中古家電の販売に古物商許可は必要?PSE表示と家電リサイクル法の注意点

中古の冷蔵庫や洗濯機、電子レンジを仕入れて売るなら、古物商許可が必要です。店舗を持たずネットだけで売る場合も、副業として売る場合も変わりません。

古物商許可は、中古品を売買するための許可です。家電には、PSE表示の決まりと家電リサイクル法の引取りも関わります。買取では、金額や品物によって本人確認と古物台帳への記録が必要になります。

目次

中古家電の仕入れで許可が必要になるとき

中古家電の仕入れは、古物商許可の対象です。家庭からの買取でも、リサイクルショップや中古品卸、古物市場からの購入でも変わりません。仕入先がすでに古物商でも、メーカー品だけを扱っても、自分の許可は省けません。

家電の入手方法古物商許可の考え方
家庭や国内の中古品業者から買い取って売る原則として必要
消費者が買った未使用品を買い取って売る原則として必要
メーカーから直接仕入れた新品だけを売る通常は不要
自宅で使っていた家電を処分する通常は不要

消費者が使うために買った品物は、箱が未開封の未使用品でも古物にあたります。自宅で使っていた家電を、処分のために売るだけなら、許可は不要です。掃除や簡単な修理をしてから売る場合も、古物の売買です。

申請書を出した時点では、まだ営業できません。販売する中古家電の買取は、許可を取得してから始めます。

申請する品目と営業所

冷蔵庫や洗濯機、電子レンジなどの家電は機械工具類にあたります。パソコンを一緒に扱うなら事務機器類、家具も扱うなら道具類が加わります。

申請書に「家電」という区分はありません。実際に扱う商品を、古物商許可の13品目に当てはめます。売る予定の商品を先に書き出しておくと、申請書に品目を書き忘れずに済みます。

大型家電を扱うなら、商品の保管場所と検品の場所も必要です。賃貸物件を営業所にするときは、賃貸借契約書に、事業での使用と商品の搬入・搬出を認める内容があるか、目を通しましょう。

古物を保管する倉庫は、営業所とは別に、立入検査(警察が営業所などに入って帳簿や品物を調べること)の対象です。倉庫で買取や契約もするなら、その場所を営業所として申請するかどうかを、申請前に管轄の警察署へ相談してください。

ホームページで売る予定なら、許可申請書でURLを届け出ます。

買取のときの本人確認と古物台帳

中古家電を買い取るときは、売主の本人確認と、古物台帳への記録が必要です。対価の総額が1万円未満なら、この2つは免除されます。

1万円は、1点ごとの値段ではなく、一度の取引で渡す対価の総額で数えます。電子レンジ2台を1台6,000円で買い取れば総額は1万2,000円で、本人確認も記録も必要です。1万円ちょうどは、未満に入りません。

この1万円には、消費税を含めません。税抜の金額で判断してください。

1万円未満でも、本人確認と記録が必要な品物があります。家電では、エアコンの室外ユニット(室外機)と、電気温水機器のヒートポンプです。ゲームソフト、CD・DVDなど、書籍、バイク・原付、電線も、金額にかかわらず対象です。電線のうち、家庭用の延長コードと充電ケーブルは含まれません。

台帳には、取引日、品目、数量、商品の特徴、相手方の住所・氏名・職業・年齢、本人確認の方法を記録します。型番や製造番号を自社の商品管理番号と対応させておけば、どの取引で仕入れた家電かがあとから分かります。

記録は取引のたびに行い、1週間分や1か月分をまとめて書くことはできません。売るときの記録は、美術品類、時計・宝飾品類、自動車、自動二輪車・原付に限って必要です。家電は対象外です。

買取の準備と許可申請でお困りなら

中古家電の買取を考える時点で、許可申請の書類と本人確認の手順の準備を並行して始めることになります。1万円未満でも記録が必要な品物の扱いも含めて、当事務所へご相談ください。

PSE表示と検品

電気用品安全法の対象になる中古家電は、原則としてPSEマークなどの表示がなければ販売できません。中古品だからという理由では、表示は省けません。表示のない品物を売ると、回収命令や罰則を受けることがあります。

