東京で古物商許可を取るには?申請先・費用・必要書類・審査期間

東京都で古物商許可を取るときの申請先は、主たる営業所の場所を受け持つ警察署の防犯係です。申請する人の住所ではなく、営業所の住所でどの警察署になるかが分かれます。

許可が必要になるのは、中古品の買い取りと販売や委託販売(預かった品を代わりに売ること)、交換を利益目的でくり返す人です。副業や小さな取引でも、この形で取引するなら許可を取ってから始めてください。自分の不用品を売るだけなら、許可がいらないケースです。

この記事では、申請先の調べ方から必要書類と営業所にする物件、費用と審査期間までを申請の順番に説明します。

目次

申請の流れ

申請は次の4段階で進みます。営業所の場所しだいで申請先も書類の中身も変わるため、1から順に手をつけましょう。

  1. 営業所と管理者を決める(古物を扱う拠点と、そこで責任者になる人)
  2. 添付書類を集める(住民票の写しや、本籍地の役所が出す身分証明書など)
  3. 許可申請書を作る(扱う品目や、ホームページで取引するかどうかを書く)
  4. 警察署の防犯係へ出す(窓口で書類を出し、手数料を納める)

扱う品目は、申請書にある13の区分から選んでください。管理者は営業所ごとに1人置くことになっていて、申請する本人が兼ねることもできます。

古物商許可申請の4ステップ

  1. 1 営業所と管理者を決める

    古物を扱う拠点と、営業所の責任者を決めます。

  2. 2 添付書類を集める

    住民票の写し、身分証明書、略歴書などを用意します。

  3. 3 許可申請書を作る

    取扱品目やホームページでの取引の有無などを記入します。

  4. 4 警察署へ提出する

    管轄警察署の防犯係へ提出し、申請手数料を納めます。

申請書の提出から許可まで

申請受付
審査 標準処理期間40日
許可証の受領

※ 東京都の標準処理期間は、行政庁の休日を除く40日です。許可までの日数を保証するものではありません。書類収集や申請書作成の期間は含みません。

申請先の警察署

都内の警察署は、同じ区の中でも町名や丁目ごとに受け持つ区域が分かれています。たとえば葛飾区なら、亀有警察署と葛飾警察署の2署です。

自宅とは別に事務所や店舗を構えるときは、その物件の住所が申請先の基準です。受け持ちが違う警察署に書類を持って行っても、申請は受け付けてもらえません。物件の住所をもとに、警視庁の「警察署一覧」で受け持ちの署を調べてください。

出向く前に防犯係へ電話して、受付の時間と持っていく書類を聞いておきましょう。

必要書類

添付書類は、申請する人と営業所の管理者それぞれに同じ4種類が必要です。法人で申請するなら、会社の書類と役員全員の分が加わります。

書類個人で申請法人で申請
略歴書(最近5年間の経歴)本人と管理者役員全員と管理者
住民票の写し(本籍の記載があるもの)本人と管理者役員全員と管理者
誓約書本人と管理者役員全員と管理者
身分証明書(本籍地の市区町村が発行)本人と管理者役員全員と管理者
定款・登記事項証明書なし必要
URLを使う権限を示す資料ホームページで取引する人のみホームページで取引する法人のみ

ここでいう身分証明書は、運転免許証やマイナンバーカードとは違う書類です。破産して復権を得ていないことなどにあたらないと、本籍地の市区町村が証明します。本籍地が遠いと郵送で取り寄せることになるため、書類集めの最初に手配してください。

住民票の写しは、本籍の記載が抜けていると窓口で出し直しになります。マイナンバーの記載は求められていないので、載せずに取りましょう。

誓約書は欠格事由にあたらないことを誓う書類で、様式は申請者用と管理者用の2種類です。本人が管理者を兼ねるときも、両方の様式で1通ずつ出してください。

法人の「役員全員」には監査役も入り、非常勤の役員や古物の仕事に関わらない役員の分も省けません。役員が多い会社ほど、各地の本籍地から身分証明書が届くまでに日数がかかるため、取り寄せは早めに始めましょう。

営業所にする物件

持ち家の自宅を営業所にするなら、物件について貸主の承諾を取る必要はありません。賃貸物件やレンタルオフィスは、契約の中身によって準備が変わります。

賃貸マンション・アパート

都内の新規申請では、添付書類に賃貸借契約書や使用承諾書は入っていません。とはいえ、住居専用の契約なのに無断で営業を始めると、あとで貸主ともめる原因になります。

貸主の承諾をどこまで求められるかは公式の案内にないため、申請先の警察署に事前に相談してください。契約書で事業での利用が禁じられていないかも、申請の前に読んでおきましょう。

バーチャルオフィス・レンタルオフィス

郵便の受け取りや転送だけのバーチャルオフィスは、営業所として認めてもらうのが難しいと考えてください。管理者にはその営業所に常勤して仕事にあたれることが求められるため、人が常駐しない住所ではこの条件を満たせません。

