ラクマは楽天グループが運営するフリマアプリで、古着・ブランド品・雑貨の中古品販売に使う出品者が増えています。メルカリと並ぶ大手フリマアプリですが、楽天IDと連携している分、プロフィールの表示名に注意が必要です。許可番号の記載方法も含め、開設前に確認しておくべきことをまとめました。
販売する場所がメルカリでもBASEでもラクマでも、古物営業法は同じように適用されます。ラクマで中古品を繰り返し売買すれば古物営業にあたります。
ラクマとはどんなサービス?
ラクマは楽天グループが運営するフリマアプリです。楽天IDでログインでき、楽天ポイントが使えるため、メルカリとは少し違う客層に支持されています。
古着・ブランドバッグ・アクセサリーなど中古品を扱う出品者にも広く使われています。販売手数料は基本10%ですが、前月の販売実績に応じて変動する仕組みを取り入れているのが特徴です。
ラクマで古物商許可が必要なケース
中古品を仕入れて販売する場合
仕入れた商品をラクマで売るなら、古物商許可が必要です。古着・ブランドバッグ・家電・カメラ・雑貨、品目は問いません。
「フリマアプリだから個人間取引扱いになるのでは?」と思われる方もいますが、古物営業法はアプリの種類に関係なく適用されます。ラクマで売っているかどうかではなく、中古品を儲ける目的で繰り返し売買しているかどうかで判断します。
ヴィンテージ・アンティーク品も古物にあたります。古物の定義と13品目は新品でも古物になる?古物商の13品目と判断基準にまとめています。
ラクマで中古品を仕入れる場合の注意点
ラクマで販売するだけでなく、ラクマを仕入れ先として中古品を購入する場合も古物商許可が必要です。
ここで知っておきたいのが匿名配送の問題です。ラクマで仕入れる際、相手が「かんたんラクマパック」などの匿名配送を使っていると、古物営業法が義務付ける取引相手の本人確認 住所・氏名の確認ができません。これを怠ると本人確認義務違反として行政処分の対象になるため、フリマアプリからの仕入れには注意が必要です。
確認できる
住所・氏名が記載される。
古物台帳に記帳できる。
確認できない
使うと出品者情報が非公開。
古物台帳に記帳できない。
ラクマで古物商許可が不要なケース
自宅の不用品を処分する場合
使わなくなった私物を処分目的で出品する場合は、原則として許可は不要です。ただし、仕入れた商品を繰り返し出品する行為は不用品の処分とは別物です。出品数が多い、同じカテゴリの商品をどんどん出している、という場合は「営利目的の反復継続」とみなされることがあります。
自分のケースで許可が必要かどうかの判断は古物商許可はいる?いらない?よくある12のケースで判断で整理しています。
古物商許可を取ったあとにやるべきこと
URL届出(ラクマはWhois疎明資料が不要)
古物商許可を取得したあと、ラクマの出品者ページURLを、営業所を管轄する警察署の防犯係の窓口へ届け出る義務があります。
ラクマのプロフィールページURLは https://fril.jp/shop/ユーザー名 という形式です。BASEの独自ドメインやShopifyのカスタムドメインと異なり、ラクマはプラットフォームが提供するURLを使うためWhois疎明資料は原則不要です。URLを確定させた状態でスクリーンショットを印刷し、変更届出書とともに窓口に提出します。
ユーザー名変更に注意
ラクマのプロフィールURLはユーザー名に連動しています。URL届出後にユーザー名を変更するとURLも変わるため、変更届出が必要になります。ショップ名を変えようと思っている場合は、届出前に決めておくのが無難です。
URL届出の手続きの詳細は古物商のURL届出|Whois疎明資料の取り方も解説を参照してください。
古物営業法の表示義務(楽天ID連携の落とし穴)
ラクマのプロフィール欄には、古物営業法(第12条第2項)に基づき以下の表示が義務付けられています。
- 公安委員会名
- 許可証番号
- 氏名(許可証に記載された本名)
- 取扱品目
ラクマは楽天IDと連携しているため、プロフィール名に楽天アカウントのニックネームや屋号がそのまま出ているケースをよく見かけます。しかし古物営業法上、氏名は許可証に記載された本名でなければなりません。ニックネーム・屋号のみの表示は違反(10万円以下の罰金)になります。
自己紹介欄に「東京都公安委員会許可 第〇〇号 氏名:〇〇 取扱品目:衣類・バッグ類」のように記載するのが実務上よく使われる形式です。
古物商許可を取っても規約違反でBANされるリスクがある
古物商許可を正式に取得し、プロフィールに許可番号を表示しても、それだけでは安心できません。
ラクマをはじめとするフリマアプリは、個人間の不用品売買を前提としたプラットフォームです。利用規約で「事業者による営利目的の利用」を禁止しているケースが多く、大量出品や転売ビジネスへの展開はアカウント停止(BAN)のリスクを伴います。
ビジネスとして本格的に拡大したいなら、BASEやShopifyなど自前のネットショップを並行して持つべきだと思っています。
古物商プレート(標識)の掲示義務
ネット販売専業であっても、許可申請時に届け出た営業所(自宅など)への古物商プレート(標識)の掲示はなくせません。プロフィール欄への表示はあくまで追加の義務で、プレートの代用にはなりません。
ラクマ・メルカリ・BASEの比較
| 項目 | ラクマ | メルカリ | BASE |
|---|---|---|---|
| 形式 | フリマアプリ | フリマアプリ | ネットショップ |
| URL形式 | fril.jp/shop/〇〇 | jp.mercari.com/u/〇〇 | 〇〇.thebase.in(デフォルト) |
| Whois疎明資料 | 不要 | 不要 | 独自ドメインの場合のみ必要 |
| 販売手数料 | 基本10%(実績により変動) | 10% | 決済手数料等あり |
| 古物商許可 | 必要 | 必要 | 必要 |
古物商許可が必要なことも、URL届出の義務も、どのプラットフォームでも変わりません。ラクマはWhois疎明資料が不要で、手続きはシンプルです。
メルカリとの詳しい比較はメルカリで古物商許可はいらないの?不用品販売との線引き、BASEとの比較はBASEで中古品を販売するには古物商許可が必要?を参照してください。
よくある質問
- Qラクマのプロフィールに許可番号を表示すれば、古物商プレートは不要ですか?
