【特車申請・入力編①】ログイン・申請者設定と「2025年改正」の重要ポイント

コラム

作成した車両諸元一覧表(Excel)を使い、オンライン申請システムへの入力作業に移ります。今回からは、実際のシステム画面に基づいた具体的な操作手順について見ていきましょう。

オンライン申請の入り口となるログイン画面は、IDとパスワードを入力するだけの作業に思われがちですが、実は注意が必要です。2025年3月のシステム改修により、セキュリティ強化を目的とした重要な仕様変更が行われました。

また、行政書士による「代理人申請」を行う際の手順もここに含まれており、最初の設定を誤ると後の修正が困難になるケースもあります。本記事では、最新のマニュアルに基づき、ログインから提出先窓口の決定までに必要な知識を整理して解説します。

1. 【2025年改正】ログインとセキュリティの強化

2025年3月の機能改良により、システムのセキュリティ基準が引き上げられました。久しぶりにログインする方や、これから新規IDを取得する方は、以下の変更点に注意が必要です。

① パスワードルールの変更

これまで比較的単純な文字列でも設定可能でしたが、現在は以下のルールが適用されています。

新しいパスワードルール:

  • 桁数: 10桁~15桁以内
  • 文字種: 「半角英大文字」「英小文字」「数字」「記号」のすべてを組み合わせる必要があります

影響:

既存ユーザーも、改修後の初回ログイン時や更新時に、新ルールに基づくパスワードへの変更を求められる場合があります。

【Tips】新旧パスワードルールの違い

  • 旧ルール: 8桁(英小文字+数字)
  • 新ルール: 10~15桁(英大文字+英小文字+数字+記号)

記号」が必須になった点が大きな変化です。 使える記号は ! " # $ % & ' ( ) * + , - . / : ; < = > ? @ [ \ ] ^ _ ` などに限られます。

注意: セキュリティポリシーにより、16文字以上のパスワードは設定できません。10~15桁の範囲で設定してください。

【重要】アカウントロックについて

パスワードを 5回連続で間違える と、アカウントがロックされます。ロック後は 1時間ログインできません

久しぶりにログインする際は、パスワードを慎重に入力するか、事前に「パスワードを忘れた方はこちら」から再設定することをお勧めします。

② 2段階認証の導入とメールアドレスの必須化

セキュリティ強化のため、メールアドレスの登録が必須となりました。

パスワードを忘れた際や、登録情報を変更する際には、登録メールアドレス宛に 「認証コード(数字6桁)」 が送信され、それを画面に入力しないと手続きが進めない仕様(2段階認証)になっています。

注意点:

担当者が変わっても受信できる共通アドレス(部署代表アドレスなど)を設定しておくと、引継ぎ時のトラブルを防げます。

推奨:

③ パスワードの即時再発行が可能に

従来: パスワードを忘れると「運用事務局へメールで問合せ」が必要で、回答まで数日かかることもありました。

2025年改良後: ログイン画面の「パスワードを忘れた方はこちら」から、システム上で即座に再発行・再設定が可能になりました。

手順:

  1. ログイン画面で「パスワードを忘れた方はこちら」をクリック
  2. 登録メールアドレスを入力
  3. 届いた認証コード(6桁)を入力
  4. 新しいパスワードを設定

これは実務上、非常に助かる改善です。


2. 氏名入力の変更:姓と名の分割

入力ミスが頻発するのが氏名欄の変更です。

2025年3月から、ユーザー情報登録画面における氏名入力欄が、「氏(名字)」と「名(名前)」の2つのフィールドに分割 されました。

入力方法

新規登録時: 最初から分けて入力します。

例:

  • 氏(名字):山田
  • 名(名前):太郎

既存データの注意点

以前作成した申請データを読み込んで再利用(コピー申請)する場合、旧形式(氏名一体)のデータが含まれていると、システムがエラーや修正を求めてくる可能性があります。

半角カナ禁止

システム側で「半角カタカナ」の入力制御が強化され、入力自体ができなくなっています。必ず全角カタカナを使用してください。

例:

  • 正しい: ヤマダ タロウ(全角カタカナ)
  • 誤り: ヤマダ タロウ(半角カタカナ)

