メルカリなどフリマアプリで古物商許可なしで販売していると、無許可営業として罰せられることがあります。
「バレなければ大丈夫」と考える方もいますが、実際にはどのようなきっかけでバレるのでしょうか。
この記事では、無許可販売がバレる理由、罰則、そして正しい対策について解説します。
メルカリで古物商許可が必要な場合・不要な場合
許可が必要な場合
- 営利目的で中古品を販売する
- 定期的に商品を仕入れて販売する
- 副業や事業として利用している
許可が不要な場合
- 自分で使っていた不用品を売る
- もらったプレゼントを売る
- 無償で譲り受けた物を売る
詳しい判断基準については、他の記事で詳しく解説しています:
➡️ メルカリせどりに古物商許可は必要?不用品販売との線引き
古物商許可なしでバレるきっかけ

無許可営業がバレるきっかけは、主に次の3つです:
1. 窃盗事件の捜査
警察が窃盗事件を捜査している際、メルカリでの取引履歴を調査することがあります。
盗品を販売していた場合、取り調べの過程で古物商許可の有無を確認され、無許可営業が発覚します。
中古品を仕入れてメルカリで販売する場合、仕入れの時点で盗品かどうかを判断することは非常に難しいです
2. 他のユーザーからの通報
メルカリの他のユーザーから通報されることがあります。
通報されやすいケース:
- 大量の商品を継続的に出品している
- 同じ商品を多数出品している
- 取引でトラブルがあった
- 競合する出品者から通報される
特に、同じ商品を扱う競合の出品者からの通報が最も多いと言われています。
3. メルカリ事務局の監視
メルカリは、盗品や不正な出品物の排除に力を入れています。
監視の方法:
- 自動検知システム
- 目視による監視
- 警察からの照会情報
事業性があると判断された場合、メルカリから古物商許可証の提出を求められることがあります。
4. 税務調査
高額な商品を頻繁に販売している場合や、メルカリでの販売で多額の利益を得ている場合は、税務調査が入る可能性があります。
税務調査でメルカリでの販売履歴が確認されると、無許可販売が発覚することがあります。
税務調査で無許可営業がバレるメカニズム:
税務署はプラットフォーム(メルカリ等)に対して取引記録の照会権限を持っています。
無申告がバレて税務調査が入った際、次のような流れで無許可営業が露呈します:
- 税務署が「メルカリでの売上」を把握
- 「仕入れの経費はどこで?」と質問される
- リサイクルショップやメルカリでの仕入れを説明
- 「古物商許可証を見せてください」と言われる
- 許可がないことが発覚
このように、税務調査では「経費を証明する過程」で古物商許可の有無を確認されます。
税金の無申告で税務調査が入り、さらに無許可営業まで発覚する「ダブルパンチ」のリスクがあります。
警察庁のデータ:無許可営業の検挙は増加傾向
警察庁が報告した「令和5年中における古物営業・質屋営業の概況」によれば、古物商無許可での検挙件数は古物営業法違反の全体の25〜50%程度を占めています。
令和5年の検挙状況:
- 検挙件数:19件(前年比+3件)
- 検挙人員:12人(前年比-2人)
行政処分件数(令和5年):
- 合計:923件
- 取消処分:8件(前年比+3件)
- 営業停止処分:1件
- 指示処分:914件(前年比+139件)
重要なポイント: 令和元年から無許可営業の検挙割合が増加傾向にあります。
出典:警察庁「古物営業・質屋営業について」
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/kobutsu/index.html
重要なポイント:
検挙件数19件という数字を見ると「少ない」と感じるかもしれませんが、これは逮捕や書類送検された「氷山の一角」です。
実際には、警察からの「指示処分」が年間914件も行われています。
指示処分とは、逮捕されなくても警察署に呼び出されて業務改善を指導される行政処分のことです。
つまり、年間900件以上の事業者が、警察から「無許可営業の疑いがある」として指導を受けているということです。
逮捕されなくても、警察署に呼び出されて始末書を書いたり、営業停止を命じられたりするリスクは、決して他人事ではありません。
無許可販売がバレた場合の罰則

古物営業法の罰則
古物商許可を取得せずに中古品を販売していた場合、古物営業法に基づき罰則が科されます。
罰則:
- 3年以下の懲役
- または100万円以下の罰金
- またはその両方
無許可でも悪質性が低い場合、すぐに重い罰則が科されることは少ないですが、取引の規模が大きい場合や、多額の売上がある場合は、悪質性が高いとみなされることがあります。
公安委員会による行政処分
古物商に対する行政処分には、次の3種類があります:
1. 許可の取消し(最も重い)
- 重大な法令違反が発覚した場合
- 許可取り消し後は5年間、古物商許可を再取得できません
2. 営業の停止
- 古物営業法に違反する行為が確認された場合
- 一定期間の営業停止処分
3. 指示
- 法令違反の程度が軽微な場合
- 業務改善を求める指示
メルカリのアカウント停止
無許可での営業がメルカリの運営側に発覚した場合、メルカリの利用規約に違反しているとして、次のペナルティが課せられる可能性があります:
- アカウントの停止
- 出品制限
- 取引キャンセル
- 損害賠償請求(損害を与えた場合)
メルカリでは規約違反となると、警告なしにアカウントが停止されることがあります。アカウントが停止されると、評価がなくなり、顧客との信頼関係が失われてしまいます。
経験から
私は現在も質屋の店長として勤務しており(業界歴10年以上)、日々、ブランド品・貴金属・時計の買取・販売を行っています。
実務で見てきたこと:
- 大量の新品同様商品を持ち込むお客様には、古物商許可の有無を確認します
- 明らかに転売目的のために売却してるお客様に古物許可がない場合、法令遵守のため買取をお断りすることがあります
- 警察署からの盗品照会も定期的にあり、無許可営業が発覚するケースもあります
