特車の許可証には、通行条件がA〜Dの4段階で記載されます。AやBなら通常どおり走行できますが、CやDが付いた区間は話が変わります。
誘導車の配置、夜間限定の通行、橋梁での他車排除、条件ごとに義務の内容が異なり、違反すれば無許可通行と同じ扱いです。許可が下りてから「誘導車が足りない」「夜間便に組み替えないといけない」と慌てないよう、許可証に添付の「C・D条件箇所一覧」で夜間指定箇所を事前に把握し、余裕のある運行計画を組んでください。
夜間通行条件とは
原則の通行可能時間は21:00〜翌6:00です。重量・寸法の大きな特殊車両を交通量の少ない時間帯に限定し、道路構造へのダメージと一般車両への影響を抑えるための条件です。
対象区間は6:00までに通過しきる必要があります。6:01でも違反になるため、余裕のある出発時刻で計画を組んでください。
夜間条件が付く車両(C条件・D条件)
夜間通行条件が付くのは、重量または寸法が基準を超えた特定の車両だけです。すべての特殊車両が対象になるわけではありません。通行条件A〜Dの判定基準も参照してください。
重量D条件——橋上での単独通行が必要な車両
橋への負担が極めて大きい車両に付く条件です。橋の上を通行する際は、対向車線も含めて他の車両を排除した状態で走行する必要があります。日中にこれを行うと大渋滞を招くため、交通量の少ない夜間に限定されます。
寸法C条件——狭小幅員で車幅3.0mを超える車両
寸法C条件で夜間指定になるのは、障害種別が「狭小幅員」等でC条件となり、かつ車幅が3.0mを超える車両です。道路幅に対して車が広すぎるため、対向車線にはみ出さなければ通行できない箇所が生じます。交差点などの別の障害種別でC条件となった場合とはシステム上の扱いが異なります。
夜間通行条件が付く2つのケース
2024年4月からの緩和措置
2024年問題への対応として、2024年4月8日より夜間通行条件の緩和試行が始まっています。ただし、D条件とC条件で緩和の内容がまったく異なります。
重量D条件——通行時間帯が前後1時間拡大
道路管理者が安全上支障ないと認めた道路では、通行可能な時間帯が拡大されます。
- 従来の原則:21:00〜翌6:00(9時間)
- 緩和適用時:20:00〜翌7:00(11時間、試行)
出発を1時間早めたり、朝の到着時刻を遅らせたりできるため、ドライバーの待機時間を減らせます。
適用されるのは、道路管理者が指定した試行対象道路(大型車誘導区間等)のみです。手元の許可証(条件書)で確認してください。時間を独自に繰り上げると法令違反になります。
寸法C条件——夜間指定になる交差点の数が減る
寸法C条件の緩和は、通行時間帯の拡大ではありません。重量物運搬用セミトレーラー(一部の軸種を除く)で、かつ算定箇所の交差角が90度以内の交差点または丁字路に限り、算定要領上の分類が緩和されます。これにより夜間通行条件が付く交差点の数が減り、昼間に通過できる交差点が増えます。
C条件で変わるのは時間帯ではなく、夜間指定がつく交差点の数です。
2024年4月 緩和試行の内容
D条件とC条件で緩和の内容がまったく異なります
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夜間条件がかかるのは指定箇所のみ
夜間条件が付くのは、橋や狭小幅員区間など交通への影響が大きい特定の箇所だけです。経路全体が夜間指定になるわけではなく、それ以外の区間は昼間も通行できます。
許可証添付の「C・D条件箇所一覧」に記載のある箇所のみ指定時間内に通過すれば問題ありません。
ただし、経路上のわずか1箇所に夜間指定があるだけで、その手前で21:00まで待機せざるを得ない状況が生まれます。日中に目的地へ到着できるはずの運行でも、橋が1本夜間指定になっているだけでドライバーが何時間も拘束されます。経路を組む前に「C・D条件箇所一覧」で夜間指定の有無を確認し、指定箇所があれば迂回ルートも検討してください。
運行前の確認事項
夜間通行条件が付いた場合、出発前に確認すべきことは次の3点です。
1. 時間厳守と待機場所の把握
対象区間には21:00〜6:00(重量D条件で緩和道路の場合は20:00〜翌7:00)の間に通過する必要があります。早着した場合の待機場所を出発前にルート上でマークしておくと、現場で迷いません。道の駅やPAなど、車両を止められる場所を事前に確認しておきます。
2. 許可証一式(3点セット)の携行
