私物を継続性なく売っているなら古物商に該当せず、表示義務もありません。仕入れて売っている場合や、回数が多い場合は古物商に該当します。判断に迷うときはヤフオクで古物商許可は必要かを確認してください。
- ストアと個人アカウントの両方を使っている場合、どちらにも表示が必要ですか?
-
はい、両方に必要です。表示は出品しているアカウントごとに行います。1つの許可証で複数アカウントを運用すること自体は可能ですが、表示の手間は二重になります。
- 出品ページごとにも許可番号を書く必要がありますか?
-
法律上、出品ページごとの記載までは義務付けられていません。プロフィールや特商法ページに表示があれば足ります。ただし実務では商品説明欄の末尾にも入れている出品者が多く、同一販売者であることを示す意味で入れておくのが無難です。
- 許可を取った都道府県と販売先の都道府県が違う場合、どこを表示しますか?
-
主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会を表示します。営業所が東京なら、購入者が大阪や北海道にいても表示するのは「東京都公安委員会」です。販売先の都道府県は関係しません。
- 古物商許可は取得済みですが、申請時にヤフオクのURLは書いていませんでした。これからヤフオクで販売を始める場合、許可の取り直しは必要ですか?
-
許可の取り直しは不要です。許可取得後にネット販売を始めるときは、URLを開設してから14日以内に管轄警察署へ変更届を出します。手数料はかかりませんが、Whois情報の疎明資料の準備が必要です。
執筆者プロフィール
手島宏典 行政書士・現役質屋店長
業界歴10年以上。大手買取店FC3年経営。
行政書士手島宏典事務所
東京都葛飾区亀有3丁目27-30 Tビル1階
TEL:03-6821-4578(平日 9:00〜19:00)