取引相手が無許可業者かどうか確認することも重要です。
→ 古物商許可番号の確認・検索方法
メルカリでの正しい対策
対策1:古物商許可を取得する
事前に古物商許可を取得しておくことが最も確実な対策です。
許可取得のメリット:
- 通報やトラブルのリスクがなくなる
- 安心して長期的に販売できる
- 古物市場に参加できる(一般人が入れないオークション)
古物市場とは:法律上、古物商許可を持っている人のみが参加できるプロの市場です。 メルカリやヤフオクでの仕入れ競争から抜け出し、プロ価格で安く仕入れられるようになるため、利益率が劇的に改善します。
例えば、メルカリで3万円で仕入れる商品が、古物市場では1万5千円で仕入れられることも珍しくありません。
許可取得費用(約2万円)は、古物市場での仕入れ差額で数ヶ月で回収できます。つまり、古物商許可は「コスト」ではなく「投資」です。
取得費用:
- 個人:約2万円
- 法人:約2.5万円(役員3名の場合)
取得期間:
- 申請から約40日
詳しい取得方法については、次の記事で解説しています:
➡️ 古物商許可の個人事業主での開業について開業届やメルカリ、メリットなど解説
➡️ 古物商許可の申請費用はいくら?個人・法人の違いと節約ポイント
対策2:メルカリShopsを利用する
メルカリShopsは、個人事業主や法人がネットショップのように商品を販売できるサービスです。
メルカリShopsのメリット:
- 古物商許可証の提出が前提なので、安心して取引できる
- 独自ドメインを取得でき、ショップの信用度を高められる
- 販売手数料が安く、利益を出しやすい
- 固定費・月額利用料が無料
メルカリShopsの開設手順:
- メルカリShopsでネットショップを開設
- 古物商許可証を申請
- 申請書類にメルカリShopsのURLを記載
- URLの証明書類として、審査完了メールを印刷したものを使用
- 古物商許可証が交付されたら、メルカリShopsの管理画面で許可証の画像をアップロード
対策3:不用品販売に徹する
もし古物商許可を取得しない場合は、自分で使っていた不用品の販売に徹することです。
不用品販売の範囲:
- 自分で購入して使っていた物
- もらったプレゼント
- 無償で譲り受けた物
注意点:
- 大量に出品すると、事業性があるとみなされる可能性
- 同じ商品を多数出品すると、仕入れているとみなされる可能性
よくある質問(FAQ)
- Qメルカリで無許可販売はどのようにしてバレるのですか?
- A
主に3つのきっかけでバレます。①窃盗事件の捜査で警察が取引履歴を調査する、②他のユーザー(特に競合の出品者)から通報される、③税務調査でメルカリの販売履歴が確認される、などです。警察庁のデータでも、令和元年から無許可営業の検挙割合が増加傾向にあります。
- Q無許可販売がバレた場合、どのような罰則がありますか?
- A
古物営業法違反として、3年以下の懲役または100万円以下の罰金、またはその両方が科せられる可能性があります。また、メルカリからアカウント停止などのペナルティを受けることもあります。取引の規模が大きい場合や多額の売上がある場合は、悪質性が高いとみなされます。
- Q「バレなければ大丈夫」ではないのですか?
- A
いいえ、非常に危険な考えです。警察庁のデータによれば、令和元年から無許可営業の検挙割合が増加傾向にあり、監視が強化されています。また、競合の出品者からの通報や、税務調査をきっかけに発覚するケースも多いです。バレた場合の罰則も重く、3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があります。
- Qすでに無許可で販売してしまっています。今から許可を取得すれば問題ありませんか?
- A
できるだけ早く古物商許可を取得することをおすすめします。無許可営業が発覚する前に許可を取得しておけば、今後は安心して販売を続けられます。ただし、過去の無許可営業については、法的にはグレーゾーンです。
- QメルカリShopsを使えば、通常のメルカリより安全ですか?
- A
い、メルカリShopsは古物商許可証の提出が前提となっているため、安心して取引できます。また、独自ドメインを取得できるため、ショップの信用度も高められます。通常のメルカリは個人間の不用品売買が前提ですが、メルカリShopsは事業者向けのサービスです。
まとめ
- メルカリで無許可販売がバレるきっかけは、窃盗事件の捜査、他のユーザーからの通報、税務調査など
- 警察庁のデータでも、令和元年から無許可営業の検挙割合が増加傾向
- 無許可販売がバレた場合、3年以下の懲役または100万円以下の罰金
- 「バレなければ大丈夫」は非常に危険な考え方
- 正しい対策は、古物商許可を取得する、メルカリShopsを利用する、不用品販売に徹する
「バレなければ大丈夫」と考えてリスクを抱えながら運営するよりも、古物商許可を取得して堂々と営業する方が賢明です。
許可取得の費用は個人で約2万円、期間は約40日です。長期的に安心して販売を続けるためにも、早めの取得をおすすめします。
お困りの際は当事務所へ
古物商許可の取得は、必要書類の準備から警察署への申請まで、手続きが複雑です。また、「自分のケースで許可が必要か」「すでに無許可で販売してしまっている」など、判断に迷う場面も多いです。
当事務所では、古物買取の現場で10年以上の経験を持つ行政書士が、書類作成から許可取得までサポートいたします。
「すでに無許可で販売してしまっているが、どうすればいいか」「許可取得を急ぎたい」といった場合は、お気軽にご相談ください。
お問い合わせ方法:
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執筆者プロフィール
手島宏典 行政書士・現役質屋店長
業界歴10年以上。大手買取店FC3年経営。
行政書士手島宏典事務所
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