公安委員会の一覧で古物商許可番号を検索して出てこなくても、それだけで無許可とは決まりません。一覧の対象になるのは、ホームページなどで古物を取引し、URLを届け出た古物商だけだからです。
実店舗だけで営業している古物商は、許可を持っていても一覧にはもともと出てきません。一方で、架空の許可番号を表示する業者がいるのも事実です。検索結果だけで決めつけず、店舗の標識や許可証、サイトの表示とあわせて本物かどうかを判断してください。
この記事では、番号が出てこない理由と取引の場面ごとの調べ方、偽の番号の見分け方を取り上げます。都道府県別の一覧へのリンク付きです。自分の番号が一覧にない古物商の方向けの対処と、不審な業者の相談先も後半で紹介しています。
許可番号が出てこない主な理由
公安委員会の一覧は、ホームページなどで古物を取引し、URLを届け出た古物商を載せる名簿です。店舗だけで営業する古物商は届出の対象にならず、許可があっても載りません。
古物商許可番号が一覧に載るケース・載らないケース
許可を受けた古物商
ホームページなどで古物を取引し、
URLを届け出ている
公安委員会の一覧に掲載される
店舗だけで営業している
またはURLを届け出ていない
公安委員会の一覧には載らない
一覧に出てこない = 無許可とは限りません。
実店舗だけで営業している古物商は、許可を持っていても一覧に載らないことがあります。
一覧に見つからないときは、店舗の標識、許可証、サイトの表示もあわせて確認します。
| 出てこない理由 | 次に探すところ |
|---|---|
| 店舗だけで営業していて、URLを届け出ていない | 店舗の標識、許可証 |
| 許可を出した都道府県とは別の一覧を探している | 標識やサイトにある公安委員会の名前 |
| 屋号やショップ名で検索している | 許可証どおりの氏名・法人名、許可番号 |
| URLの届出が一覧の更新日より後 | 一覧に書かれた更新日 |
| サイトの表示に不備があり、直るまで載らない | サイトのトップページの表示 |
許可を出すのは、主たる営業所(営業の中心になる営業所)がある都道府県の公安委員会です。神奈川県にある店舗でも、主たる営業所が東京都なら東京都の許可番号になり、神奈川県の一覧には出てきません。
載っている名前は、許可証の氏名か法人名です。ショップ名や屋号では引っかからないため、許可番号か法人名で検索してください。一覧の多くには「〇年〇月〇日現在」のような更新日があり、その日より後に届け出た業者は次の更新まで載りません。
東京都の一覧には、URLを届け出ていても、次の場合は直るまで載りません(東京都公安委員会「古物商URL届出一覧」の注意点)。
- 古物を取引するホームページが、まだ開設されていない
- トップページの名前が許可証の氏名・名称と違う(屋号だけの表示も含む)
- 許可番号や公安委員会名の表示が誤っている
- 郵送など顔を合わせない取引で、本人確認を「運転免許証のコピーを送ってもらう」だけにしている
掲載までには一定の期間がかかるため、届け出て間もない業者はしばらく出てきません。
取引の場面ごとの調べ方
許可番号がどこに出ているかは、取引の形で変わります。
| 取引の場面 | 許可番号が出ている場所 |
|---|---|
| 店舗での売買 | 営業所の標識(古物商プレート) |
| 出張買取 | 古物商許可証、行商従業者証 |
| ネットでの売買 | サイトのトップページ、古物営業法や特定商取引法に基づく表示のページ |
| サイトを持つ店舗 | 会社や店舗のサイト |
店舗には、決められた様式の標識を、通りを通る人から見やすい場所に掲げる決まりです。標識には、許可をした公安委員会の名前と許可番号、主に扱う品目、古物商の氏名か名称が入ります。
営業所の外で取引する行商(出張買取など)では、古物商本人が許可証を、従業員が行商従業者証を持ち歩きます。取引の相手から求められたら見せることになっているため、自宅に来た担当者にはその場で提示を頼んでください。
ネットで古物を売り買いする古物商には、表示の決まりがあります。氏名(法人は名称)、許可をした公安委員会の名称、12桁の許可証番号を、取り扱う品物の情報とあわせて表示します。オークションやフリマアプリで売る古物商も同じです。
2024年4月からは、ネットで取引しない古物商にも掲載の義務ができました。自分で管理するサイトがあれば、そこに氏名・公安委員会名・許可番号を載せます。常時使用する従業員が5人以下の事業者と、サイトを持たない事業者は対象外です。ネットで古物を取引する古物商には、この除外がありません。
店舗中心の会社なら、会社のサイトのトップページやページ下部を探してみましょう。サイトへの掲載はURLの届出とは関係がなく、会社のサイトに番号が出ていても一覧には載っていない業者もいます。
都道府県別の検索リンク

調べたい古物商に許可を出した公安委員会の都道府県を選んでください。一覧の形は、WebページやPDFなど都道府県ごとに違います。PDFなら検索機能(Ctrl+F、Macは⌘+F)で番号や名前を探せます。全角と半角の違いで見つからないときは、番号の一部だけを入れて試しましょう。
北海道・東北地方
北海道 | 青森県 | 岩手県 | 宮城県 | 秋田県 | 山形県 | 福島県
関東地方
茨城県 | 栃木県 | 群馬県 | 埼玉県 | 千葉県 | 東京都 | 神奈川県
中部地方
