特車申請の期間|工期から逆算する申請スケジュールの立て方

特車申請のシステム画面が表示されたパソコンと、窓外に停車する大型トラック

オンライン申請で収録道路のみの経路なら、審査期間の目安は3週間です。ただしこれは「送信から許可証が出るまで」の期間で、申請書の作成・送信準備には別途1〜3日が必要となります。

申請を出す前に確認すべきことが1つあります。目的地までの経路に「未収録道路」が含まれているかどうかです。含まれていれば審査は2〜3ヶ月、収録道路のみなら約1ヶ月が目安です。このどちらかで、工期から逆算した申請開始日が大きく変わります。

目次

審査期間の目安

申請パターン別の目安をまとめました。

申請の種類審査期間の目安
オンライン申請(新規・変更)収録道路のみ3週間以内
オンライン申請(更新)収録道路のみ2週間以内
未収録道路を含む申請(個別審査)2〜3ヶ月
窓口申請(自治体・各道路管理者)3週間〜2ヶ月程度
特殊車両通行確認制度(ETC2.0搭載車)即時〜数時間

「3週間以内」は国土交通省が申請の流れと審査日数で示している処理目標値です。

ただしこの期間が適用されるのは、①全経路が収録道路、②超寸法・超重量車両でない、③差し戻し・変更がない、の3条件をすべて満たす場合に限ります。混雑期や差し戻しがあれば超えることもあり、申請書の送信から逆算した最低ラインは運行開始日の1ヶ月前に送信完了です。

審査期間が延びる6つのケース

未収録道路が経路に含まれる

申請経路にデジタル道路地図未収録の市道・町道が含まれると、個別審査になります。通常3週間の審査が2〜3ヶ月に伸び、路線名の調査や付近図の作成も申請者側でやる必要があります。

工場・資材置き場・現場への最後の数百メートルに未収録道路があるだけで、全体のスケジュールが大きく変わります。経路を組む前に未収録道路の確認方法で収録状況を確かめておくことが必要です。

差し戻しが入る

車両諸元の入力ミス、経路の不連続、車検証との照合エラーなどで差し戻しが入ると、補正・再送信でさらに1〜2週間加算されます。差し戻しは1回で済まないケースもあり、3週間の審査期間が6〜8週間に伸びることもあります(主な原因は差し戻し原因と対処にまとめています)。

見落としがちなのが「車検切れ車両の混入」です。申請データに車検が切れている車両が含まれている場合、オンライン申請であっても車検証PDFの添付が必須。これを知らずに送信して書類不足で差し戻しになるケースが多く、申請前に車検の有効期限を確かめておくのをお勧めします。

窓口申請になるケース

経路が都道府県道・市区町村道のみで国道を通らない場合、国のオンライン申請システムは使えません。自治体の窓口申請になり、処理能力は自治体ごとに異なるため審査期間も3週間〜2ヶ月と幅があり、手順は自治体申請システムの使い方に詳しく載っています。

申請が集中する時期

年度末(2〜3月)と年度初め(4月)は申請が集中し、通常より審査が長くなる傾向があります。工事関係の申請が重なるこの時期は、目安の3週間では収まらないと考えておいたほうが無難です。

超重量・超寸法車両に該当する

大型クレーンや特大の重量物など、算定要領の範囲を超える超重量・超寸法車両は、経路が収録道路のみでも個別審査になります。未収録道路と同様に2〜3ヶ月の審査期間が必要で、「収録道路だけだから3週間で出る」という想定は車両の規模によっては成り立ちません。

変更申請のついでに許可期間を延長した

有効期間の途中で経路や車両を追加する変更申請を行う際、「ついでに許可期間も2年間に延ばしておこう」と申請書の日付を書き換えると、すでに審査済みの経路も含めて全経路が再審査・再協議になります。通常なら追加分だけの審査で済むはずが、全経路に手数料が発生し審査期間も大幅に伸びます。変更申請時は現在の許可期間をそのまま引き継ぐのが原則。期間を変えたい場合は更新申請として別途出します。

