古物商許可を自分で申請するのは難しい?つまずきやすいポイントと対処法

**Alt属性:** 「古物商許可の申請書類を前にペンが止まっている人のイラスト」 古物商許可コラム

古物商許可の申請を自分でやろうとして、途中で手が止まってしまった。

そういう方は結構います。警視庁のサイトを見て「自分でできそう」と思って始めたのに、書類の取り方や営業所の扱いでつまずいて、数週間そのままになっているのはよくある話です。

この記事では、質屋の店長として10年以上古物業界で働いてきた行政書士の視点から、自力申請でつまずきやすいところと、その対処法を具体的にお伝えします。

「難しい」かどうかは、引っかかる場所による

古物商許可の申請は、行政手続きの中では比較的取りやすい部類で、欠格事由に該当しなければ、ほとんどの方が取得できます

ただ、「取れるかどうか」と「スムーズに進められるかどうか」は別の話になります。

自力申請で問題なく進む方には、だいたい共通した特徴があります。

  • 自宅が持ち家で、そこを営業所にする
  • 個人申請で、管理者も自分自身
  • 警察署の窓口に平日行ける時間がある

逆に、次のような条件が一つでも当てはまると、どこかで立ち止まる確率が上がります。

  • 賃貸物件を営業所にする予定
  • 法人で申請する
  • 平日に警察署へ行けない
  • そもそも何から始めればいいかわからない

つまり、「手続き自体の難易度」よりも、「自分の状況に合った判断ができるかどうか」で難しさが変わるということです。

自分で申請できる? 判断フローチャート

Q1:営業所は持ち家(自己所有)ですか?
はい
いいえ

⚠ 使用承諾書が必要

大家さんから取り付けられるなら自力申請OK。難航するなら相談を。

Q2:個人での申請ですか?(法人ではない)
はい
いいえ

⚠ 書類が大幅に増える

役員全員分の書類が必要。行政書士への依頼がおすすめ。

Q3:平日に警察署へ行く時間が取れますか?
はい
いいえ

⚠ 提出代行を検討

事前相談・申請・許可受取で最低2〜3回の来署が必要です。

Q4:必要書類の取り方・申請書の書き方を
調べる時間がありますか?
はい
いいえ

✅ 自力申請でOK

条件がそろっています。
記事を参考に進めてみてください。

📩 行政書士への相談がおすすめ

書類作成のみの依頼も可能です。
まずはLINEでお気軽にご相談ください。

つまずきやすいポイント①:営業所の問題

古物商許可申請で営業所の書類に悩んでいるイメージ

自力申請で最も相談が多いのが、営業所の要件にまつわる問題です。

持ち家を営業所にする場合は、基本的にそのまま申請できます。問題は賃貸の場合です。

賃貸マンションやアパートを営業所にするには、大家さんから「使用承諾書」をもらう必要があります。この書類は警察署の書式に大家さんの署名・押印をもらうだけのものですが、ここで手が止まる方がかなりいます。

よくあるパターンはこうです。

  • 大家さんに連絡がつかない
  • 管理会社に「対応できない」と言われた
  • 「事業利用不可」の物件で断られた

この使用承諾書、書類としてはシンプルなのに、大家さんへ連絡する段階で手が止まる方がかなりいます。古物業界にいると、独立して許可を取ろうとした人が「承諾書が取れなくて止まっている」という話はよく耳にします。

対処法としては、管理会社ではなく大家さん本人に直接お願いすること。管理会社は判断権限を持っていない場合が多く、「大家さんに確認してください」と言うと話が進むことがあります。

もう一つ。バーチャルオフィスは営業所として認められません。古物商許可では、古物の保管場所として実体のある拠点が求められるためです。コワーキングスペースやレンタルオフィスも、独立した区画がないと難しい場合があります。

つまずきやすいポイント②:必要書類の「取り方」がわからない

古物商許可の必要書類は、リストを見ればそこまで多くはありません。ただ、実際に書類を取りに行く段階で止まる方がいます。

特に混乱しやすいのが、以下の3つです。

「身分証明書」は、運転免許証のことではない

古物商許可の申請に必要な「身分証明書」は、本籍地の市区町村が発行する書類です。「禁治産・準禁治産の宣告を受けていない」「破産者でない」ことを証明するもので、運転免許証や健康保険証とは全く別物です。

