【特車申請・入力編②】申請データ作成開始と重要な選択項目

コラム

前回の記事で、ログインとアカウント設定について解説しました。今回は、実際の申請データ作成を開始する手順を説明します。

この段階には、過去の申請データを読み込んで入力を効率化する方法や、建設機械で間違えると差戻しになる「往復申請」のチェック、その後の作業を左右する「申請種類の選択」など、重要なステップが含まれています。

初めて申請を行う方はもちろん、過去のデータを活用してスムーズに作業を進めたい方も、この手順を確実に押さえておきましょう。

申請データ作成の開始

ログイン後、「申請者メニュー画面」から申請データの作成を開始します。

メニュー画面での操作

新規申請、更新申請、変更申請のいずれの場合も、画面一番上にある「申請データ作成」ボタンをクリックします。

ログイン・申請者設定した内容を引き継いで、ここからデータの中身を作っていきます。

  • 申請者の選択(本人 or 代理人)
  • 提出先窓口の指定

申請書入力方法の選択

「申請書入力方法選択」画面が表示されます。ここでは、データをゼロから作成するか、過去のデータを利用するかを選択します。

選択肢1:申請書入力(新規作成)

今回が初めての申請で、利用できる過去データがない場合に選択します。すべての項目を最初から入力していきます。

対象:

  • 初めて特車申請をする方
  • 過去のデータがない方

選択肢2:FD読み込み(ファイルから読み込む)

パソコン内に保存された過去の申請データがある場合に選択します。

FDとは?

「FD(フロッピーディスク)」という名称ですが、実際は「パソコン内のファイル」のことです。システムが古い時代に設計されたため、この名称が残っています。

読み込めるファイルの種類

以下の2種類のファイルを読み込むことができます:

① .tksファイル

以前、申請データ提出時に保存された確定データです。

使用例:

  • 更新申請(期間延長のみ)
  • 前回と同じ内容で再申請

② .binファイル

作成途中で「一時保存」機能を使って保存したデータです。

使用例:

  • 途中まで入力して、後日続きから作業
  • 複数台の申請で、1台目をコピーして2台目を作成

メリット

作業時間を短縮できるだけでなく、入力ミスを防ぐ効果もあります。特に更新申請(期間延長のみ)の場合、前回のデータを読み込めば、ほとんど修正不要で再申請できます。

読み込み手順

  1. 「FD読み込み」を選択
  2. 「参照」ボタンをクリック
  3. パソコン内から.tksまたは.binファイルを選択
  4. 「読み込み」ボタンをクリック

選択肢3:新規申請(参照入力)

パソコン内にファイルがなくても、過去に同じIDで許可を取った実績があれば、システムに記録された過去の許可データを検索してコピーできます。

こんなときに便利:

  • パソコンを買い替えた、データが消えた
  • 以前の.tksファイルが見当たらない
  • 別のパソコンから申請作業をしている

使い方

  1. 「新規申請(参照入力)」を選択
  2. 過去の許可番号を入力して検索
  3. 該当する許可証が表示されたら選択
  4. データがコピーされる

許可番号がわからない場合

「許可番号検索」機能を使えば、プルダウンリストから過去の許可証を探すことができます。許可件数が多い場合でも、条件を絞り込んで検索できるため便利です。

往復申請のチェックボックス(建設機械は要注意)

画面下部にある「往路(積載貨物あり)かつ復路(積載貨物なし)を申請する」というチェックボックスは、申請する車両の種類によって対応が大きく異なります。

特に建設機械の場合は、間違えると差戻しの原因となるため注意が必要です。

トラック・トレーラの場合

以下の条件を満たす場合、チェックを入れることで「行き(実車)」と「帰り(空車)」を一度にまとめて申請できます。

条件:

  • 行きと帰りで同じ経路を通行する
  • かつ、帰りは荷物を積んでいない(空車)

例:

  • 往路:工場(実車)→ 配送先
  • 復路:配送先(空車)→ 工場

この場合、チェックを入れると、往路と復路を別々に申請する手間が省けます。

建設機械(トラッククレーン等)の場合

ここには絶対にチェックを入れないでください(チェックを外す)

理由

トラッククレーンなど(軸種が「その他」の車両)は、車両そのものが機械であり、構造上「荷物を降ろして空車になる」という概念がありません。

そのため、この項目にチェックを入れるとシステム上で整合性が取れず、審査で差戻し(エラー)となってしまいます。

建設機械は、常に「積載貨物なし」または「片道」等の適切な区分で申請する必要があります。

申請種類の選択

この画面の最後のステップです。これから作成する申請が、以下の3つのうちどれに当てはまるかを選択します。

ここを間違えると、後で修正が効かずに作り直しになることがあるため、定義をしっかり確認しましょう。

新規申請(初めて・追加)

対象:

  • 今回初めて申請する場合
  • 既に許可を持っているが、新しい車両や新しい経路を追加で申請する場合

例:

