東京都で古物商許可を申請すると、審査の目安(標準処理期間)は40日です。この40日には行政庁の休日が含まれないため、カレンダーの上ではおおむね2か月を見込むことになります。
警察署へ書類を出す前にも、営業所の手配や証明書の取り寄せで日数を取られます。開業日から40日だけを逆算して動くと、オープンの日に許可が間に合いません。
この記事では、40日の正しい数え方、提出前の準備、審査が延びる理由、許可を待つ間に進められる準備を順に解説します。
東京都の40日の数え方
行政庁の休日を除いて40日
東京都の審査基準では、古物商許可の標準処理期間を「40日(行政庁の休日は含まない。)」と定めています。土日・祝日・年末年始は、この40日に数えません。
平日40日は、休日がなければちょうど8週間です。祝日が1日入るごとに1日ずつ後ろへずれるため、実際の日数は下の表のように2か月前後となります。
| 受理された日 | 40日目の目安 | 間に入る休日 |
|---|---|---|
| 2026年10月1日(木) | 2026年12月1日(火) | スポーツの日、文化の日、勤労感謝の日 |
| 2026年12月1日(火) | 2027年2月2日(火) | 年末年始、成人の日 |
| 2027年4月1日(木) | 2027年6月2日(水) | ゴールデンウィーク |
上の表は、受理された日の翌日から数えた当事務所の試算です。標準処理期間は、書類に問題がないときの目安にとどまります。警察署の混み具合によっては、2か月を超えることもあります。
40日の基準は申請が受理された時点
40日の基準になるのは、必要書類をそろえて警察署の生活安全担当課へ申請し、手数料19,000円を納めた時点です。窓口へ最初に相談に行った日や、申請書を書き始めた日から数えるものではありません。
相談から提出までに2週間かかれば、その2週間は40日の外側になります。行政書士に依頼したときも同じで、依頼日ではなく、準備を終えて提出した日がスタートです。
提出前の準備にかかる日数
提出までの準備は、書類がそろうまで2週間から1か月ほどが目安です。その前に、営業所と管理者、取り扱う品目を決め、欠格事由にあたる人がいないかも把握しておく必要があります。この3点が空欄のままでは、証明書を取り寄せても申請書は仕上がりません。
本籍地の身分証明書
住民票のほかに、本籍地の市区町村が出す身分証明書(破産して復権していない人でないことなどを役所が証明する書類)が必要です。運転免許証やマイナンバーカードは、この書類の代わりになりません。
本籍地が遠いと郵送で請求することになり、手元に届くまで往復の郵送日数がかかります。住んでいる場所と本籍地が違う方は、準備の最初に請求を出してください。
法人は役員全員分の書類
法人で申請するときは、代表者だけでなく、監査役を含む役員全員と営業所の管理者の分がいります。そろえるのは住民票・身分証明書・略歴書・誓約書の4種類です。役員が多いほど、全員分が集まる日は遅くなるものです。
法人の申請では、定款と登記事項証明書も提出します。事業目的が、これから始める中古品の買取・販売とかけ離れていないかにも目を通しましょう。目的を書き換える登記が必要か迷うときは、登記の前に申請先の警察署へ相談してください。
営業所と申請先の警察署
申請先は、主たる営業所の場所を受け持つ警察署です。営業所の場所がないと、提出先の警察署もわかりません。
自宅、賃貸の事務所、レンタルオフィスのどれを使うかで、求められる資料も変わります。賃貸なら、契約書の名義と使用目的(事業に使ってよい契約か)を先に確かめておきましょう。営業所として認められる条件を満たさない物件だと、物件探しからやり直しです。
ネット販売をするならURLの資料
自分のホームページで古物を売買するなら、申請書にそのURLを書き、そのURLを使う権限があることを示す資料(疎明資料)を添えます。ドメインを取っていない段階では、URLの届出と使用権限の資料は用意できません。
フリマアプリやモールにある自分のページのURLは、届け出るかどうかが公式の案内に示されていません。申請先の警察署との事前相談で確認します。出品先が決まらないまま住民票だけ集めても、申請は前に進みません。
古物商許可の申請準備でお困りなら
古物商許可は、申請後の審査だけでなく、身分証明書の取り寄せや営業所・管理者・URL資料の準備にも時間がかかります。開業予定日が決まっている場合は、必要書類の確認から早めにご相談ください。
補正が入ると審査は延びる
提出後に書類の手直し(補正)や追加の提出を求められると、内容によっては許可までに追加の日数がかかります。
補正が入りやすいのは、次のような食い違いや漏れです。
- 申請書の住所や氏名の書き方が、住民票の表記と一致していない
- 法人役員の添付書類が、一人分足りない
- 営業所を使う権限について、追加の説明を求められた
