古物商許可の身分証明書はどこで取る?本籍地・郵送請求・必要な人を解説

古物商許可の申請で出す身分証明書は、本籍地の市区町村が発行する証明書です。現在の住所地ではなく、本籍のある自治体へ請求します。

運転免許証やマイナンバーカードのコピーでは代わりになりません。必要な人は、個人なら申請者本人と営業所の管理者、法人なら役員全員と営業所の管理者です。

目次

請求先は住所地ではなく本籍地

身分証明書は、旧制度の準禁治産者と、破産手続開始の決定を受けて復権(資格の制限が解けること)を得ていない人のどちらにもあたらないことを示す書類です。許可の欠格事由の審査に使います。

請求先は本籍のある市区町村で、葛飾区に住んでいても本籍が別の市にあれば、その市へ請求します。引っ越しをしても本籍は自動では変わりません。

書類古物商許可の申請での役割
市区町村発行の身分証明書欠格事由にあたらないことを示す添付書類
運転免許証・マイナンバーカード役所の窓口や郵送で、請求者本人であることを示す書類。許可申請には出さない
住民票の写し本籍(外国人は国籍等)が記載されたものを、あわせて出す添付書類
法人の登記事項証明書法人で申請するときに、あわせて出す添付書類

請求書には、本籍と戸籍の筆頭者の氏名を書きます。筆頭者は戸籍の最初に記載された人です。世帯主と違う人が筆頭者の戸籍も多いため、家族関係から推測せず、住民票や戸籍の記載で氏名を調べてから書いてください。

本籍が分からないときは、本籍入りの住民票の写しで調べます。この住民票の写しは許可申請の必要書類にも入るため、先に取っても無駄になりません。

戸籍謄本は本籍地以外の窓口でも請求できる広域交付が始まっています。身分証明書は対象外で、請求できるのは本籍地の自治体だけです。

必要なのは誰の分か

申請者側の人と、営業所の管理者の分が必要です。

申請の形必要な人
個人で申請する申請者本人と営業所の管理者
法人で申請する役員全員と営業所の管理者

法人は、代表者1人の分だけでは足りません。解釈運用基準では、役員を登記の有無にかかわらず、業務の執行や監査の権限を持つ人としています。株式会社なら取締役と監査役、合同会社なら業務を執行する社員が入ります。役員関係の書類は、身分証明書のほかにも役員ごとに必要です。

営業所の管理者には、申請者本人がなることもできます。申請者本人や役員が管理者を兼ねるときに、同じ人の身分証明書を何通出すかは、警視庁の案内に書かれていません。申請先の警察署に事前に相談してください。

STEP 1 本籍を確認

本籍と戸籍の筆頭者を確認する

STEP 2 本籍地へ請求

窓口・郵送などで身分証明書を請求する

STEP 3 証明書を受け取る

氏名などの記載内容を確認する

STEP 4 警察署へ提出

古物商許可の添付書類として提出する

身分証明書は現在の住所地ではなく、本籍地の市区町村へ請求します。

窓口と郵送での請求方法

窓口での請求に必要なのは、自治体の請求書と手数料、そして窓口へ行く人の本人確認書類です。取り扱う窓口は自治体ごとに違い、本庁舎のほか、出張所や行政サービスコーナーで受け付ける自治体もあります。

請求書で証明項目を選ぶ自治体では、古物商許可の申請に使うと窓口で伝えましょう。選ぶ項目は、窓口の案内に従ってください。

郵送請求に対応した自治体なら、本籍地が遠くても窓口へ行かずに取り寄せられます。送るのは請求書と返信用封筒、本人確認書類の写し、手数料です。手数料の払い方は、定額小為替や現金書留など自治体ごとの指定に従ってください。