本籍地が遠方にある方は、郵送請求が必要になります。定額小為替を用意して返信用封筒を入れて……という手順で、届くまでに1〜2週間かかることもあります。

「登記されていないことの証明書」は法務局で取得する

この書類も聞き慣れない名前で戸惑う方が多いです。成年被後見人・被保佐人として登記されていないことを証明するもので、最寄りの法務局で取得します。東京法務局の本局に郵送請求することもできます。

住民票は「本籍地記載あり」で取る

住民票を取るとき、窓口やコンビニで「本籍地の記載」を選び忘れると、取り直しになります。古物商許可申請では本籍地の記載が必要です。マイナンバーは記載不要ですので、「本籍地あり・マイナンバーなし」で請求してください。

これらは一つひとつは難しくないのですが、全部そろえるのに時間がかかります。書類には有効期限があるので(発行から3か月以内)、取得する順番を間違えると二度手間になることもあります。

つまずきやすいポイント③:申請書の書き方で迷う

古物商許可の申請書自体はA4用紙数枚です。ただ、記入する段階で「これ、何を書けばいいの?」と手が止まる欄がいくつかあります。

「管理者」欄の扱い

個人申請で営業所が1か所なら、自分の名前を書けば問題ないです。ところが、「管理者って別の人を立てないといけないのでは?」と迷って先に進めない方がいます。結論としては、個人で1か所の営業所であれば自分が管理者になれます。

取り扱う品目(13品目)の選択

古物営業法では古物を13品目に分類しています。申請時にどの品目を選ぶかを決める必要がありますが、「どこまで選んでいいのか」「多く選ぶと不利になるのか」と悩む方がいます。

実務的には、扱う予定のある品目を素直に選べば問題ありません。ただし、全品目にチェックを入れると警察署の担当者から「本当に全部扱うんですか?」と聞かれることがあります。自分の事業内容に合った品目を選んでください。

略歴書の書き方

過去5年間の経歴を記載する略歴書も、何をどこまで書けばいいのか迷いやすい書類です。職歴と学歴を時系列で書けば問題ありませんが、空白期間があると補足が必要になる場合もあります。

つまずきやすいポイント④:警察署とのやり取り

古物商許可の申請先は、営業所を管轄する警察署の「生活安全課(防犯係)」です。

管轄の警察署がわかったら、まず電話で事前相談の予約を取ります。ここで最初のハードルが生まれることがあります。

  • 電話がなかなかつながらない
  • 担当者が不在で折り返し待ちになる
  • 平日しか対応していない

事前相談では、営業所の場所や事業内容を聞かれます。ここで「賃貸なのに使用承諾書がない」「営業所の実態がよくわからない」といった状態だと、申請に進めません。

事前相談の段階で追加書類を求められ、そのまま対応できずに放置してしまう方が結構います。「ネットで調べた通りに用意したのに、窓口で別の書類を出してくださいと言われた」こういう話はよく聞きます。

たとえば、営業所の見取り図を求められたり、賃貸借契約書の写しを追加で出すよう言われたりすることがあります。何を求められるかは管轄署や担当者によって異なるため、ネットの情報だけでは予測しづらい部分です。「あと一歩なのに」という段階で止まってしまうのは、正直もったいないです。

それでも詰まったときの選択肢

自力申請で途中まで進めたけど止まっている。そんなときの選択肢は、大きく3つです。

① 管轄の警察署に直接聞く

当たり前のように感じるかもしれませんが、「こんなこと聞いていいのかな」と遠慮して連絡しない方は意外と多いです。警察署の防犯係は申請を受け付ける側なので、書類の書き方や必要なものについては教えてくれます。

