特車申請のオンラインシステムには、正式な申請を提出する前に、入力した車両と経路について算定結果を確認できる簡易算定があります。
簡易算定を使うと、C・D条件、個別審査箇所、通行不可などを申請前に把握できます。経路をそのまま申請するか、別の道路へ変更するかを判断するときに役立つ機能です。
簡易算定は正式な許可ではありません。実際に通行するには、特殊車両通行許可が必要な車両について正式な申請を行い、許可を受ける必要があります。
簡易算定で分かること
簡易算定では、車両諸元と道路情報便覧に登録された道路構造データをもとに、経路上の算定結果が表示されます。
主に見るのは次の内容です。
- C条件・D条件
- 個別審査箇所
- 通行不可
- 指定方向外進行不可
- 一方通行
- 夜間通行条件
道路情報が収録されている区間でも、車両の寸法・重量や道路構造によって個別審査になる場合があります。
未収録道路については、道路構造データがないため簡易算定の対象になりません。
自動算定全体の仕組みについては特車申請の自動算定で解説しています。
簡易算定の使い方
簡易算定を行う前に、申請する車両と経路をオンラインシステムへ入力します。
大まかな流れは次のとおりです。
- 車両情報を入力する
- 出発地から目的地までの経路を作成する
- 算定を実行する
- 算定結果の帳票を取得する
- C・D条件、個別審査、通行不可などを見る
- 必要に応じて経路や車両条件を修正する
算定結果に問題がなければ、その申請データを使って正式な申請へ進みます。
算定結果は申請内容を検討するための資料として、必要に応じて保存しておくと便利です。
算定結果はどこを見る?
最初に見るのは、通行不可と個別審査の有無です。
通行不可がある場合は、その障害箇所を確認して経路や車両条件を見直します。
個別審査がある場合は、その経路を使う必要性や運行予定日を踏まえて、そのまま申請するか、別経路を探すかを判断します。
その次にC・D条件や夜間通行条件を見て、実際の運行で対応できるかを確認します。
C・D条件が表示された場合
簡易算定では、道路構造と車両諸元に応じてA〜Dの通行条件が表示されることがあります。
| 算定結果 | 主に見る点 |
|---|---|
| A・B | 条件内容を確認する |
| C | 寸法条件か重量条件かを見る |
| D | 重量に関する条件内容を見る |
| 個別審査 | 道路管理者による審査が必要 |
| 通行不可 | 経路や車両条件の見直しを検討 |
C条件は、寸法と重量で内容が異なります。
重量Cでは誘導車の配置が必要になる場合があり、寸法Cでも車両幅や障害箇所によって条件が変わります。
また、寸法Cのうち狭小幅員で車幅が3mを超える場合などは、夜間通行条件が付くことがあります。
D条件についても、Dという表示だけで夜間通行が決まるものではありません。実際の条件書に記載された内容に従って運行します。
詳しくは特車の通行条件A〜Dで解説しています。
個別審査が表示された場合
個別審査は、システム上の道路データだけでは通行可否を決められない箇所について、道路管理者が個別に審査するものです。
個別審査が表示されても、その経路を申請できないわけではありません。
必要な経路であれば、そのまま正式申請へ進み、道路管理者による審査を受けます。
運行予定まで時間がない場合は、個別審査のない別経路を作成して再度簡易算定する方法もあります。
個別審査がある案件では、通常の標準処理期間より許可まで時間がかかることがあります。
詳しくは特車申請の個別審査をご覧ください。
通行不可が表示された場合
通行不可は、入力した車両条件ではその区間について通行可能な算定結果が得られていない状態です。
該当する障害箇所を見て、
- 別経路へ変更する
- 積載重量を見直す
- 使用する車両を変更する
などを検討します。
重量が原因の場合は、積載重量を減らすことで算定結果が変わることがあります。
一方、車幅・高さ・長さや交差点の旋回条件などが原因の場合は、積載重量を減らしても解消しません。
原因となっている障害箇所を見て対応を決めます。
超寸法・超重量となる場合
車両の寸法や重量が通常の許可限度を超える場合は、道路管理者による個別審査が必要になることがあります。
超寸法車両では、申請内容に応じて、
- 軌跡図
- 運行計画書
- 理由書
- 積載状態を示す資料
などの追加資料を求められる場合があります。
必要な経路であれば追加資料を用意して申請します。別経路で許可限度内に収まる場合は、経路を変更する方法もあります。
未収録道路がある場合
未収録道路は、道路情報便覧に道路構造データが登録されていない道路です。
その区間については簡易算定できません。
正式な許可申請では、道路管理者による審査や協議が行われることがあります。
市道や区道だから未収録とは限りません。道路管理者の種類ではなく、実際に道路情報便覧へ収録されているかで判断します。
未収録道路については特車申請の未収録道路で詳しく解説しています。
簡易算定と正式な審査は同じではない
簡易算定は、申請前に道路情報便覧のデータを使って算定結果を見るための機能です。
簡易算定でC条件やD条件が表示された場合でも、最終的な通行条件は正式な申請後に交付される許可証・条件書で決まります。
道路情報の更新や個別審査の結果によって、簡易算定時と最終的な条件が異なる場合もあります。
簡易算定は、正式申請前に問題のある区間を把握し、申請経路を検討するために利用します。
よくある質問
- 簡易算定で通行可能なら、そのまま走れますか?
-
走れません。
簡易算定は正式な許可ではありません。特殊車両通行許可が必要な車両は、正式に申請して許可を受けてから通行します。
- 個別審査が表示されても申請できますか?
-
申請できます。
その経路を使う必要がある場合は、そのまま申請して道路管理者による個別審査を受けます。
- C条件が表示されたら誘導車が必要ですか?
-
C条件には寸法Cと重量Cがあり、条件内容が異なります。
算定帳票や交付後の条件書を見て、誘導車の配置など必要な対応を判断します。
- 通行不可は積載重量を減らせば解消しますか?
-
重量が原因であれば、積載重量の変更によって算定結果が変わる場合があります。
寸法や交差点など別の原因による通行不可では、積載重量を減らしても解消しません。
- 未収録道路があると申請できませんか?
-
申請できます。
未収録区間は簡易算定できませんが、正式申請後に道路管理者による審査を受けることができます。
まとめ
簡易算定では、正式申請の前にC・D条件、個別審査、通行不可などを把握できます。
通行不可がある場合は経路や車両条件を見直し、個別審査がある場合は必要な経路かどうかを踏まえて申請方法を決めます。未収録道路は簡易算定の対象外です。
特車申請の経路設定や算定結果の見方でお困りの際は、お気軽にご相談ください。
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