幹線道路をすべて収録道路で通れる経路でも、現場までの最後の数百メートルに未収録道路が含まれると、申請は個別審査に切り替わります。
未収録道路とは、国の道路データベース(道路情報便覧)に登録されていない道路のことです。市町村道や新設道路が該当し、経路に1箇所でも含まれると即時回答は使えません。
許可まで2週間〜3ヶ月かかるのが一般的で、急ぎの案件ほど影響が大きくなります。2025年の制度改正で即時回答の対象ルートは広がりましたが、市町村道や新設道路はいまもデータベース外のまま残っています。
未収録道路とは
未収録道路は、国の道路データベース(道路情報便覧)に登録されていない道路です。市町村道や開通間もない新設道路が主な対象で、オンライン申請システムの地図ではグレーの細い線で表示されるか、線自体が非表示になります。
収録道路(国道・主要地方道・一般県道)は赤・青・緑の太い線で表示されます。ただし、線の色だけで判断すると見落とします。システム地図上の交差点マークには2種類あり、黒丸(大)が収録済み、青丸(小)が未収録です。太い収録道路上でも、経由地に青丸の交差点を選んでしまうと個別審査に回されます。
ルートを組む際は、線の色に加えて通過する交差点が黒丸かどうかを確認してください。地図の色と記号の読み方はデジタル地図の見方(色・記号)と正しい住所入力方法で整理しています。
即時回答が使えない理由
特車の経路申請には2つの制度があります。
特殊車両通行確認制度(即時回答)は、収録道路のみで経路が完結する場合に使えます。2025年からダブル連結トラックなども対象に加わりましたが、未収録道路や未収録交差点が1箇所でも含まれると利用できません。
特殊車両通行許可制度(個別審査)は、未収録道路を通る場合や協議が必要な場合が対象です。道路管理者同士の協議が発生するため、許可まで通常2週間〜3ヶ月かかります。2制度の使い分けについては許可制度と確認制度の選び方も参考にしてください。
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確認制度 特殊車両通行確認制度 |
許可制度 特殊車両通行許可制度 |
|---|---|
| 審査方法 | |
| システムによる自動審査 | 道路管理者による個別審査(協議) |
| 回答期間 | |
| 即時 | 通常 2週間〜3ヶ月 |
| 申請先 | |
| オンライン (特車登録センター) |
各道路管理者 (国道事務所など) |
| 対象道路 | |
| 収録道路のみ (データベース登録済み) |
すべての道路 (未収録道路を含む) |
⚠️ 未収録道路・未収録交差点(青丸)が1箇所でも含まれると、確認制度は利用できません。
申請前に用意する3点
配送先が工場や建設現場の場合、最後の区間で未収録道路を通ることは避けられません。申請書の作成前に以下の3点を揃えます。
① 正式な路線名を調べる
申請書には「横浜市道第1234号線」のような正式な路線名称を記入します。「市道」や「○○市道○○線」のようなダミー名称を入力すると、未収録路線名の入力不備として差し戻しになります。Googleマップには路線名が載っていないため、以下の2通りで確認します。
国土交通省の特車PRサイトに掲載されている「路線名等についての問合せ先一覧」から管轄窓口(市役所・土木事務所など)を探し、現場の住所を伝えて確認する方法が早いです。自治体ウェブサイトで「(自治体名)道路台帳」を検索する方法もあります。
② 10桁の交差点番号を特定する
未収録道路の出入口となる交差点(収録道路との接点)には、システム上で10桁の番号が振られています。「道路情報便覧付図表示システム」で確認し、申請書に記入します。この番号がないとシステム上で地点を特定できず、差し戻しの直接的な原因になります。
③ 付近図を作成する
地図のコピーに手書きで書き込んだもので問題ありません。出発地・目的地・走行経路・正式な未収録路線名に加えて、10桁の交差点番号を明記してオンライン申請時に添付します。
システム入力は「点」で経路を繋ぐ
収録道路と違い、クリックだけで線が引かれるわけではありません。未収録区間は交差点を一つずつクリックして繋ぎます。
地図上に道が表示されていない新設道路の場合は、「出発地/目的地から特車交差点を指定」機能を使います。地図上の何もない場所を点として指定し、直近の交差点と直線で結ぶ形で登録します。実際の操作手順は未収録道路の手動入力手順と路線名の調べ方で操作画面をもとに解説しています。