3. 申請者選択の正しい選び方

ログイン後(または新規ID取得時)、最初に現れる「申請者選択」画面。ここには「本人」と「代理人」という選択肢がありますが、行政書士などが代行する場合でも「本人」を選ばなければならないケースがあります。

ケースA:運送会社が自社で申請する場合

迷わず 「本人」 を選択します。

ケースB:行政書士が「代理人」として申請する場合

ここが重要です。マニュアルには以下の重要ルールが記載されています。

パターン1:クライアント(運送会社)のIDを新規取得する場合

  • 選択肢: 「本人」を選択します

理由:

特車システムのIDは「申請者(運送会社)」ごとのIDであり、「代理人(行政書士)」のIDではありません。

代理人が操作しているとしても、システム上は「運送会社の本人がIDを作っている」という体裁で登録作業を進める必要があるためです。

パターン2:すでにIDを持っているクライアントの代理をする場合

  • 選択肢: 「代理人」を選択します
  • 操作: 委任状を用意し、代理人としての情報を入力して進めます。

重要な原則

「私は代理人だから」といって、新規登録時に「代理人」を探しても、代理人用ID発行メニューは存在しません。

この「IDはあくまで申請者のもの」という原則を理解しておきましょう。

4. 提出先窓口の選び方

最後に、申請データを受け付ける行政機関(国道事務所など)を選択します。

システム上は全国どこの事務所でも選べますが、マニュアルでは 「会社の近く(最寄り)の事務所」を選ぶことが推奨 されています。

あえて遠くの事務所を選ばず、近くの事務所を選んだほうが良い理由

理由1:トラブル対応

万が一、システム障害などで電子許可証がダウンロードできない場合、窓口へ直接受け取りに行く必要があります。遠方の事務所だとこれが困難です。

理由2:書類提出

車検証の写しなどが不鮮明で、「原本または鮮明なコピーを郵送・持参してください」と言われた場合、近場であれば即座に対応できます。

理由3:審査協議

経路に関する細かい調整や説明が必要になった際、地元の道路事情に詳しい担当者の方が話が通じやすい傾向があります。

「その他道路管理者」とは?

選択リストの下の方にある「その他道路管理者」は、基本的には使いません。

使うケース:

経路に「国が管理する国道」がまったく含まれず、県道や市道のみを通行する場合で、かつその自治体がオンライン申請に対応している時にだけ使う特殊な項目です。

通常のケース:

通常の物流経路であれば、どこかで国道を通ることがほとんどですので、基本的には「関東地方整備局→東京国道事務所」のように、国の機関を選択してください。


5. まとめ:STEP1のチェックリスト

ここまでの作業で、申請者のID(誰が申請するか)と、提出先(どこへ出すか)が決まりました。

STEP1の重要ポイントを振り返ります。

チェックリスト

✅ パスワードの設定

  • 10~15桁以内で設定した
  • 英大文字・英小文字・数字・記号をすべて含めた
  • メールアドレスを登録した
  • 部署の共通アドレスを使用した(推奨)

✅ 氏名の入力

  • 「氏」と「名」を分けて入力した
  • 全角カタカナを使用した(半角カタカナは不可)

✅ 申請者選択

  • 新規ID取得の場合は「本人」を選択した
  • 既存IDでの代理申請の場合は「代理人」を選択した
  • 「IDは申請者のもの」という原則を理解した

✅ 提出先窓口

  • 会社の最寄りの事務所を選択した
  • 「その他道路管理者」は選択しなかった(通常)

6. よくある質問

Q1. パスワードは定期的に変更する必要がありますか?

A. システム上、強制的な定期変更は求められませんが、セキュリティ上、半年~1年に1回程度の変更が推奨されます。

Q2. 1つのIDを複数人で使うことはできますか?

A. 可能です。ただし、パスワードの管理を厳重にし、退職者が出た場合は速やかにパスワードを変更してください。

Q3. ログインできない場合はどうすればいいですか?

A. まず「パスワードを忘れた方はこちら」から再発行を試してください。それでも解決しない場合は、運用事務局にお問い合わせください。

Q4. パスワードを5回間違えてロックされました。どうすればいいですか?

A. ロック後は1時間経過すると自動的に解除されます。待てない場合は、「パスワードを忘れた方はこちら」から再設定を行ってください。