いずれも、提出前に申請書の表記を住民票や登記事項証明書と一字ずつ比べれば防げます。追加書類の取り寄せに時間がかかれば、許可までの期間もそのぶん長くなりやすいため、出す前の点検に時間を割いてください。
申請中の仕入れは無許可営業
申請が受理されても、許可証を受け取るまで古物営業はできません。売るのは許可のあとだとしても、売るつもりで中古品を買い入れた時点で古物営業にあたります。
許可を受けずに古物営業をした場合、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象です(古物営業法31条)。販売目的の仕入れは、許可証を受け取った日から始めましょう。
自分で使っていた不用品を売るだけなど、そもそも許可がいらない取引もあります。どちらにあたるか迷う取引は、許可証が届くまで手を出さないでください。
審査待ちの間に進める準備
中古品の売り買いを伴わない準備なら、審査を待つ間にも進められます。
- 古物台帳を紙の帳簿にするか、パソコンで記録するか
- 店頭買取や宅配買取での本人確認の手順
- ネットショップのページや会社概要の作成
- 店舗の什器や備品の手配
古物台帳は、仕入れを始めた初日から記録をつける決まりです。書式を先に用意しておけば、最初の取引から慌てずに書き込めます。
郵送で品物を受け取る宅配買取の本人確認は、店頭とは方法が変わるため、営業開始までに手順を社内で共有してください。日々の取引の責任者になる古物商の管理者の役割も、この期間に担当者へ伝えておくと開業後の動きが早くなります。
開業日から逆算した日程
開業日が決まっているなら、2か月半から3か月前には準備に取りかかってください。
| 段階 | 期間の目安 | この時期にやること |
|---|---|---|
| 提出前の準備 | 2週間〜1か月 | 営業所・管理者・品目の決定、証明書の取り寄せ、申請書の作成 |
| 審査 | 約2か月(平日40日+休日) | 警察署への提出、公安委員会の審査 |
| 許可後 | 許可証を受け取った日から | 標識(プレート)の掲示、仕入れの開始 |
連休や年末年始を挟む時期は、表の目安より審査が長くなる点に注意が必要です。法人で役員が多い場合も、準備だけで1か月を超えることがあるため、3か月を前提に日程を組むことになります。
許可証を受け取ったら、営業所に標識を掲げてから営業を始めます。ネットで販売する場合は、販売ページに許可番号などを表示する準備も欠かせません。
よくある質問
- 審査を急いでもらうことはできますか?
-
審査を早める手続きは、公式の案内に示されていません。短くできるのは提出までの準備期間なので、身分証明書などの請求を早めに出し、補正の入らない書類で提出してください。
- 審査の途中で、進み具合を問い合わせてもいいですか?
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問い合わせ先は、申請した警察署の生活安全担当課です。提出のときに担当者の名前と連絡先を控えておけば、状況を聞くときに話が早く伝わります。
- 許可が出たことは、どうやって分かりますか?
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許可が出た後の連絡方法や許可証の受け取り方は、申請のときに担当者へ聞いておきましょう。
- 審査中に営業所や役員が変わったら、どうなりますか?
-
申請中に内容が変わったときは、すぐに申請先の警察署へ連絡してください。書類の差し替えで済むか、申請をやり直すかは、変わった内容によって異なります。許可を受けた後の変更なら、期限内に変更届を出すことになります。
まとめ
古物商許可の審査は、東京都では行政庁の休日を除いた40日が目安です。数える基準は申請が受理された時点で、カレンダーの上ではおよそ2か月、連休を挟めばさらに延びます。書類の手直し(補正)が入った場合も、許可までの日数が長くなることがあります。
提出前の準備にも、本籍地の身分証明書の取り寄せや法人役員分の書類集めで2週間から1か月が必要です。申請中は中古品を仕入れられません。その期間は古物台帳や本人確認の手順づくりにあて、開業日の2か月半から3か月前には準備を始めてください。
参考資料・公式情報
本記事は、以下の公的機関・法令の情報を参考に作成しています。
古物商許可の申請準備でお困りならご相談ください
「開業日に間に合わせるには、いつまでに申請すればいいのか分からない」と迷った段階で、ご相談ください。判断だけのご相談でも受け付けています。
古物商許可が必要な場合は、証明書の取り寄せから申請書の作成、警察署への提出まで、リユース業界で10年以上、買取の実務に携わってきた行政書士がサポートします。
行商の切り替えと
出店日程が決まった時点で、行商欄の切り替えと仮設店舗の届出の準備を並行して始めることになります。どちらから手をつけるかも含めて、当事務所へご相談ください。