電子申請は、自治体ごとに条件が違います。マイナンバーカードが必要な自治体も、証明書が郵送で届く自治体もあります。

コンビニ交付の対象になる証明書は自治体ごとに限られており、身分証明書が入っているかどうかは本籍地の案内で調べてください。

郵送は往復の日数がかかります。役員が決まった段階で、本籍地が遠い人の分から請求を始めてください。

身分証明書の請求と許可申請でお困りなら

役員や管理者の本籍地が遠いと分かった時点で、郵送請求と申請書類の準備を並行して始めることになります。誰の分をいつ請求するか、役員の本籍地がばらばらの場合の進め方も含めて、当事務所へご相談ください。

代理で請求するとき

代理人が請求するときは、本人が書いた委任状と、窓口へ行く人の本人確認書類が必要です。

配偶者や親子の請求なら委任状が不要の自治体と、成人の家族にも委任状を求める自治体に分かれます。委任状の書式や必要事項は、本籍地の自治体の案内に従ってください。

会社の代表者が他の役員の分をまとめて請求する場合も、代理請求にあたります。役員本人が書いた委任状を預かって、窓口へ行きます。役員が多い法人は、本籍地と請求方法と到着日を役員ごとに一覧にすると、取り漏れが出ません。

発行日と取り直し

警視庁の許可申請ページには、身分証明書について「発行から何か月以内」という期限が書かれていません。取得してから申請まで期間が空くときは、申請先の警察署に事前に問い合わせてください。他の手続きで取った身分証明書を使い回せるかどうかも、同じ問い合わせで分かります。

取得後に氏名が変わったり本籍を移したりすると、住民票や申請書の記載と食い違います。取り直しが必要かどうかは、申請の前に警察署で聞いてください。

外国籍の方の書類

外国籍の方は日本に本籍がないため、市区町村から身分証明書が発行されません。解釈運用基準では、この場合に身分証明書を添付させなくてよいとしています。

住民票の写しは、国籍等が記載されたものを出します。東京都で申請する場合に、身分証明書に代わる書類を求められるかどうかは、申請先の警察署に事前に相談してください。

よくある質問

身分証明書の手数料はいくらですか?

手数料は自治体ごとに定められています。目黒区、川崎市、広島市は1通300円です。請求先の自治体のホームページで金額を調べてください。

郵送で請求すると、届くまで何日かかりますか?

日数は自治体で違います。横浜市の郵送請求は、受け取りまで2週間程度とされています。返信用封筒で往復するため、申請書類を集める早い段階で請求してください。

法務局の「登記されていないことの証明書」も必要ですか?

必要ありません。この証明書は、令和元年12月14日から古物商許可の添付書類ではなくなりました。市区町村の身分証明書は、これまでどおり出します。

許可を取った後に役員や管理者が変わったら、身分証明書をもう一度出しますか?

新しく役員になる人と、新しく管理者になる人の分を出します。変更届に添付し、届出の期限は変更の日から14日以内です。登記事項証明書を添付するときは20日以内になります。

過去に自己破産したことがあると、古物商許可は取れませんか?

復権を得ていれば、自己破産した事実だけで欠格事由にあたることはありません。免責許可の決定が確定したときなどに、復権を得ます。身分証明書の記載内容は本籍地の自治体へ、欠格事由にあたるか迷うときは申請先の警察署へ、事前に問い合わせてください。

まとめ

身分証明書は、本籍地の市区町村に請求します。住所地の窓口では取れず、戸籍の広域交付の対象にもなりません。必要な人は、個人なら申請者本人と営業所の管理者、法人なら役員全員と営業所の管理者です。

本籍地が遠いときは郵送請求、代理人に頼むときは委任状と、自治体ごとの案内に沿って進めます。発行日の期限は、申請先の警察署に聞いてください。外国籍の方は身分証明書が発行されないため、代わりの書類が必要かどうかを警察署に聞いてください。申請全体の流れは、古物商許可を自分で申請する手順にまとめています。

参考資料・公式情報

本記事は、以下の公的機関・法令の情報を参考に作成しています。

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