  • 初めて特車申請をする
  • 新しいトラックを購入したので追加申請
  • 新しい配送先への経路を追加申請

更新申請(期間の延長のみ)

対象:

既に許可を受けている申請の、有効期間だけを延長する場合です。

重要な注意点:

経路や車両、会社名などに一つでも変更がある場合は選べません。内容が変わる場合は「変更申請」または「新規申請」になります。

例:

  • 許可期限が近づいたので2年延長したい
  • 車両も経路も変わらない

変更申請(内容の一部変更)

対象:

有効期間中に、許可内容の一部が変わった場合です。

具体例:

  • 車両の入れ替え(交換)
  • 会社名や住所の変更
  • 通行経路の変更
  • 積載物の変更

判断に迷った場合

状況選択すべき申請種類
期間延長のみ(内容は一切変更なし)更新申請
車両を入れ替えたい変更申請
経路を追加したい新規申請(追加)
会社名が変わった変更申請
初めての申請新規申請

申請書基本情報の入力

申請の種類(新規・更新・変更)を選ぶと、申請書の表紙にあたる「基本情報」を入力する画面になります。

ここでは「いつから走るか(期間)」や「誰が担当するか(連絡先)」のほか、審査の行方を左右する「申請車両区分」を選択します。

通行期間と担当者情報

通行期間

通常、申請日から2年間が自動的に設定されます。

延長の可能性:

「優良事業所(Gマーク)」かつ「ETC2.0搭載」などの条件を満たす場合、最長4年まで延長可能です。

担当者情報

審査中に国道事務所から確認の電話がかかってくることがあります。

入力内容:

  • 部署名
  • 氏名
  • 電話番号

重要: 日中に必ず連絡がつく担当者の情報を正確に入力してください。

申請車種の選択(最も重要)

プルダウンメニューから、今回申請する車両のタイプを選びます。

ここは最も間違いが起きやすいため、慎重に選んでください。

選択肢

トラック

トラッククレーン、ラフタークレーン、単車のトラックなどの場合です。

一般セミトレーラ(バン型/タンク型など)

一般的な連結車の場合です。

一般セミトレーラ(その他)

重セミトレーラやポールトレーラなど、特殊な連結車はこちらを選択します。

⚠️ 絶対に間違えないでください

1つの申請データの中に、異なる車種区分(例:「トラック」と「セミトレーラ」)を混在させることはできません。

例:

間違い:
1つの申請に「トラック2台」と「トレーラ1台」を含める

正しい:
申請を2つに分ける

  • 申請A:トラック2台
  • 申請B:トレーラ1台

もし「トラック」と「トレーラ」の両方を申請したい場合は、データを分けて別々に申請を作成する必要があります。

事業区分の選択

車両のナンバープレートの色と、どのような目的で走るかに合わせて選択します。

路線/区域

緑ナンバー(営業用)のトラック・トレーラは、基本的にこちらを選択します。

対象:

  • 運送会社の営業車両
  • 定期的に貨物を運搬

その他A

白ナンバー(自家用)で、自社の建設機械を運ぶなど、業務として繰り返し走行する場合はこちらです。

対象:

  • 建設会社の自社用クレーン
  • 定期的な業務使用

その他B

白ナンバー(自家用)で、特殊な輸送など今回限りの走行である場合はこちらです。

対象:

  • 単発の輸送
  • イベント用の特殊車両

登録

すべての項目の入力が終わったら、画面の右下にある「登録」ボタンをクリックしてください。

これで申請書基本情報の入力は完了です。続いて、「申請・各種情報入力選択」画面(メニュー画面)へ移動します。

次のステップ

「申請・各種情報入力選択」画面が表示されたら、いよいよ中身の作成に入ります。

次回からは、画面に表示されているボタンに従って、以下の順番で入力を進めていきます:

  • 積載貨物情報入力
    何を運ぶかを入力
  • 車両情報入力
    車のサイズや重さを入力
  • 経路情報入力
    地図で通りたい道を作成

これらの入力をすべて終えると、最後に「申請書提出」が可能になります。

よくある質問

Q1. FD読み込みで読み込んだデータは修正できますか?

A. はい、可能です。読み込んだ後、各項目を個別に修正できます。更新申請で期間だけ延長したい場合でも、一度読み込んでから日付を変更します。

Q2. 往復申請のチェックを間違えた場合、後で修正できますか?

A. この段階では修正できません。間違えた場合は、データを作り直す必要があります。特に建設機械の場合は注意してください。

Q3. トラックとトレーラを一緒に申請したいのですが?

A. 同じ申請データに混在させることはできません。トラック用の申請とトレーラ用の申請を、それぞれ別々に作成してください。

Q4. 「新規申請(参照入力)」と「FD読み込み」の違いは何ですか?

A. 「FD読み込み」はパソコン内のファイルから読み込む方法、「新規申請(参照入力)」はシステムに記録された過去の許可データから読み込む方法です。ファイルがない場合でも、過去に許可を取った実績があれば参照入力が使えます。