ただし、「自分のケースで許可が取れるかどうか」という判断については、明確に答えてもらえないこともあります。

② 行政書士に相談だけする

申請全体を依頼しなくても、「ここだけ教えてほしい」という相談を受けてくれる行政書士もいます。当事務所でもLINEでの相談に対応しています。

③ 途中から行政書士に依頼する

「自分で集められる書類は集めたけど、申請書の作成と提出だけ頼みたい」という形でも依頼できます。すべてを依頼しなくても構いません

行政書士に頼む場合の流れと費用

行政書士に古物商許可の申請を依頼する場合、一般的な流れは次のとおりです。

  1. 相談(LINEや電話で状況を伝える)
  2. 見積もり・プランの確認
  3. 必要書類の案内を受ける(取得代行も可能な場合あり)
  4. 申請書類の作成
  5. 警察署への提出(代行の場合)
  6. 審査(約40日)
  7. 許可通知の受け取り

費用の内訳としては、警察署に納める手数料19,000円に加え、行政書士への報酬がかかります。

当事務所の場合は、2つのプランを用意しています。

プラン料金(税込)内容対応エリア
ライトプラン22,000円書類作成のみ全国対応
スタンダードプラン37,000円書類作成+警察署への提出代行東京23区

ライトプランは、「書類の作成だけ頼んで、提出は自分で行く」という方向けです。申請書の記入ミスや書類の漏れがなくなるので、窓口でのやり直しがなくなります。

スタンダードプランは、警察署への提出まで代行します。平日に時間が取れない方や、警察署とのやり取りに不安がある方向けのプランです。

よくある質問

Q
古物商許可の申請は、まったくの初心者でも自分でできますか?
A

できます。欠格事由に該当しなければ、個人でも取得可能です。ただ、書類の取り方や営業所の要件で迷う場面が出てくる可能性はあります。持ち家で営業所を構える個人申請であれば、比較的スムーズに進みます。

Q
途中まで自分で進めた場合、行政書士に引き継ぐことはできますか?
A

できます。「書類は集めたけど申請書が書けない」「使用承諾書の取り方がわからない」など、途中からの依頼にも対応しています。すでに取得済みの書類があれば、その分の費用や手間は省けます。

Q
申請してから許可が下りるまで、どのくらいかかりますか?
A

標準的な審査期間は約40日です。書類に不備があると補正を求められ、その分だけ遅れます。提出前に書類を整えておくことで、審査はスムーズに進みます。

Q
法人での申請は、個人よりも難しいですか?
A

書類の量が増えます。役員全員分の身分証明書や登記されていないことの証明書が必要になるため、取得にかかる時間と手間が個人申請より多くなります。法人で申請する場合の詳細はこちらをご確認ください。

Q
申請費用を抑えたいのですが、自分で全部やるのとどのくらい差がありますか?
A

自分で全部やった場合、かかるのは警察署への手数料19,000円と、住民票・身分証明書などの取得実費(数千円程度)です。行政書士に依頼する場合は、これに報酬が加わります。費用の詳しい内訳はこちらの記事でまとめています。

まとめ

古物商許可の申請は、手続き自体が特別に難しいわけではありません。

ただ、営業所の問題、書類の取り方、申請書の記入、警察署とのやり取りなど、初めての方がつまずきやすい場所は決まっています。

自分の状況がシンプルであれば自力で十分取得できます。もし途中で手が止まってしまったら、そこだけ相談する・途中から専門家に任せるという選択肢も含めて、柔軟に考えてみてください。

お困りの際は当事務所へ

古物商許可の申請で、書類の集め方や営業所の扱いに迷っていませんか?

当事務所では、古物買取の現場で10年以上の経験を持つ行政書士が、書類作成から許可取得までサポートいたします。「途中まで自分でやったけど止まっている」「自分のケースで何が必要か確認したい」といった場合は、お気軽にご相談ください。

お問い合わせ方法:

行政書士手島宏典事務所 古物商許可申請の専門サポート

詳しくはこちら →

執筆者プロフィール

手島宏典 行政書士・現役質屋店長 業界歴10年以上。大手買取店FC3年経営。

行政書士手島宏典事務所

東京都葛飾区亀有3丁目27-30 Tビル1階

TEL:03-6821-4578(年中無休 9:00〜19:00)

💬 LINEで無料相談する