マークと並んで、製造・輸入事業者名や定格などの表示も必要です。古い製品に付いている旧電気用品取締法の表示(〒マークなど)は、PSE表示があるものとして扱われ、そのまま売れます。これは2007年12月21日の法改正で決まりました。

PSEマークも旧法の表示も見当たらない商品は、仕入れる前に製品の種類と表示を調べましょう。表示が消えた商品や海外仕様の商品も、同じ手順で調べてください。

表示があっても、その中古品が使用でどれだけ傷んでいるかは分かりません。電源が入ることだけで検品を終えず、商品に応じて次の点を調べましょう。

  • コードやプラグの傷や劣化
  • 異臭や異音
  • 異常な発熱
  • 冷蔵庫や洗濯機の水漏れ
  • 必要な付属品がそろっているか
  • 型番や製造番号が読み取れるか

型番と製造番号は記録して、メーカーのリコール対象に入っていないか調べます。調べきれなかった点は、販売ページの商品説明に入れておきましょう。

大型家電は、設置場所や搬入経路が原因で返品されることもあります。寸法と付属品、配送と設置の範囲、故障したときの対応は、購入前に商品ページで分かるようにしましょう。

家電リサイクル法の引取り

家電リサイクル法の対象は、エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の4品目です。この4品目を消費者に売る小売業者は、一定の場合に使用済みの家電を引き取る義務を負います。リユース品を売る古物商も、ネット販売の事業者も、小売業者に含まれます。

引取りを求められる場合は2つです。

  • 自店で過去に売った対象家電
  • 同じ種類の家電を売るときに、買換えで不要になる対象家電

売り始める前に、配送地域での引取りの進め方と料金の案内を用意しましょう。管理票(家電リサイクル券)の扱いも、段取りに入れておいてください。

再販売できる中古家電を買い取ることと、処分したい廃家電を引き取ることは、契約も費用も引取り後の流れも違います。処分を頼まれた家電を、依頼主に伝えないまま中古品として売り物にすることは避けてください。

家庭から出る不用品を、料金を受け取って回収するには、市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可が必要です。古物商許可では代わりになりません。ただし、小売業者が引取義務に基づいて自分で引き取る場合は、収集運搬の許可は不要です。

よくある質問

お客さんの家電を預かって、代わりに売る場合も許可は必要ですか?

はい、必要です。品物を預ける人(委託者)の代わりに売る営業も、古物営業にあたります。預かるときの本人確認と台帳への記録は、買取と同じく、取引金額と品物の種類で必要かどうかが分かれます。

盗品の疑いがある家電を持ち込まれたときは、どうしますか?

直ちに警察官へ申告します。盗品等の疑いがあるときの申告は、本人確認、台帳の記録と並ぶ古物商の三大義務の1つです。型番と製造番号を台帳に残しておけば、警察から盗品の特徴が知らされたときに、手元の品物と見比べられます。

許可を取った後で、家具やパソコンも扱い始めるときは、許可を取り直しますか?

いいえ、取り直しません。取扱品目は、許可の後も変更届で追加できます。

中古家電の販売ページに、古物商許可の表示は必要ですか?

はい。ホームページで取引するなら、品物の情報とあわせて、氏名(法人は名称)、公安委員会の名称、12桁の許可証番号を表示します。

廃家電を引き取るときの料金は、誰が負担しますか?

廃家電を出す消費者が、リサイクル料金と収集運搬料金を支払います。小売業者は、収集運搬料金を公表します。

まとめ

中古の冷蔵庫や洗濯機などを仕入れて売るなら、古物商許可が必要です。家庭からの買取も、古物市場などからの仕入れも対象です。申請では、家電を機械工具類に当てはめ、保管場所も含めて営業所を決めます。

許可の後も、買取では金額や品物に応じて本人確認と古物台帳の記録が必要です。販売する段階では、PSE表示と検品、家電4品目の引取りも関わります。1万円未満でも記録が必要な室外機とヒートポンプには、特に気をつけましょう。許可の取り方は、古物商許可を自分で申請する手順にまとめています。

参考資料・公式情報

本記事は、以下の公的機関・法令の情報を参考に作成しています。

古物商許可でお困りならご相談ください

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古物商許可が必要な場合は、申請書類の作成から警察署への提出まで、リユース業界で10年以上、買取の実務に携わってきた行政書士がサポートします。

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