Shopifyで中古品を販売するには古物商許可が必要?開設前に確認すべきこと

Shopifyで古物商許可が必要かチェックリストで確認するイメージ図 古物商許可コラム

Shopifyは月額料金を払って自分のECサイトを本格的に構築できるサービスで、古着・ブランド品・アンティーク雑貨などの中古品販売に活用する方が増えています。初期費用がかかる分、BASEより自由度が高く独自ドメインで運用できますが、その分、古物商許可に関連する届出手続きが一段複雑になります。

販売する場所がメルカリでもBASEでもShopifyでも、古物営業法の適用は変わりません。Shopifyでショップを作っても、中古品を反復して売買すれば古物営業にあたります。

Shopifyとはどんなサービス?

Shopifyはカナダ発のECプラットフォームで、月額料金を払って自分のネットショップを構築するサービスです。BASEと異なり、カスタムドメイン(独自ドメイン)での運用が前提に設計されており、自分のブランドとして本格的なECサイトを作りたい方に向いています。古着・ヴィンテージ雑貨・カメラ・ブランド品など、中古品を専門に扱うショップでも広く使われています。

Shopifyで古物商許可が必要なケース

中古品を仕入れて販売する場合

古着・ブランドバッグ・家電・カメラ・雑貨などの中古品を仕入れてShopifyで販売するなら、古物商許可が必要です。

「BASEやメルカリは許可が必要でも、自分でサイトを作れば関係ない?」思われるかもしれませんが、古物営業法はプラットフォームを問わず適用されます。自社ECサイトであっても、中古品を反復継続して売買する行為は古物営業にあたります。

ヴィンテージ・アンティーク品を扱う場合

「アンティーク雑貨」「ヴィンテージ古着」は、古物営業法上の「一度使用された物品、または使用されない物品で使用のために取引されたもの」にあたるため、すべて古物に該当します。「年代物だから別扱い」ということはありません。

古物には衣類・時計・家具など13の品目が定められており、ヴィンテージ品もこの中に収まります。新品として仕入れたものでも、一度消費者の手に渡ったものを再度仕入れると古物になるため、その点も注意が必要です。

買取も行う場合

Shopifyで販売するだけでなく、お客様から中古品を買い取る場合も許可が必要です。この場合、本人確認の義務と古物台帳の記帳義務も同時に発生します。買取を行うショップを作りたい方は、許可取得と同時に帳簿管理の準備も必要です。

Shopifyで古物商許可が不要なケース

自分で制作した商品のみを販売する場合

ハンドメイド品やオリジナルプロダクトのみを販売するなら、古物商許可は不要です。ただし、中古品が一点でも混在する場合は許可の対象になります。

メーカーや卸から仕入れた新品のみを販売する場合

正規の卸ルートから仕入れた新品のみを扱う場合は、原則として許可不要です。ただし「倉庫に眠っていた未使用品を安く仕入れた」など、出所が不明確なケースはグレーになることがあります。

Shopifyを開設するタイミングと注意点

URL届出には確定したドメインが必要なため、ドメインを先に取得してから許可申請を行う必要があります。ただし、Shopifyとの契約タイミングには注意が必要です。

Shopifyは無料期間が終わると月額料金が発生します。許可が下りるまで約40日かかるため、先にShopifyを開設してから申請すると、販売できない待機期間中も月額料金が発生し続けます。

実務上は「ドメインだけ先に取得して許可申請を行い、審査を待っている40日間でShopifyのサイトを構築する」という順番が効率的です。許可が下りた時点でショップを公開できる状態にしておくと、無駄なコストが出ません。

Shopify開設の推奨手順
1
ドメインを先に取得する
URLを確定させてから申請に進む
2
許可申請を警察署へ提出する
書類一式を管轄警察署の防犯係窓口へ
審査期間 約40日間
この間にShopifyのサイトを構築しておく
3
許可が下りる(約40日後)
許可証を受け取る
4
管轄警察署へURL届出を提出する
Whois疎明資料を添付して変更届出書を提出
5
ショップを公開する
URL届出完了後、販売を開始できる

古物商許可を取ったあとにやるべきこと

URL届出(最重要・Shopifyはカスタムドメインが前提)

古物商許可を取得したあと、ShopifyのショップURLを、営業所を管轄する警察署の防犯係の窓口へ届け出る義務があります。

Shopifyはカスタムドメイン(例:your-shop.com)での運用が標準です。独自ドメインを使う場合、Whois疎明資料が必要になります。Whois疎明資料とは、そのドメインの登録者が自分であることを証明する書類で、お名前.comなどのドメイン登録サービスから取得できます。

Whois情報公開代行に注意

ドメインを取得した際、個人情報保護のため「Whois情報公開代行(プライバシー保護)」が自動で設定されていることがほとんどです。この設定が残ったまま画面を印刷して警察署に持参すると、登録者欄に「GMOインターネット株式会社」などの代行業者名が表示されており、「これではあなたがURLの持ち主であることを証明できない」として受理されません。Whois疎明資料を取得する前に、必ず公開代行を一時的に解除して自分の本名・住所を表示させた状態で印刷してください。