- A
不要にはなりません。プロフィール欄への表示と、営業所へのプレート掲示はそれぞれ別の義務です。ネット販売専業であっても、届け出た営業所(自宅含む)への古物商プレートの設置は省略できません。プロフィール表示はあくまで追加の義務で、プレートの代用にはなりません。
- Q法人名義でラクマを運営する場合、個人申請と手続きは変わりますか?
- A
必要書類が異なります。個人申請では住民票・身分証明書などが中心ですが、法人申請では定款・登記事項証明書・役員全員分の書類が必要になります。許可証は法人名義で発行され、ラクマのプロフィール欄の表示も法人名・代表者名での記載が必要です。なお、許可は営業所単位のため、複数の都道府県で営業所を設ける場合はそれぞれの公安委員会への申請が必要です。
- Qラクマのユーザー名を変更したら再度URL届出が必要ですか?
- A
はい、必要です。ラクマのプロフィールURLはユーザー名に連動して変わるため、ユーザー名を変更するとURLも変わります。URL届出後に変更した場合は速やかに管轄警察署へ変更届出書を出してください。ショップ名は届出前に決めておくのが無難です。
- Qメルカリとラクマを両方使っている場合、URL届出は2件必要ですか?
- A
はい、それぞれのURLを届け出る必要があります。古物商のURL届出は使用するURLごとに必要で、プラットフォームをまとめて1件で届け出ることはできません。メルカリ・ラクマ・ヤフオクなど複数のプラットフォームを使う場合は、それぞれのプロフィールページURLを届け出てください。
- Qラクマのプロフィール欄に許可番号はどう表示すればいいですか?
- A
自己紹介欄に公安委員会名・許可証番号・氏名(本名)・取扱品目の4点を記載します。文字数制限があるため「東京都公安委員会許可 第〇〇号 氏名:〇〇 取扱品目:衣類・バッグ類」のようにまとめると収まりやすいです。楽天IDのニックネームや屋号のみの表示は古物営業法違反になるため注意してください。
まとめ
ラクマで中古品を仕入れて販売するなら、古物商許可は必要です。フリマアプリだからといって例外にはなりません。
許可を取ったあとも、やることは一つではありません。営業所へのプレート掲示、プロフィールへの許可番号表示、URL届出。この三つがそろって初めて義務を果たしたことになります。楽天IDのニックネームをそのまま使っていると、気づかないうちに違反になっている場合もあるため注意が必要です。
仕入れにラクマを使う場合は、匿名配送にも気をつけてください。相手の住所・氏名が確認できなければ、古物台帳への記帳義務を果たせません。法律上は許可を持っていても、本人確認ができていなければ行政処分の対象になります。
お困りの際は当事務所へ
古物商許可の取得は、書類の準備から警察署への申請まで、やることが思ったより多いです。「自分のケースで許可は必要か」「どのURLを届け出ればいいか」など、わからないことも少なくありません。
当事務所では、買取の現場で10年以上の経験を持つ行政書士が、書類作成から許可取得までサポートしています。「ラクマで販売を始めたい」「副業で古物商を取りたい」といったご相談も、お気軽にご連絡ください。
お問い合わせ方法:
- LINE相談(24時間受付・返信最速)
- お問い合わせフォーム
- 電話:0368214578(年中無休 9:00〜19:00)
行政書士手島宏典事務所
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執筆者プロフィール
手島宏典 行政書士・現役質屋店長
業界歴10年以上。大手買取店FC3年経営。
行政書士手島宏典事務所
東京都葛飾区亀有3丁目27-30 Tビル1階
TEL:03-6821-4578(年中無休 9:00〜19:00)