工期から逆算するスケジュール

運行開始日から逆算して、何をいつまでにやるかを確認します。

収録道路のみ・差し戻しなしの最短ケース

タイミングやること
運行開始日の5週前車両諸元の確認・経路の収録状況チェック
4週前申請書の作成・送信完了
1〜3週前審査期間
運行開始日許可証を車両に搭載して出発

未収録道路ありの場合

タイミングやること
運行開始日の3〜4ヶ月前路線名調査・付近図作成・申請書の作成
3〜4ヶ月前に送信完了個別審査期間(2〜3ヶ月)スタート
運行開始日許可証を搭載して出発

建設業の特車申請では工事着工日ではなく、重機や資材の最初の搬入日を運行開始日として逆算します。着工してから許可証が出ていないという状況を防ぐため、工程表が決まったら、すぐに申請の準備に取り掛かることをお勧めします。

審査中に急ぎで走らなければならない場合

許可証が出る前に走ることはできません。ただし、次の3つで対応できる場合があります。

確認制度への切り替え(ETC2.0搭載車のみ)

業務支援用ETC2.0を搭載している車両であれば、特殊車両通行確認制度を利用すると即時〜数時間で回答が得られます。収録道路のみ・大型車誘導区間を通る経路が条件です。

経路の見直し

未収録道路を避けて収録道路だけで組める別ルートがないかを検討します。距離は伸びますが、審査期間を3週間程度に短縮できます。

既存の許可証の活用

同じ車両・同じ経路の許可証がすでに有効期間内であれば、その許可証で走行できます。車両追加・経路追加が必要な場合は変更申請で対応でき、許可期限の管理と更新タイミングは更新タイミングの目安を見てください。

まとめ

特車申請の審査期間は、収録道路のみであれば3週間が目安。運行開始日の1ヶ月前には送信を完了させておくのが基本線です。未収録道路が絡む場合は2〜3ヶ月見ておく必要があり、工事系の申請では、着工前に経路の収録状況を確認しておく必要があります。

「急いで出せば早くなる」という性質の手続きではありません。道路管理者の審査が完了するまでは走れない以上(自動審査と即時回答の違い参照)、工期や運行スケジュールが決まった段階で申請の準備を始めることが、現場を止めないことにつながります。

特車申請の制度・手続き・車種別対応の全体像は特殊車両通行許可申請ガイドにまとめています。

お問い合わせ方法

お問い合わせフォーム

・電話:03-6821-4578(年中無休 9:00〜19:00)

よくある質問

Q
特車申請から許可証が出るまで最短何日ですか?
A

収録道路のみのオンライン申請で、差し戻しがない場合の目安は3週間(15営業日程度)です。申請書の作成・送信準備もこの期間に含まれないため、運行開始日の1ヶ月前には送信を終えておくのが安全です。

Q
申請中の車両は走れますか?
A

走れません。許可証が交付されるまで対象経路の通行はできません。ETC2.0搭載車であれば確認制度への切り替えが選択肢になります。

Q
差し戻しが入るとどれくらい遅れますか?
A

補正・再送信で1〜2週間の追加が目安です。差し戻しが複数回入ると、審査期間全体が6〜8週間に伸びることもあります。

Q
未収録道路を含む申請はどうしても時間がかかりますか?
A

個別審査になるため、2〜3ヶ月は見ておく必要があります。収録道路のみのルートに変更できる場合は経路の見直しも選択肢です。いずれの場合も路線名の調査から始まるため、早めに動き出す必要があります。

Q
特車ゴールドを使えば通常より早く許可が下りますか?
A

下りません。特車ゴールドは大型車誘導区間での経路選択の簡素化やワンクリック更新を受けられる制度ですが、審査期間は通常申請と同じ。ワンクリック更新を使う場合でも、経路内に協議が必要な一般道(市道など)が含まれていれば協議待ちが発生します。急ぐ場合はETC2.0搭載車に限り、確認制度(即時〜数時間)への切り替えを検討してください。

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