2025年3月改修で変わった2点
未収録道路が絡む申請の審査期間を短くする手段はありませんが、申請データの作成作業は2025年3月のシステム改修で改善されています。
接続交差点のピンポイント指定 確認制度(即時回答)を使う際、目的地と収録道路をつなぐ接続交差点を地図上で自由に指定できるようになりました。
従来はシステムが自動選択したルートしか使えませんでしたが、大型車が実際に曲がれる交差点を選べるため、不要な未収録道路への進入を回避した経路を組めます。
接続ミスの自動判定 収録道路と未収録道路の接続に通行可否チェック機能が追加されました。
行き来できないルートを誤って作成すると警告が出るため、申請後の差し戻しを前の段階で防げます。往復ルートの作成には経路反転機能も合わせて使ってください。
まとめ
急な依頼でも、目的地が未収録道路の先にある場合、即時の許可は取れません。ルートを組む前に、システム地図で通過交差点が黒丸かどうかを目視で確認しておけば、申請後に個別審査と判明するケースの多くは防げます。
未収録道路が絡む申請では、路線名と10桁の交差点番号の取得が差し戻しを防ぐ具体的な対策です。路線名は特車PRサイトの問合せ先一覧から管轄窓口に電話するのが早く、付近図にはその番号を明記します。東京都内は道路管理者が国・都・区・市に分散しているため、管轄窓口の特定と審査期間の見積もりを先に済ませてください。
回避できない場合は、未収録道路の手前の収録道路までで許可を取り、そこから先は積載量を減らす分割搬送が現実的な対応です。申請前に簡易算定でルートに個別審査が発生する区間がないかを確認しておくと、スケジュールを立てやすくなります。
特車申請の制度・手続き・車種別対応の全体像は特殊車両通行許可申請ガイドにまとめています。
よくある質問
- 未収録道路とはどのような道路ですか?
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国の道路データベース(道路情報便覧)に登録されていない道路です。市町村道や新設間もない道路が該当し、オンライン申請システムの地図ではグレーの細い線、または線自体が非表示になります。
- システム上で未収録かどうかはどう見分けますか?
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地図上の線の色と交差点マークで判断します。収録道路は赤・青・緑の太い線、収録済みの交差点は黒丸(大)で示されます。グレーの細い線や青丸(小)の交差点が含まれていれば未収録です。太い収録道路上でも青丸の交差点を経由地に選ぶと個別審査に回されるため、交差点マークの確認は欠かせません。
- 路線名はどうやって調べますか?
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国土交通省の特車PRサイトに掲載されている「路線名等についての問合せ先一覧」から管轄窓口を探し、現場の住所を伝えて確認します。自治体ウェブサイトで「(自治体名)道路台帳」を検索する方法もあります。「市道」などのダミー名称を入力すると差し戻しになるため、正式名称を取得してから入力します。
- 付近図に必ず記載すべき情報は何ですか?
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出発地・目的地・走行経路・正式な未収録路線名に加えて、道路情報便覧付図表示システムで確認できる10桁の交差点番号を明記します。番号がないと地点を特定できず、差し戻しになります。
- 2025年3月の改修で何が変わりましたか?
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確認制度(即時回答)を利用する際、目的地と収録道路をつなぐ接続交差点を地図上でピンポイントに指定できるようになりました。大型車が実際に曲がれる交差点を自分で選べるため、未収録道路への進入を回避した経路を組めます。また、収録道路と未収録道路の接続ミスを自動で検出する通行可否チェックも追加されました。
- 急ぎの案件で未収録道路を避ける方法はありますか?
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申請前に簡易算定機能でルートを確認し、個別審査になる区間を把握します。回避できない場合は、未収録道路の手前の収録道路までで許可を取り、そこから先は積載量を減らす分割搬送で対応します。