車両に備え付けるべき書類は次の3点で、どれか1点でも欠けると取締りで不携帯(条件違反)とみなされます(道路法第104条第2号)。
- 許可証本紙
- 条件書
- C・D条件箇所一覧
C・D条件箇所一覧には橋の名称や交差点名が載っているため、出発前に地図で場所を確認し、手前の待避場所をルート上にマークしておくと現場での判断が速くなります。許可証の携行義務と5点セットの全体像もあわせて確認してください。
3. 基本ルールの遵守と連絡体制
徐行・誘導車の配置・連行禁止といった基本ルールは、夜間でも変わりません。誘導車と特殊車両のドライバーは、無線機またはハンズフリー携帯電話で常時連絡できる状態を維持します。
運行前に確認する5つの遵守事項
指定時間の厳守
原則 21:00〜翌6:00の間に対象区間を通過する。重量D条件で緩和対象道路の場合は 20:00〜翌7:00。1分でも過ぎれば条件違反。
待機場所の事前確認
早着した場合に備え、夜間指定箇所の手前にある道の駅・PA・空き地等をルート上にマークしておく。現場で判断しない。
許可証一式(3点セット)の携行
1点でも欠けると不携帯扱い(道路法第104条第2号)。
基本走行ルールの遵守
夜間でも徐行・誘導車の配置・連行禁止は適用される。条件書に記載された全条件を満たしたうえで走行する。
誘導車との連絡体制の確保
誘導車と特殊車両のドライバーは、無線機またはハンズフリー携帯電話で走行中も常時連絡できる状態を維持する。
まとめ
夜間通行条件が付く区間を昼間に走れば、道路法の罰則対象です。対象は橋上での単独通行が必要な重量D条件の車両と、狭小幅員で車幅3.0mを超える寸法C条件の車両です。
通行可能な時間は原則21:00〜翌6:00。2024年4月からの試行緩和で、重量D条件の指定道路では20:00〜翌7:00に拡大されました。寸法C条件の緩和は時間帯の変更ではなく、特定の交差点で夜間指定がつかなくなる内容です。
車両に備え付ける書類は、許可証本紙・条件書・C・D条件箇所一覧の3点。1点でも欠けると不携帯扱いになるため、出発前に3点まとめて確認してください。
経路上に夜間指定箇所が1箇所あるだけで、その手前での長時間待機が発生します。許可証が届いたら、まず「C・D条件箇所一覧」で夜間指定の有無を確認し、指定箇所があれば迂回ルートも含めた運行計画を組んでください。
特車申請の制度・手続き・車種別対応の全体像は特殊車両通行許可申請ガイドで確認できます。
よくある質問(FAQ)
- Q夜間通行条件の通行可能時間はいつからいつまでですか?
- A
原則は21:00〜翌6:00です。2024年4月からの試行措置により、重量D条件については道路管理者が認めた特定の道路で20:00〜翌7:00に拡大されています。寸法C条件は時間帯の変更ではなく、算定要領の緩和によって夜間指定がつく交差点の数が減る緩和です。どちらが適用されるかは許可証(条件書)で確認してください。
- Q夜間通行条件はどのような車両に付きますか?
- A
主に「重量D条件」と「寸法C条件(狭小幅員で車幅3.0m超)」の車両です。重量D条件は橋への負担が極めて大きく、橋上での単独通行が必要なため夜間に限定されます。寸法C条件は、障害種別が「狭小幅員」等でC条件となり、かつ車幅が3.0mを超える場合に夜間指定となります。
- Q許可証のどこを見れば夜間指定箇所がわかりますか?
- A
許可証に添付される「C・D条件箇所一覧」を確認してください。一覧に記載のある区間が夜間指定箇所で、記載のない区間は昼間も通行できます。橋の名称や交差点名も記載されているため、事前に地図で場所を確認し、手前の待避場所をマークしておくと確実です。
- Q車両に備え付ける書類は何ですか?
- A
許可証本紙・条件書・C・D条件箇所一覧の3点が必要です。どれか1点でも欠けると、取締りで不携帯(条件違反)とみなされます。
- Q2024年4月からの緩和でD条件とC条件の変化は違いますか?
- A
緩和の内容はまったく異なります。重量D条件は通行可能な時間帯が前後1時間拡大され、指定道路で20:00〜翌7:00になります。寸法C条件は時間帯の変更ではなく、重量物運搬用セミトレーラーの特定の交差点・丁字路で算定分類が緩和され、夜間指定になる交差点の数が減ります。
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