「できれば古物商許可は取りたくない」と思ってフリマアプリを使っている方は多いと思います。結論から言うと、不用品の処分なら許可は不要です。ただし「不要なケース」と「必要なケース」の境界線は思ったより細く、グレーゾーンで動いているとリスクが積み上がります。
許可が不要なケースと必要なケースを、4つの場面に分けて整理します。
許可なしで販売できる4つのケース
家具など
相続品など
での購入品
グレーゾーンあり
① 自分で使っていた不用品を売る
自分で購入して使っていたものを処分する場合、古物商許可は不要です。着なくなった服、使わなくなったゲーム機、読み終わった本、引っ越しで不要になった家具などが該当します。
判断のポイントは「自分で使うために買ったかどうか」です。転売目的で購入した場合は、たとえ一度も使っていなくても許可が必要になります。
買取の現場では、使用感の有無・購入から売却までの期間・同じ商品を複数持ち込んでいないかといった点で「不用品かどうか」を判断しています。
継続的に大量出品している場合は注意が必要で、月10件以上の取引を数か月続けていると警察署から事業性ありとみなされる可能性があります。
② 無償でもらったものを売る
友人からもらったアクセサリー、ゲームセンターの景品、懸賞で当たった商品、親から譲り受けた時計などは許可不要です。古物営業法が規制するのは「中古品の買取」であり、無償で譲り受けたものは買取に該当しないからです。
ただし「無償でもらった」と偽って実際には買い取った商品を販売することは違法です。同一人物が頻繁に「もらった物」として商品を持ち込む場合、買取現場では仕入れを疑う判断基準になります。
③ 海外で自分が買ってきたものを売る
海外旅行や留学・出張先で自分で購入して持ち帰ったものを売る場合は許可不要です。古物営業法は日本国内の取引を規制する法律なので、海外で購入したものは適用外です。
輸入業者など自分以外の人が海外で買ったものを日本で仕入れて転売する場合は許可が必要です。また、継続的に海外で買い付けて転売する場合は税関・税務署の調査対象になることがあります。
古物商許可とは別の話として、家電(PSEマーク)・化粧品(薬機法)・おもちゃ(STマーク)など日本の安全基準を満たさない輸入品の販売は別の法律違反になるので注意してください。
④ 小売店で買った新品を転売する
家電量販店やドラッグストアで買った新品の転売は、原則として許可不要です。ただしグレーゾーンがあります。
古物営業法では「転売目的で購入した時点で使用のために取引されたとみなす場合がある」という警察署の見解があり、セール品の大量購入・限定商品の転売・ポイント還元目当ての仕入れ転売などは実務上問題視されます。グレーゾーンで不安を抱えながら運営するより、古物商許可を取得して堂々と営業する方が現実的です。
許可が必要なケース
営利目的で中古品を仕入れて販売する場合は許可が必要です。リサイクルショップや他のフリマアプリからの仕入れ転売、個人からの買い取り転売、古本屋からの仕入れ転売がこれにあたります。
メルカリでの仕入れ転売と不用品販売の線引きはメルカリせどりと古物商許可の関係で詳しく解説しています。
フリマアプリの注意点
どのプラットフォームでも、営利目的で中古品を販売するなら許可が必要です。特にメルカリは公式ガイドラインで個人アカウントを「不用品売買の場」と定義しており、古物商許可を持っていても個人アカウントでせどりをすること自体が規約違反としてアカウント停止の対象になります。
営利目的で販売するならメルカリShopsへの移行を検討してください。
無許可営業のリスク
古物商許可なしで営利目的の中古品販売を続けると、3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されることがあります。
発覚するきっかけは窃盗事件の捜査・ユーザーからの通報・プラットフォームの監視・税務調査などです。「バレない」という前提で動くのは危険です。詳しくは無許可営業が発覚するリスクでまとめています。
許可を取るメリット
迷うくらいなら取った方が得です。取得費用は個人で約2万円(申請手数料19,000円+書類取得費用)、期間は標準40日です。
許可を取ると無許可営業の不安がなくなるだけでなく、一般には開放されていない古物市場に参加できるようになります。フリマアプリより安価に仕入れられるため利益率が大きく上がります。申請費用の詳細や申請の流れは別記事でまとめています。
よくある質問
- Q不用品の出品件数が多いと許可が必要になりますか?
- A
出品件数だけで判断されるわけではありませんが、月10件以上の取引を数か月継続していると警察署から事業性ありとみなされる可能性があります。件数に加えて「仕入れ行為があるか」「継続性があるか」が判断のポイントです。不用品の処分であっても、量が多ければ念のため管轄の警察署に相談しておくのが安全です。
- Qゲームセンターの景品を大量に転売しています。許可は必要ですか?
- A
1点ずつ無償で取得したものを個別に売るだけなら不要ですが、景品を継続的に大量転売している場合は事業性ありとみなされる可能性があります。取得費用がかかっていなくても、反復継続して利益を得ているなら「営業」と判断されるリスクがあります。
- Q自分で使うつもりで買ったけど結局使わなかった新品を売るのは許可が必要ですか?
- A
自分で使う目的で購入し、使わずに手放す場合は不用品の処分にあたり許可は不要です。問題になるのは「最初から転売目的で購入した」場合です。ただし客観的に転売目的かどうか証明することは難しく、同じ商品を複数・継続的に売っているような場合はグレーゾーンに入ります。
- QラクマやPayPayフリマなら許可は不要ですか?
- A
プラットフォームの種類で許可の要否は変わりません。メルカリでもラクマでもPayPayフリマでも、営利目的で中古品を仕入れて販売するなら古物商許可が必要です。各フリマアプリと古物商許可の関係をまとめた記事も参考にしてください。
- Q許可を取ったあと、フリマアプリで宅配買取をする場合に注意することはありますか?
- A
お困りの際は当事務所へ
古物商許可の取得は、必要書類の準備から警察署への申請まで、手続きが複雑です。また、「自分のケースで許可が必要か」「グレーゾーンかどうか」など、判断に迷う場面も多いです。
当事務所では、古物買取の現場で10年以上の経験を持つ行政書士が、書類作成から許可取得までサポートいたします。
「自分のケースで許可が必要か確認したい」「費用を抑えて許可を取得したい」「申請が複雑で困っている」といった場合は、お気軽にご相談ください。
お問い合わせ方法:
- LINE相談(24時間受付・返信最速)
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- 電話:0368214578(年中無休 9:00〜19:00)
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執筆者プロフィール
手島宏典 行政書士・現役質屋店長
業界歴10年以上。大手買取店FC3年経営。
行政書士手島宏典事務所
東京都葛飾区亀有3丁目27-30 Tビル1階
TEL:03-6821-4578(年中無休 9:00〜19:00)