BASEのデフォルトドメインより手続きが一段多くなる点は開設前に確認しておいてください。具体的な手順は古物商のURL届出とWhois疎明資料の取り方で解説しています。

Whois疎明資料の取得手順
1
ドメイン管理画面にログインする
お名前.comなど契約したレジストラにアクセス
2
Whois情報公開代行を一時解除する
登録者欄に自分の本名・住所を表示させる
代行が残ったままだと「GMOインターネット株式会社」などが登録者欄に表示され、窓口で受理されません
3
本名・住所が表示されたWhois画面を印刷する
この印刷物がWhois疎明資料になる
4
公開代行を再設定する(任意)
個人情報保護のため再設定を推奨
5
管轄警察署の防犯係へ提出する
変更届出書とWhois疎明資料を窓口に持参

特定商取引法と古物営業法の表示義務(本名は省略できない)

Shopifyの特商法ページには住所・電話番号・氏名を記載しますが、古物営業法(第12条第2項)では、インターネットで古物を販売する場合に以下の表示が義務付けられています。

  • 公安委員会名
  • 許可証番号
  • 氏名(許可証に記載された本名)
  • 取扱品目

Shopifyではブランドネームで運営するショップが多く、屋号やブランド名のみで表示を済ませているケースが見られます。これは古物営業法違反(10万円以下の罰金)になります。特商法の表記とは別に、古物営業法上の本名表示は必ず対応してください。

古物商プレート(標識)の掲示義務

「ネットショップ専業だからプレートは不要では?」という質問をよく受けますが、これは誤りです。

古物営業法第12条第1項により、実店舗を持たないネット販売専業の業態であっても、許可申請時に届け出た営業所(自宅など)に物理的な古物商プレートを掲示しなければなりません。Shopifyのサイト上への許可番号の表示は、プレートの「代わり」ではなく「追加の義務」です。

ShopifyとBASEの比較

項目ShopifyBASE
費用月額あり(約3,000円〜)無料プランあり
URLカスタムドメインが標準〇〇.thebase.inが標準
Whois疎明資料原則必要独自ドメインの場合のみ必要
カスタマイズ性高いシンプル
集客自分で行う自分で行う
古物商許可必要必要

古物商許可の要否・手続きはどちらも同じです。URL届出の手続きは、カスタムドメインを使う分だけShopifyの方が一手間多くなります。

BASEについてはBASEで中古品を販売するには古物商許可が必要?で詳しく解説しています。

よくある質問

Q
ShopifyのショップにはBASEと同じように許可番号を表示すればいいですか?
A

表示が必要な内容は同じです。公安委員会名・許可証番号・氏名(本名)・取扱品目の4点を特商法ページまたはフッターに記載してください。ブランドネームのみでの表示は違反になります。

Q
Shopifyのカスタムドメインを警察署に届け出るにはどうすればいいですか?
A

ドメイン登録サービスでWhois情報公開代行を一時解除し、自分の本名・住所が表示された状態でWhois疎明資料を印刷して、管轄警察署の防犯係窓口へ変更届出書とともに提出します。公開代行が設定されたままでは窓口で受理されないため、この手順は省略できません。詳細は古物商のURL届出とWhois疎明資料の取り方で解説しています。

Q
Shopifyで海外向けに中古品を販売する場合も許可が必要ですか?
A

日本国内で中古品を仕入れて販売する場合、販売先が海外であっても古物商許可が必要です。古物営業法は「国内での仕入れ」を規制する法律であり、販売先の国籍は関係ありません。

Q
法人名義でShopifyを運営する場合、個人申請と手続きは変わりますか?
A

必要書類が異なります。個人申請では住民票・身分証明書などが中心ですが、法人申請では定款・登記事項証明書・役員全員分の書類が必要になります。許可証は法人名義で発行され、Shopifyの特商法ページや古物営業法表示も法人名・代表者名での記載が必要です。なお、許可は営業所単位のため、複数の都道府県で営業所を設ける場合はそれぞれの公安委員会への申請が必要です。

Q
Shopifyのドメインを後から変更した場合、また届出が必要ですか?
A

はい、変更届出が必要です。古物商のURL届出は「届け出たURLで営業する」前提のため、ドメインを変更した場合は速やかに管轄警察署へ変更届出書を提出しなければなりません。Shopifyではリブランディングやドメイン移行の際に変更が生じやすいため、契約ドメインを決めてから許可申請を行うことをおすすめします。

お困りの際は当事務所へ {#toc8}

古物商許可の取得は、必要書類の準備から警察署への申請まで、手続きが複雑です。また、「自分のケースで許可は必要か」「Whois疎明資料はどう取るか」など、判断に迷う場面も多いです。

当事務所では、古物買取の現場で10年以上の経験を持つ行政書士が、書類作成から許可取得までサポートいたします。

お問い合わせ方法:

行政書士手島宏典事務所
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執筆者プロフィール

手島宏典 行政書士・現役質屋店長
業界歴10年以上。大手買取店FC3年経営。

行政書士手島宏典事務所
東京都葛飾区亀有3丁目27-30 Tビル1階
TEL:03-6821-4578(年中無休 9:00〜19:00)

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