産廃許可の講習会は誰が受ける?受講者・有効期限・修了証の注意点|東京都

「修了証は5年有効だから、その間は何度でも使える」と考えていると、産廃許可の準備は思わぬところで止まります。東京都への前回の新規・更新申請で使った修了証は、有効期限が残っていても再使用できないためです。

受講者にも決まりがあります。法人では全役員が受講するのではなく、代表者・一定の役員・政令使用人のうち、いずれか一人が対象です。個人事業主は申請者本人が受講します。選ぶ講習会も、新規申請か更新申請かによって異なります。

試験結果が出るまでは、おおむね3週間です。受講者や講習会の種類を誤ると、申請日程が後ろにずれる原因になります。受け直しを防ぐため、申込み前に確認したい点を順番に解説します。

先に確認したいポイント

法人は代表者・役員・政令使用人のうち一人が受講する

個人事業主は申請者本人が受講する

新規講習会修了証は5年、更新講習会修了証は2年有効

前回の新規・更新申請で使った修了証は再使用できない

試験結果はおおむね3週間後。申請日から逆算して受講する

目次

講習会の受講者

東京都への許可申請では、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)が実施する「産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会」を、対象者が修了していなければなりません。

申請者受講できる人
個人事業主申請者本人
法人代表者、役員(監査役・社外取締役を除く)、政令使用人のいずれか一人

法人では、全役員が受講するわけではありません。上の範囲に入る人から一人を選びます。監査役や社外取締役だけが修了していても、手引きに示された受講者の範囲には入りません。

一般の従業員を受講者にできるか

一般の従業員という立場だけでは、法人申請の受講者にはなれません。ただし、その人が政令使用人であれば対象に含まれます。

政令使用人は、申請者の使用人で本店・支店の代表者に相当する人、または継続的に業務を行う施設で収集運搬業に関する契約を締結する権限を持つ人と案内されています。産廃部長や工場長などが該当する例として挙げられています。

単に現場作業を担当している、車両を運転しているというだけでは足りません。

新規講習会と更新講習会

講習会の種類は、許可申請の区分によって決まります。手引きでは、通常の新規許可申請には新規講習会、更新許可申請には新規講習会または更新講習会の修了証を使用できるとされています。

手続使用できる修了証
新規許可申請新規講習会の修了証
更新許可申請新規講習会または更新講習会の修了証

更新講習会の修了証で新規申請できる例外

新規許可申請でも、以下のどちらかに当てはまるときは、有効な更新講習会修了証を利用できる扱いです。

  • 申請者が、ほかの自治体で産業廃棄物または特別管理産業廃棄物の収集運搬業許可を持っている
  • 産業廃棄物収集運搬業許可を持つ個人事業主が法人を設立し、その法人で新規許可を目指す

この扱いを利用するときは、申請日に有効な既存許可証の写しも添付します。例外の場面でなければ、新規講習会が原則です。

修了証の有効期限と再使用

手引きで示されている有効期限は、修了した講習会の種類によって異なります。

修了証の種類有効期限有効性の判定日
新規講習会修了証5年新規許可は申請日
更新講習会修了証2年更新許可は従前の許可期限の翌日

更新許可では、申請日ではなく、従前の許可の有効年月日の翌日に有効な修了証が求められます。早めに更新手続を行うときも、この基準日は変わりません。

前回使った修了証は再使用できない

前回の新規・更新申請で使用した修了証は、次回の許可申請に再使用できません。有効期限が残っているかどうかとは別のルールです。

たとえば、修了証に有効期間が残っていても、東京都への前回の新規・更新申請に使用していれば、次回申請には前回使用していない有効な修了証を用意します。「5年間有効だから、その間は何度でも使える」とは扱われません。

なお、他自治体への申請で同じ修了証を使えるかは、その自治体の運用に従います。この記事は東京都知事許可を対象としています。

2026年4月1日以降の提出方法

東京都は、予約日が2026年4月1日以降の申請について、原則として申請時に講習会修了証の写しを提出する運用へ移行しました。現在、新たに予約する申請はこの扱いを前提に進めます。

