古物商許可とは、中古品の買取・販売・交換を業として行うために必要な、公安委員会の許可です。東京都内で取得する場合、営業所を管轄する警察署の窓口に申請書を持参します。
手続きの流れ自体は全国どこも変わりません。ただ、東京で申請する場合に知っておきたいことがいくつかあります。管轄署の数が多く自分の申請先がわかりにくい、23区内は賃貸物件での申請がほとんどで使用承諾書の準備が必要になる、防犯係へのアポイントが実質必須。こうした点を事前に把握しておくだけで、申請はずっとスムーズになります。
東京で古物商許可を取る流れ
申請の全体像を先に把握しておきましょう。
Step 1:許可が必要か確認する すべての中古品取引に許可が必要なわけではありません。許可が必要なケースと不要なケースを先に確認すると、余計な手間が省けます。
Step 2:欠格事由に該当しないか確認する 申請できる人には条件があります。取得要件と欠格事由を確認し、自分が申請できる状態かどうかを先に把握しておいてください。
Step 3:営業所を決める どこを営業所にするかで、申請先の警察署が決まります。この選択が申請全体の起点になります。
Step 4:必要書類を集める 住民票・身分証明書・誓約書など、複数の書類を準備します。必要書類と手続きの流れに一覧をまとめています。
Step 5:管轄の警察署に申請する 書類が揃ったら、事前に防犯係へアポイントを取った上で、管轄警察署の窓口に持参します。郵送での申請は受け付けていません。
Step 6:審査(約40日) 提出後、警視庁による審査が入ります。書類に問題がなければ、約40日で許可が下ります。
Step 7:許可証の受取 許可証は本人が警察署へ直接受け取りに行きます。受取の際も事前にアポイントが必要です。郵送での交付は原則ありません。
東京特有のポイント①:管轄警察署

東京都内には102の警察署があります。どの署に申請するかは、営業所の住所で決まります。自宅の住所ではなく、許可を受けて実際に営業する場所の住所が基準です。管轄を間違えると、窓口で受け付けてもらえません。
都内の警察署へ申請に行く際は、事前の電話予約(アポイント)が実質「必須」です。窓口となる防犯係の担当者は、風俗営業の許認可や地域の防犯パトロールなど他業務を兼任しており、日中は署に不在であることが多いです。アポなしで訪問しても「今日は担当者がいないから出直して」と断られるケースがが頻繁にあります。訪問前には必ず、警察署の防犯係へ電話をして担当者のスケジュールを押さえてください。
東京で申請する警察署の選び方と管轄の決まり方では、足立・葛飾・墨田・江戸川区の管轄署と確認方法をまとめています。それ以外の区の方は、警視庁の公式サイトから管轄署を検索できます。
東京特有のポイント②:営業所の確保
東京は賃貸での申請が多い
東京23区内は、自宅や事務所を賃貸で借りているケースが多いです。この場合、大家や管理会社から使用承諾書をもらう必要があります。
承諾書の取り付けは意外と手間がかかります。大家さんによっては「何に使うのか」と渋られることもありますし、返事が来るまでに時間がかかることもあります。賃貸での古物商許可申請と使用承諾書の取り方に、スムーズに承諾を得るための伝え方を書いています。
バーチャルオフィスは使えない
東京にはバーチャルオフィスのサービスが多くありますが、古物商の営業所としては使えません。実際に業務を行える、独立した専用スペースが必要です。どういったスペースが営業所として認められるかは、古物商の「営業所」要件で整理しています。
自宅を営業所にするケース
マンションに住んでいる場合、管理規約で「事業目的の使用を禁止する」旨が書かれていないかを先に確認してください。規約上は問題なくても、管理組合や管理会社から使用承諾書を求められることがあります。事前に管理会社へ一本電話しておくと安心です。
東京での申請費用
費用の内訳は以下のとおりです。
| 項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 申請手数料 | 19,000円(全国共通) |
| 必要書類の取得費用 | 3,000〜5,000円程度 |
| 行政書士報酬(依頼する場合) | 30,000〜50,000円程度 |
手数料の19,000円は全国一律です。他府県では「収入証紙」で納付することが多いですが、東京都(警視庁管轄)の場合は、警察署の窓口で現金またはキャッシュレス決済(クレジットカード・交通系ICなど)で支払います。書類取得にかかる費用は、取得する書類の種類や枚数によって変わります。申請費用の詳細と節約のポイントでは、個人・法人それぞれのケースをまとめています。
行政書士に依頼する場合の報酬相場や、自分で申請した場合との比較は行政書士に頼む費用の相場で確認できます。東京23区内であれば、警察署への提出代行まで対応している事務所がほとんどです。
東京で申請するときに気をつけること

審査期間は約40日
東京都公安委員会(警視庁管轄)の審査期間は、標準で40日です。書類に不備があると差し戻しになり、さらに時間がかかります。「〇月から営業したい」という目標がある場合は、逆算して早めに動いてください。許可が下りるまでの期間と、1回で受理されるための準備に、書類チェックのポイントを書いています。
自分で申請するか、行政書士に頼むか
自分で申請する場合のリスクは、主に書類の不備です。住民票の種類が違う、誓約書の記載漏れ、営業所の疎明資料が不足している。こうした理由で差し戻しになると、審査期間がさらに延びます。
自分で申請するのが難しいのはどんなケースかでは、実際につまずきやすいポイントを具体的に挙げています。行政書士への依頼を考えている方は申請代行を頼むメリットと行政書士の選び方も読んでみてください。
許可を取った後にやること
許可が下りた後にやるべきことは、全国共通です。
営業所へのプレート掲示、古物台帳の準備、インターネット取引を行う場合のURL届出の3つが、まず対応すべき項目です。見落としがちな義務も含めて、許可取得後にやること・届出と義務の全体像にまとめています。
よくある質問
- Q東京都内ならどこの警察署でも申請できますか?
- A
できません。申請できるのは、営業所の所在地を管轄する警察署だけです。住んでいる区の警察署や、自分がよく行く署には申請できません。
- Q東京23区以外(多摩地域)でも手続きは同じですか?
- A
基本的な流れは同じです。申請先の警察署が変わるだけで、必要書類や審査の仕組みに違いはありません。
- Q東京で賃貸マンションを営業所にできますか?
- A
大家や管理会社から使用承諾書を取得できれば、申請できます。ただし管理規約で事業利用が禁止されている場合は認められません。まず規約の確認から始めてください。
- Q東京で申請してから許可が下りるまでどのくらいかかりますか?
- A
書類に問題がなければ、申請受理から約40日です。年末年始を挟む場合や、書類に不備があった場合はこれより長くなります。
東京23区で古物商許可をお考えの方へ
当事務所は東京都葛飾区亀有にあり、東京23区を中心に古物商許可の申請をサポートしています。
古物買取の現場で10年以上の経験を持つ行政書士が、書類作成から警察署への提出代行、許可証の受取まで対応いたします。「自分のケースで許可が取れるか確認したい」「賃貸で使用承諾書をどうすればいいかわからない」という方も、お気軽にご相談ください。
問い合わせ方法:
- LINE相談(24時間受付・返信最速)
- お問い合わせフォーム
- 電話:0368214578(年中無休 9:00〜19:00)
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執筆者プロフィール
手島宏典 行政書士・現役質屋店長
業界歴10年以上。大手買取店FC3年経営。
行政書士手島宏典事務所
東京都葛飾区亀有3丁目27-30 Tビル1階
TEL:03-6821-4578(年中無休 9:00〜19:00)