レンタルオフィスやシェアオフィスは、個室があるかどうかや契約の形で警察署の判断が分かれます。契約を結ぶ前に、図面や使い方を申請先の警察署へ伝えて相談しましょう。

営業所選びと許可申請でお困りなら

営業所にする物件を決める時点で、物件の契約と申請書類の準備を並行して始めることになります。賃貸物件やレンタルオフィスを営業所にできるか、どの警察署へ申請するかも含めて、当事務所へご相談ください。

費用と審査期間

申請にかかる費用

許可を取るまでの費用は、警察署に納める手数料と、書類を取るときの実費が中心です。

費用金額の目安内容
申請手数料19,000円申請のときに警察署の窓口で納める
住民票の写し・身分証明書など役所の手数料×人数分役所や法務局で書類を取るときの実費
行政書士の報酬依頼する内容による書類作成や提出を依頼するときのみ

手数料の19,000円は審査に対して納めるお金です。書類の不備や欠格事由で許可が出なかったときも、戻ってきません。

審査にかかる日数

東京都の古物商許可の審査基準では、標準処理期間を40日としています。この40日に土日・祝日と年末年始は入らず、暦の上で数えると、窓口で書類が受理されてからおよそ2か月です。

開業日が決まっているなら、書類集めと申請書作りの期間も入れて、2か月半から3か月前には準備を始めてください。申請する側の事情で審査を早めてもらう仕組みはありません。開業を遅らせないために、書類の不備による出し直しを防ぎましょう。

ネットで売買するときの準備

ホームページを使って古物を取引するなら、許可申請書にそのURLを書き、使う権限を示す資料も出してください。フリマアプリやネットモールの出品ページでURLの届出が必要かどうかは、使うサービスと売り方しだいです。東京都の公式の案内にもこの点は書かれていないので、申請の前に防犯係へ問い合わせておきましょう。

許可を取ったあとは、販売ページに許可の情報を載せます。氏名(法人は名称)、許可をした公安委員会の名称、12桁の許可証番号を、扱う品物の情報とあわせて表示してください。

ネットや宅配で古物を買い取るときは、相手が古物商でも法令で決められた非対面の方法で本人確認が必要です。身分証の画像やコピーを送ってもらうだけでは足りず、フリマアプリの「本人確認済み」の表示もこの方法にはあたりません。

買取の金額が1万円未満(税抜で、一度に持ち込まれた品物の合計)なら、本人確認と記録は原則として不要です。ただし、次の品目は金額に関係なく、本人確認と帳簿への記録が欠かせません。

  • バイク・原付(部品を含む。ねじ、ボルト、ナット、コードなどの汎用的な部品は除く)
  • ゲームソフト
  • CD・DVDなど
  • 書籍
  • エアコンの室外機、電気温水機器のヒートポンプ
  • 電線(LANケーブル、テレビの接続ケーブル、家庭用の延長コードや充電ケーブルなどは除く)
  • 金属製グレーチング

よくある質問

多摩地域や島しょ部で申請するときも、手続きは同じですか?

同じです。都内はどこでも東京都公安委員会の許可になるので、書類と手数料、審査期間は23区と変わりません。違うのは窓口だけで、その地域で営業所を受け持つ警察署が申請先です。

許可が出る前に、売るための仕入れを始めてもいいですか?

始められません。許可を受ける前に売る目的で中古品を買い取ると、無許可営業とみなされるおそれがあるためです。仕入れは、許可証を受け取ってから始めてください。

申請したあと、許可が出る前に営業所を移すことになったら、どうすればいいですか?

申請した警察署の防犯係へ、移転先が決まった時点で連絡してください。審査中の移転の手続きは公式の案内に書かれていません。新しい物件の契約を結ぶ前に相談すれば、出し直しが必要かどうかも含めて段取りを組めます。

自分で申請できますか?

できます。自宅を営業所にして本人が管理者を兼ねる個人の申請なら、添付書類は本人の分だけです。平日に警察署へ申請と許可証の受け取りで2回行けるなら、自分で進められます。行政書士への依頼が向いているのは、役員が多い法人や、賃貸物件・レンタルオフィスを営業所にする人です。平日の日中に窓口へ行けない人も、依頼を考えてみてください。

許可が出たら、許可証はどうやって受け取りますか?

申請した警察署から連絡が来たら、窓口へ出向いて許可証を受け取ります。受け取ったあとは、営業所への標識の掲示や古物台帳の用意など、許可後の準備に進みましょう。

まとめ

古物商許可の申請先は、主たる営業所を受け持つ警察署の防犯係です。営業所の物件と管理者を最初に選び、本人と管理者(法人は役員全員)の4種類の書類を集めてから申請書を作ってください。賃貸物件やレンタルオフィスを営業所にするなら、契約を結ぶ前に警察署へ相談しておくと、あとで物件を探し直さずに済みます。

手数料は19,000円、審査は休日を除いて40日で、暦の上ではおよそ2か月です。ネットで売買する予定なら、URLの届出と非対面の本人確認まで含めて準備を進めましょう。申請書の書き方や提出までの手順は、古物商許可を自分で申請する手順にまとめています。

参考資料・公式情報

本記事は、以下の公的機関・法令の情報を参考に作成しています。

古物商許可の申請でお困りならご相談ください

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