ここでいう「予約日」は、予約を申し込んだ日ではなく、実際の申請日です。たとえば1月に申込みを行い、4月24日の枠を取ったなら、予約日は4月24日です。

やむを得ず申請時に修了証を出せない事情があるときは、書類を送る前または窓口へ出向く前に、申請先へ問い合わせます。

申込みから修了証取得まで

JWセンターの講習会には、講義動画の視聴後に会場で受験するオンライン形式と、会場で講義・試験を行う対面形式が設けられています。申込みはWebのみです。

  1. Webで申し込む 顔写真データを登録し、講習課程、試験日、会場を選びます。
  2. 受講料を支払う 入金後に受講番号が発行され、申込みが完了します。
  3. 講義を受講する オンライン形式では、届いたテキストを使い、試験日までに講義動画を視聴します。対面形式では、指定会場で受講します。
  4. 会場で受験する オンライン形式でも、試験は申込み時に指定した会場で行われます。対面形式は講義終了後に同じ会場で受験します。
  5. 試験結果と修了証を受け取る JWセンターは、試験日からおおむね3週間後に結果を案内しています。合格者には修了証が交付されます。

講習を受けた当日に修了証が発行されるわけではありません。申請日から逆算し、試験結果の予定日と郵送にかかる日数まで見込んでおくことが大切です。

受講前に押さえる5項目

講習会へ申し込む前に、次の5点を整理しておきます。

  1. 個人申請か法人申請か
  2. 法人では誰を受講者にするか
  3. 新規許可か更新許可か
  4. 手元の修了証を東京都への前回の新規・更新申請で使っているか
  5. 予定する申請日まで有効期間が残るか

講習会を終えていても、車両、運搬容器、経理的基礎などが許可基準に合わなければ、申請準備は完了しません。修了証の手配と並行して、車両や運搬容器、経理的基礎にも目を通すと、申請時期を決めやすくなります。

よくある質問

法人では全役員が講習会を受講しますか?

全役員の受講は求められません。代表者、監査役・社外取締役を除く役員、政令使用人のうち、いずれか一人が所定の講習会を修了すれば対象者の要件を満たします。

社員を受講者にできますか?

一般の従業員というだけでは対象になりません。その社員が、本店・支店の代表者や、収集運搬業に関する契約権限を持つ政令使用人であれば、法人申請の受講者になれます。

講習会はオンラインだけで終わりますか?

オンライン形式でも、試験会場への来場が求められます。JWセンターには、動画講義の後に会場で受験する形式と、会場で講義・試験を行う対面形式があります。

有効期限内の修了証なら何度でも使えますか?

東京都では、前回の新規・更新申請で使用した修了証を再び使うことはできません。有効期限が残っていても、次回申請には前回使用していない有効な修了証を用意します。

更新講習会の修了証で新規申請できますか?

原則は新規講習会の修了証を用います。ただし、他自治体ですでに収集運搬業許可を持つ申請者や、許可を持つ個人事業主が法人を設立する場面では、更新講習会修了証を利用できる扱いです。

講習会に合格したらすぐ申請できますか?

講習後すぐに修了証が届くとは限りません。JWセンターは試験日からおおむね3週間後に結果を案内しています。原則として申請時に修了証の写しを提出する運用のため、日程に余裕を持たせます。

まとめ

講習会を手配するときは、まず以下の資料を手元にそろえます。

  • 法人の登記事項証明書または個人の申請情報
  • 現在持っている講習会修了証
  • 更新講習会の修了証で新規許可を目指すなら、既存の許可証
  • 申請予定日

これらがあれば、受講者、講習会の種類、有効期限、再使用の可否を判断する材料がそろいます。特に、前回使った修了証を再び提出できない点と、試験から修了証交付まで時間がかかる点は、早い段階で頭に入れておきたいところです。

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