新潟県 | 富山県 | 石川県 | 福井県 | 山梨県 | 長野県 | 岐阜県 | 静岡県 | 愛知県
近畿地方
三重県 | 滋賀県 | 京都府 | 大阪府 | 兵庫県 | 奈良県 | 和歌山県
中国地方
四国地方
九州・沖縄地方
福岡県 | 佐賀県 | 長崎県 | 熊本県 | 大分県 | 宮崎県 | 鹿児島県 | 沖縄県
自分の番号が一覧にないとき
古物商の方で、自分の許可番号が一覧に見つからないときは、届出の中身とサイトの表示を順に点検してください。
一覧の対象になるのは、URLの届出をした古物商です。許可の申請書にURLを書かず、許可後にサイトを開いた場合は、変更届でURLを追加しないかぎり載りません。
届出が済んでいるなら、次はサイトのトップページの表示です。東京都では、トップページに許可証どおりの氏名・名称、公安委員会名、許可番号がないと掲載されません。屋号だけの表示では条件を満たさず、法人名や氏名も必要です。
郵送やネットで買い取るサイトは、本人確認の書き方も掲載の条件に入ります。「免許証のコピーを送ってもらう」だけの方法は認められていません。非対面取引の本人確認で決められた方法に書き直しましょう。
フリマアプリやネットモールでも、古物の取引に使うショップページや出品者ページのURLを届け出る場合があります。どのURLを届け出るか迷うときは、申請先の警察署に事前に相談してください。表示を直しても一覧に出てこなければ、届出をした警察署に掲載の状況を問い合わせるのが次の手です。
URLの届出と
ネットでの販売を始める時点で、URLの届出とサイトの表示の準備を並行して始めることになります。フリマアプリやモールのページも届け出るべきか、トップページの表示が足りているかも含めて、当事務所へご相談ください。
不審な業者の相談先
番号や名前に不自然な点が残り、無許可営業が疑われるときは、営業所がある地域の警察署(生活安全課)へ相談してください。通報するか迷う段階なら、警察相談専用電話「#9110」でも相談を受け付けています。
電話で番号を伝えれば許可の有無を教えてもらえる、という決まりはありません。業者の名前、所在地、表示されていた許可番号、サイトの画面を保存し、相談のときに見せられるようにしておきましょう。
売ったあと、買ったあとでトラブルになったときは、消費者ホットライン「188」から近くの消費生活センターにつながります。自宅に業者を呼んで品物を売る取引には、クーリング・オフなど出張買取(訪問購入)の決まりも関わってきます。
よくある質問
- 出張買取の担当者が許可証を見せてくれないときは、どうすればいいですか?
-
取引の相手に求められたら、行商をする古物商や従業員は許可証か行商従業者証を提示します。見せてもらえないまま品物を渡す必要はなく、その場で取引を断ってかまいません。
- フリマアプリの出品者に許可番号の表示がないのは違法ですか?
-
自分の持ち物を売っているだけの個人は古物商ではないため、許可番号を表示する対象から外れます。仕入れた品物を売ることを繰り返している出品者なら話は変わり、許可が必要な取引にあたります。古物商が表示を怠った場合は、10万円以下の罰金の対象です。
- 一覧に載っている業者なら、安心して取引できますか?
-
掲載が示すのは、許可を受けてURLを届け出ていることまでです。業者の信用や取引の中身は保証されないため、買取価格や返品の条件はメールや書面で残してください。
- 一覧から業者の住所や代表者名も分かりますか?
-
掲載されている項目は、許可番号、許可を受けた人の氏名か法人名、届け出たURLの3つです。住所や代表者名は、サイトの会社概要や特定商取引法に基づく表記で探してください。法人なら、登記事項証明書でも所在地と代表者が分かります。
- 買った品物が盗品だった場合、買った側はどうなりますか?
-
盗品だと知らずに買った場合でも、品物を手元に残せるとは限りません。盗まれた人や落とした人は、盗難や紛失の時から2年間、品物を返すよう求めることができます(民法193条)。同じ種類の品物を売るお店から買った場合は、払った代金の弁償を受けるまで返さなくてかまいません(民法194条)。レシートや取引の記録は取っておきましょう。
まとめ
URLを届け出た古物商だけが、公安委員会の一覧の対象です。店舗だけの営業、別の都道府県の許可、屋号での検索、一覧の更新前といった理由でも出てきません。検索結果だけで無許可と決めつけないでください。番号は、店舗なら標識、出張買取なら許可証や行商従業者証、ネットならサイトの表示で探せます。
偽の番号かどうかは、12桁の番号、公安委員会名、氏名や法人名、URLの4点がそろっているかで判断してください。不自然な点が残るなら取引の前に警察署へ相談し、トラブルのあとは188も使えます。自分の番号が一覧にない古物商の方は、URLの届出とトップページの表示から点検しましょう。これから許可を取る方に向けては、古物商許可を自分で申請する手順で申請の流れを紹介しています。
参考資料・公式情報
本記事は、以下の公的機関・法令の情報を参考に作成しています。
古物商許可の申請でお困りの方へ
「自分の許可番号が一覧に載らない。URLの届出が足りているのか分からない」と迷った段階で、ご相談ください。判断だけのご相談でも受け付けています。
許可の取得やURLの届出が必要な場合は、書類の作成から警察署への提出まで、リユース業界で10年以上、買取の実務に携わってきた行政書士がサポートします。

